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キラキラ✨ひかる 125_20240701

そして、バトンは渡された

週末の大学スクーリングの移動中に1冊読書をした。
今日はその感想文。
読んだ本は瀬尾まいこ著『そして、バトンは渡された』

私が仲良くしているnoterさんがお勧めの作家さんとして瀬尾まいこさんを紹介くださっていた。いつか読もうと思っていた。
先月、本屋大賞を受賞した『成瀬は天下を取りにいく』をきっかけに、少し読書する気が復活していたところだった。

この『そして、バトンは渡された』も2019年の本屋大賞受賞作品だった。2021年には映画化もされていた。全然知らなんだ。

私はもともと小説をあまり読まない。もっぱらビジネス書や専門書。

そんな小説に疎い私がほんの少しだけ心を動かされたという感想を書く。
他の人の感想がどのようなものなのかを知らないで書くので、世間の評価とずれていたらちょっと恥ずかしいのだが、私としてはこの内容は「気に入らない!」ということを先に述べておく。

そもそも帯に「全国の先生から推薦の声が多発」とあり、その声は完全に内容を肯定的にとらえたようなものである。
私はそれが気に入らない。

先に断っておくが、これは名著だと思う。素晴らしい作品には変わりない。確かに「中高生に一番読んでほしい本」と言われるのも理解する。

逆になぜ「中高生に読んでもらいたいか」を先生方に問いたいところである。

この主人公が家族から愛された人物だからか。
いろんな運命に翻弄され、立派に自分の家庭を持つところまで成長したからか。
主人公を育て、支えた大人たちを素晴らしいと感じたからか。

私の答えはNO!!だ。

こんなことはあってはならぬ!
なんと腹立たしい人生か!
子どもをバカにするのも大概にせい!
なんだこの大人たちは!
全く冗談じゃないっ!

と不愉快極まりなく読み終えてしまった私の感覚は間違っているだろうか。

確かにこの主人公の人生はこれはこれで正解かもしれないし、最初の一文に「困った。全然不幸ではないのだ。」とあるぐらいだから、私がこの主人公の人生を不幸だと決めつけるのは間違っているのかもしれない。
この本の主人公はあくまでも優子ちゃんだ。
そして最初と最後の語り口が森宮さんである以上、第二の主人公は森宮さんであると言える。
私も最初はそのように読み進めていた。

優子ちゃんが自分の幸せを見つけ、森宮さんが親としてそれを見届ける。
そして優子ちゃんに関わった人たちが皆祝福する。
どこにも不幸の要素がないじゃないか。
それなのに、なんなんだ、このモヤモヤ感と心の奥で沸々とする怒りの種は。

そう、梨花さんのせいだ。
私は梨花さんのとった行動を許すわけにはいかない。
身勝手すぎる。
結果オーライってものではない。
これは無責任な大人の行動が他人の人生にどれだけ大きな影響を与えるのか、という大きな問題提起をするメッセージでもある。
小学生の子どもをバカにしているとしかいいようがない。

梨花さんはとても魅力的な人に描かれており、私も好意的に読んでいた。
最後の最後で裏切られた。
私が優子ちゃんの実の母親ならどう思っただろうか。
呪う!絶対に呪う(笑)

でもまぁ、これを「善き物語」と読んでいる人たちが多数派であるならば、私の感覚がちょっとおかしいのかもしれないなぁ。

大人のご都合主義に振り回された子どもの人生ものがたりとして捉えてしまった私は斜めの読み方なのかもしれない。
優子ちゃんと関わった大人は基本的にみないい人たちだ。でもどこか全員が少しずつ自分勝手のような気がしてならない。「いい人」と「勝手」とは両立するのかもしれないな。だから問題がなかったのか?わからない。

あらすじを書いていないので、何の話かさっぱり分からん!と思われる方が大半だろうが、久しぶりに読書で心が(怒りで)震えたので、とりあえず記録しておくことにする。

もし、違う感想をお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひコメント欄にお願いします。
うぉんのすけさん、そんなに怒んなくていいべーと笑ってやってください。

<1年前の”ほのぼの日記”> 
機内で観た映画の感想。どれももう1回観たい映画だ。お勧めです。


タイトル画像は、はそやmさんの作品です。「キラキラ✨ひかる」シリーズのために、ボルダリングをするうぉんのすけ、子ども支援をするうぉんのすけをイメージして、オリジナルのものを提供してくださいました。はそやmさん、本当にありがとうございます💗


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