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用語集: 「影響ヒューリスティック」 <- 行動心理学を使った情報操作、ロマンス詐欺でも活躍?

今回は「影響ヒューリスティック」について見ていきましょう。

これも、最近日本にも増えてきました。

また古代ギリシャのことわざで「人は衣服そのもの(The man is his clothing)」、ウィリアム・シェイクスピアは戯曲「ハムレット」の中で「衣装はしばしば人を表す(The apparel oft proclaims the man)」と言っていますが、これを逆手にとり心理戦に使えるという感じですかね~

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「影響ヒューリスティック(Affect Heuristic)」: 人が複雑な判断や意思決定を行う際に、感情や直感といった単純な手がかりに頼る傾向のことです。

私たちは、日常生活の中で様々な判断を迫られますが、常に全ての情報を分析し、論理的に考える時間や能力があるわけではありません。そこで、人は経験や感情に基づいて、直感的に判断することがあります。

影響ヒューリスティックは、このような直感的な判断の中でも、特に感情が意思決定に大きな影響を与える現象を指します。

具体的な例

  • 株の売買: 過去の株価の推移や企業の業績などを分析する代わりに、「この会社の株は上がりそうだ」という感情的な直感に基づいて売買を決める。

  • 商品の選択: 商品の機能や性能を比較検討する代わりに、「この商品は好きだ」という感情的な理由で選ぶ。

  • 政治家の選択: 政策や実績を評価する代わりに、「この人は信頼できる」という感情的な印象で投票する。

特徴

  • 感情的な判断: 論理的な思考よりも感情や直感が優先される。

  • 迅速な判断: 短時間で意思決定ができる。

  • 不確実性: 必ずしも正しい判断とは限らない。

メリット

  • 効率的な意思決定: 時間や労力を節約できる。

  • 状況への適応: 状況に応じて柔軟に対応できる。

デメリット

  • 誤った判断: 感情に左右され、客観的な事実を見失う可能性がある。

  • 偏った判断: 自分の感情に合った情報ばかりを重視し、偏った判断をしてしまう可能性がある。

対策

  • 感情の認識: 自分の感情が判断に影響していることを自覚する。

  • 客観的な情報の収集: 様々な情報源から客観的な情報を集める。

  • 批判的思考: 情報を鵜呑みにせず、批判的に吟味する。

まとめ

影響ヒューリスティックは、人が効率的に意思決定をするための有効な手段ですが、感情に左右されやすいという側面も持っています。より良い判断をするためには、自分の感情を認識し、客観的な情報を収集し、批判的に思考することが重要です。

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