作家さんの敬称問題
全然大したことない、取るに足らないことなんだけれども、個人的には地味にちょいと悩んでいるお話をします。
私、noteで本を紹介する時、著者の名前にいつも「さん」付けで書いています。ここ数年は何となく現代のものばかり読んでいたから、何も困ることもなく、無意識にそうしていたんです。
が、最近着手した本が、とある超有名文豪の作品。あれ?もしこの本の感想を載せてみたいと思った時、お名前のところ、どうなるんだ…?と、ふと思ったわけです。
実例を挙げましょう。
私が確実に「さん」を付けるのは、現在を共に生きていらっしゃる方々。例えば…
宮部みゆきさん
村田沙耶香さん
朝井リョウさん
みたいな。うん。全く違和感なし。まあ実際に友達と話す時やなんかは、「山田詠美の小説がさ〜」みたいに呼び捨てデフォルトにすることも多いけれども。こういう場所にアップする時点では、なんか、丁寧に「さん」を付けたくなるのです。ましてやネットなんてご本人の目に入る機会もゼロではないわけだし(にわかに緊張!!)。
うん、これは問題ないな。むしろ敬称付きで良さげだな。
さて。では、クラシカル超有名文豪の皆様にこれをやってみると、どうなるか。
夏目漱石さん
与謝野晶子さん
川端康成さん
芥川龍之介さん
アーネスト・ヘミングウェイさん
フランツ・カフカさん
…えっと?何だろうこの急なフランクさ。あれ?ご近所にお住まいだっけ?こないだ2丁目の与謝野さんとこのワンちゃんがさ〜って?やあヘミングウェイさん、今日も海ですかい、って?いやいやいや。
あ、でもそう言えば…もう既に一度これやっちゃってたけどね。「谷崎潤一郎さん」って。いや、そりゃちょっと逡巡した記憶はあるのよ…笑
この時は、とにかく本文を早く書きたくて敬称についてはあまり深く考えなかったんだな。
うーん。では、もっともっと古典だとどうなるんだろう。やってみましょう。
近松門左衛門さん
紀貫之さん
松尾芭蕉さん
紫式部さん
…あかんあかんあかん。近しい先輩か!?
ねえ式部さん〜、次の章早く読みたいんですけどまだ出ないっすかね〜?
なんて、無理無理無理…!!ああ、私としたことがなんと無礼な。誠に申し訳ございませぬ。
しかし、この線引き…悩む。どの時代のどの年代の作者から、敬称(さん)を付けても不自然じゃないのでしょうか…。
ん。待って。バリバリ現代の作家さんでも、逆に「さん」が無い方がむしろ自然か!?みたいな人もいるぞ。
村上春樹
カズオ・イシグロ
村上春樹。ハルキ・ムラカミ。カズオ・イシグロ。あれ?畏れ多くも私でも平然と呼び捨てにできるぞ。この現象は何だろう。
そうか。きっと、海外での知名度も圧倒的な「世界の〇〇」みたいになってくると、最早ブランドみたいになって来るんだ。ハナエ・モリ的な。シュウ・ウエムラ的な。
でも待てよ。バナナ・ヨシモトも有名じゃないか。サヤカ・ムラタも大ヒットよ。でも、やっぱり吉本ばななさんって、村田沙耶香さんって、書きたいな私は…。
間…あいだは、どこだ…。この辺りか…?
三浦綾子さん
遠藤周作さん
河合隼雄さん
…きた!!有名だけど重鎮だけど、なんか、「さん」付けでも、いける!!(気がする!!)
そうか、そうか!1900年代に入って来ると、急にいけるのかもしれない。うん、きっとそうだ!すごいぞ私、大発見!!
ヘミングウェイ『老人と海』の発表
1952年。。。
チーーーーン。。。早速撃沈。。。
ダメだ、結局この基準(注※自分なりの)が分からない…。うぐっ…。
さて、果たして私は、今読んでいるあの作家さんのあの作品の感想をまとめるまでに、自分なりの解決点を見出すことはできるのでしょうか…!?
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