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テーマパークの習い事|真実の瞬間Part1  真実の瞬間とは?

皆さん、今週もどうぞよろしくお願い致します。今週は、真実の瞬間というテーマにてお伝えしていきたいと思います。

皆さんは、「真実の瞬間」をご存知でしょうか?

真実の瞬間は、私たちがテーマパークで働いていた際にもとても大切にしていた考え方の一つであり、テーマパークだけでなく様々な業種業界に活かせる考え方です。是非とも今週の記事を読んで頂き、皆さんの現場の真実の瞬間を見つけ出し、お客様がさらに皆さんの現場、商品、サービスのFANになって頂くためには、何が必要なのか、探求してくださいね。

真実の瞬間とは


「真実の瞬間」とは、顧客満足の実現を考えるために重視されているキーワードの1つです。主にホスピタリティサービス業界で使われる言葉で、”お客様(顧客)と接する15秒という時間に、企業の命運を左右する「真実の瞬間」”のことを言います。

お客様は自社の社員さんの態度や店舗の設備に対する印象だけで、企業全体の印象を評価したりするのです。

一度与えてしまった悪い印象は、簡単には払拭できません。顧客との僅かな接触機会でいかに好印象を与えられるかが、顧客満足実現に重要なポイントとなるのです。

真実の瞬間が広まったきっかけ


「真実の瞬間」をビジネス用語として初めて使った人がヤン・カールソンという人物です。彼は39歳という若さでスカンジナビア航空の社長に就任し、当時赤字経営だった会社をたった1年で経営回復させた伝説的な人物でもあります。

ヤン・カールソンは同じ航空会社である「リンネフリュ」を再建させた手腕を買われ、スカンジナビア航空の最高責任者に抜擢されました。リンネフリュでは大幅なコストカットを行うことで経営を立て直しましたが、スカンジナビア航空はすでに大幅なコストカットを行ったうえで業績が低迷してしまっていました。そのため、コストカットとは別に「顧客のサービスを満足する瞬間」について考察したのです。

年間1,000万人の搭乗者に対し、従業員5人が1人の顧客と接点を持つ時間は僅か15秒ほど。「この約15秒間の顧客と接する時間(真実の瞬間)を充実させることこそが経営の成功に繋がる」と考えたカールソンは、顧客のニーズに最適な対応ができるよう社員の育成に注力し、根本からの意識改革を行ったことで経営回復を実現させました。

カールソンは後に自叙伝で「企業は顧客の指示があってこそ成り立っているもので、顧客と日常的に接している従業員を大切にすることが企業成長に繋がる」と述べています。

実際、カールソンは真実の瞬間にあたる短い時間で最善のサービス提供ができるよう、現場に対して積極的に権限移譲を行いました。この他にも徹底して顧客視点のサービス改革を進めたことで、スカンジナビア航空の経営回復につながったのです。

真実の瞬間 ~ある現場の店舗でのバウムクーヘン~

ある日、現場にて、、、ある店舗に遊び終えて、帰り際に「バウムクーヘン」が好きな友人がいて、その人にお土産でバウムクーヘンを買いに行くことにしました。その店舗のバウムクーヘンはとても評判がよく、売れているとのうわさがあったくらいです。

色々と話している際に、「切るの大変だから、カット済みのバウムクーヘンが食べやすくて良いね」と言うことで探しに行きました。カットしているかどうかは行ってから、「わからなければ店員さんに聞けばいいや」と、気軽にお菓子コーナーがある店舗に向かいます。

 店舗に入り、売り場のショーケースをみるとたくさんの商品がありました。すぐそばに見本の写真が貼ってあります。それを見る限りでは、カットされているようです。でも、包装紙にくるまれていて、実際にカット済みなのかが、わかりません。

 そこで、近くにいる若い男性の店員さんに声をかけました。

 「すいません。これってカット済みですか?」

 まだ入社したて??の店員さんは、そのお菓子の担当者ではなかったようで、大きな声で「その担当しているスタッフさん」を呼びました。バックヤードから女性が小走りで近寄り、バウムクーヘンを見ます。ですが「ちょっとわからない」と言います。

 すると、その男性は「申し訳ありません」と言うなり、包装紙をビリビリ破り出したのです。「あっ!」と呆気にとられつつ、「それ買いますから・・」と、私が言うと「いえ、私たちの勉強不足で、カットしているかどうか、わからないので、、、」といって手をとめません。

 結局、そのバウムクーヘンは「切り込みが入っており、カット済み」でした。

「じゃあ、それ買いますから」と私が言うと、

「いえ、わからなかったのは、私たちの責任です。申し訳ありませんでした。次にご質問を受ける際には全ての商品をしっかりとお応えできるようにしますので、失礼致しました!」と、いうのです。

その一生懸命な姿に、とても気持ちよく誠実な対応に感動しました。

 「それにしても、本当に一生懸命なスタッフさんだな」と感心し、その店舗に対する評価が上がったのは言うまでもありません。

 まさに「真実の瞬間」でした。

こんな、本当に会話の中から感動が生まれ、また来よう!あの人から購入したいと思う瞬間が生まれるのです。

明日は、真実の瞬間をさらに学びを深めて参りましょう!

この記事に興味を持って頂けた方は、是非とも「テーマパークの習い事」コミュニティのメンバーになりませんか?

下記からお申込みを受け付けしています。皆さん、是非仲間になってくださいね。

Twitter連動企画テーマパーククイズ❗
Q:ディズニーで言えばウォルトディズニーが創業者ですが、この創業者の想いをテーマパークで働く人はいつ学ぶでしょうか?

A:答えは導入オリエンテーション。
オリエンテーションとは全ての仲間が入社する際に受けるその企業の根幹を学ぶ研修になります。「オリエント=すべての人を東に向ける」という意味から入社した人、全てを同じ方角に向かわせるとても大切な学びの機会です。この創業者の想いを関わる人財が学ぶことは、簡単なことのようですがどれだけの会社が上手く実施できているでしょうか?
『真実の瞬間』をすべての人財に理解してもらい、お客様に良いサービスとしてクオリティー高く届ける。この2つには関わる人財にその想いを浸透させる力が必要です。ではどうやるのでしょうか?


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日本の現場を変える!ワンダーイマジニア今井千尋
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