
News20240930 明日から値上げ
各社結構前に値上げを通告しているので覚えていない方がほとんどだと思いますが、明日10月1日から色々と値上がりします。今回値上げされるものにお酒・飲料が多い。
値上げの要因としては以下が指摘されています。
2024年の値上げ要因では、最も多いのが「原材料高」(92.7%)となった。年前半では割合が小さかったものの、チョコレートやコーヒーなど、猛暑や干ばつによる不作を理由に一部原料で価格上昇の影響がみられた。このほか、「物流費」(68.6%)由来の値上げ割合が上昇傾向にあり、24年10月における「物流費」値上げは7割を占めた。「円安」由来の値上げは24年通年で28.4%、「人件費」由来の値上げは26.7%を占め、それぞれ前年を大幅に上回る水準で推移した。
値上げの理由は妥当なもので、可処分所得がガンガン上がっているならば良いのですが、そうでもなさそうなので厳しいです。クラフトビールに引きつけて考えると、モルト・ホップ・酵母はほとんど外国からの輸入品で、物流費と為替が直撃しますからなかなかしんどい状況です。ただでさえ高いクラフトビールですし、生活必需品ではありませんから、今後どうなっていくのやら。
物流費については別の視点で9月19日にも書いたのでこちらもどうぞ。
さて、今一度考えたいのは、価格に見合う価値が提供されているかです。クラフトビールが人気で、その人気を背景にしてクラフトビールを称することによって価値あるもののように見せているだけかもしれない。
たとえば、現在ヘイジーIPAが人気ですが、濁っていることが良いのではなく、「ホップを大量に入れてフルーティーな風味を求めた結果濁ってしまったけど、ま、旨いから良くね?」という大前提が作り手・飲み手双方が改めて確認しても良いのではないだろうか。
飲用体験における官能的快という価値と、情報によって私の外側に構築される記号的な価値が同じ「価値」という言葉で呼ばれていますが、それらを分離してそれぞれ論じてみるのも大事だと思います。クラフトであろうがなかろうが、まずはビールとして美味しいことが重要だと私は考えます。そのブルワリーがどれほど環境や差別などに対してアクティブに活動していても「でも、肝心のビールはマズいじゃん」となれば何をやっても虚しい。
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