【コーヒー豆知識💡】知っておきたい!コーヒーの品種について解説します! Vol.1
こんにちは。いつもNoteをご覧いただきありがとうございます。
品質管理部の佐藤です。
今回は「生産地」による味わいの違いに引き続き、「品種」について解説していきたいと思います。生産地についての解説はこちらのマガジンにまとめていますのでぜひこちらもあわせてご覧ください↓↓↓
コーヒーの原料とは?
そもそもコーヒーが何から出来ているのでしょうか。コーヒーの材料と聞かれてまず思いつくのは焙煎された茶色いコーヒー豆のイメージだと思います。
この茶色いコーヒー豆はコーヒーノキというアカネ科の植物の実の種を焙煎したものになります。アカネ科と言われてもパッとしませんが、、、背丈ほどの高さの木に連なってコーヒーチェリーと呼ばれる果実が成り、その種からさらに一枚皮を剥がしたものが、いわゆるコーヒー生豆(グリーンコーヒー)と呼ばれていて、これがコーヒーの原料となります。
コーヒーノキの品種について
そんなコーヒーの原料であるコーヒーノキですが、世界の60カ国以上で栽培され、200以上の品種があると言われています。コーヒーは、育った環境、品種、生産処理等々、栽培からコーヒーになるまでたくさんの要素によって味わいが作られています。その中でも素材の素材である品種は一番重要な味わいを決める要素の一つであるといっても過言ではないと思います。
200種類以上の品種の全てを理解することは難しいと思いますが、メジャーな品種だけでも特徴を知っていただけると、コーヒーの選び方、楽しみ方が広がると思います。ではこれから、実際にウッドベリーコーヒーでも取り扱うことの多いメジャーな品種について解説していきます。
トロピックな印象のティピカ系品種
まずはティピカ種。起源はエチオピア南東地域と言われています。15、16世紀のいずれかの時点でイエメンに運ばれ、1700年代にはインド、その後にインドネシアのジャワ島に渡り、これらがティピカ種として認知されました。
1704年にはティピカ種のコーヒーの苗がジャワ島からアムステルダムの植物園へ持ち込まれ、1714年にはフランスにも到達しました。その後、オランダ、フランスから中南米に広がって行きました。
ティピカ種は収量が低く、病害虫にも弱いため、現在ではほとんどが別の品種に植え替えられてしまっていますが、フローラルやトロピカルフルーツといったフレーバーがあり、華やかな印象が特徴的な品種です。
ティピカの変異種にマラゴジッペ、ヴィジャボロス、パチェがあります。これら変異種・交配種は同じように華やかな印象が感じやすい品種が多いです。
マイルドな印象のブルボン系品種
次にブルボン種。起源はティピカと同じくエチオピアと見られています。イエメンからフランス領のブルボン島に運ばれ、そこから名前が付きました。
18世紀後半になると、このブルボン島からブラジルを始めとする中南米に広がっていきました。シトラスやストーンフルーツといったフレーバーを感じやすく、まろやかな印象があるコーヒーです。
ブルボンの変異種はカトゥーラ、ヴィジャサルチ、パカスなどです。世界中で作られ、愛されている品種の一つです!どれもウッドベリーでもよく取り扱いますし、人気の品種です。
華やかな風味が特徴のゲイシャ種
さらにウッドベリーで人気のゲイシャ種をご紹介します。ゲイシャ種はエチオピアのゲシャ村が起源とされている原生種と言われています。さび病には耐性があるものの、栽培自体が難しく、収穫量も少ない品種です。しかし、ゲイシャ種が持つ類まれなフレーバーはとても人気で需要も高く、高値で取引されています。華やかなフレーバーと繊細な酸味が特徴的な品種です。
写真の様にチェリーがなっている節の感覚が広く、節ひとつに出来るチェリーの数も少なく、幹も細く、木自体が細長いのが特徴です。
大きな粒のパカマラ種
パカマラ種はティピカ種の変異種であるマラゴジッペ種とブルボン種の変異種のパカス種の交配種です。パカマラ種はエルサルバドルで開発された品種で、エルサルバドルで多く栽培されています。特にチャラテナンゴと呼ばれる地域のパカマラ種はとても美味しく、ストーンフルーツやトロピカルフルーツを思わせる明るい酸味と滑らかな口当たりが特徴的です。
パカマラ種は写真の様に節の感覚が狭く、収量が取れる品種です。しかし、病害虫に弱く、今年我々が訪問したエルサルバドルの農園では多くの木が病気になっていました。近年では、病害虫への耐性のなさやゲイシャ種の需要が高いことから、パカマラ種からゲイシャ種に植え替えている生産者も増えてきているように感じてます。
まとめ
少し長くなってしまいましたが、ざっくりと品種の紹介をさせていただきました。スペシャルティコーヒーとは、コーヒーノキの生育環境が特別な気象・地理的条件にあることで作られる有機酸由来の特徴的な風味を有するコーヒーだと考えています。品種は有機酸を蓄える際に、有機酸の種類に影響を与える大きな要因だと思います。品種の理解が進むことで、コーヒーの楽しみ方の幅が広がるのではないかなと思っています。
このnoteが皆様のコーヒー選びの助けになれば幸いです。
さいごに
公式noteをご覧いただきありがとうございました。
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