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2011年3月10日のことを覚えていますか?【読書感想】
こんばんは。
「2025年は本を読もう!」と年始に強く思ったはずなのに、一月は一冊読んだのみでした。。
二月に入り、学校の司書さんにも「本を読みます!」と宣言し、学校の図書館で週一冊を目安に本を借りることにしました。司書の先生の時間を奪って、「なんかおすすめありますか〜?」と紹介してもらいながら、二月の2週目に借りたのは、小川哲さんの『君が手にするはずだった黄金について』です。
今読んでいる途中なのですが、短編集のようで、そのうちの「三月十日」という話がとても印象深かったです。
東日本大震災のあった2011年の3月11日に、何をしていたか覚えているでしょうか?
僕ははっきり覚えているエピソードがあります。
その時僕は高校2年生で、学校ではない地域の体育館で部活動の真っ最中でした。練習途中、体育館の職員が入ってきたと思ったら、「練習は中止にするから家に帰れ」といった趣旨のことを言われ、突然練習が打ち切られました。どうやら東北で大きな地震があって、海沿いの体育館であるこの施設では活動させられないとのことでした。
急に解散になって手持ち無沙汰な僕と、家が近くの友達2人で、高台の見晴らしの良い場所に行きました。太平洋を眺めながら、「ホントに津波なんかくるんかな〜」と思ったことを覚えています。
この記憶は部活の最後の引退試合よりも鮮明に覚えています。だからこそ、その前日、3月10日はどうか?と考えたとき、あまりにも記憶に残っていることがなくて愕然としました。
実際は、3月11日が特別で、その他の日で明確に記憶に残っている日の方がわずかです。日々の積み重ねで今があるはずなのに、自分がどんな日々を積み重ねてきたのか、自分自身が覚えていない。確かに生きて、何かを考え、何か行動したはずなんですが、全く思い出せません。
そういう日々があったことに、今回小説を読んで気付かされました。そこで僕が感じたのは、「それってもったいないな」ということです。
できてるかどうかは別として、僕は毎日を充実した時間として過ごしたいと考えています。毎日今日は良い日だったと思って眠りにつきたいですし、そのために頑張ろうとしている部分もあると思います。でも、そのことを僕は覚えていない。
そこで、なにかしらでその日1日の記録を残したいなと思うようになりました。このnoteに日記を書くか、毎日一枚Instagramにテキストとともに写真をあげるか、何かしておいて、後で振り返れるようにしたいなと思いました。
小説の中でも、三月十日をどう過ごしていたのかを遡るために、メールの履歴を見るシーンがあります。何かそういう、遡るための手がかりを残しておきたいな、と思います。
やり方はもう少し悩みますが、この日僕はこう生きていた、と後から振り返れるようにしてみたいと思います。