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映画の半分はサウンドである - ゴッドファーザー

1972年 アメリカ映画 (フランシス・フォード・コッポラ 監督)

(この文章には映画の内容に触れる記述が含まれます) 

移民の国アメリカの裏社会=マフィアの一族を描いた大作、映画史に輝く名作として今なお評価されるこの作品。サウンドに関して言えば、本作は観ていなくてもニーノ・ロータの『ゴッドファーザー 愛のテーマ』(アカデミー作曲賞ノミネート)に聞きおぼえのある方は多いだろう。

しかしここで分析したいのは「音楽」ではなく、「音響効果」の方だ。

注目したいのは、マフィア「コルレオーネ・ファミリー」の末子マイケルが、初めて殺人を犯すシーン。マイケルは、父を暗殺しようとした麻薬密売人と、その仲間の汚職警官との会談に応じたように見せかけて、二人を射殺しようとしている。

会談の場はレストランの一室。店は鉄道のすぐ横なのか、列車がひんぱんに通過するような環境。マイケルはボディチェックを想定して、あらかじめ拳銃をトイレ水タンクの裏に忍ばせておいた。それを取り出して、二人を射つつもりだ。

(※ 以下の動画には暴力シーンやグロテスクな内容が含まれます)

この場面のサウンドをもう一度、分析してみよう。

マイケルがトイレで拳銃を探していると、列車が通過するゴーッという音が聞こえる。拳銃を見つけた後、再びその音が聞こえるが、なぜか先ほどよりも大きな音になっている。

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