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海鮮ばらちらし
今月は恋人の誕生月であります。
つぶやきにも書きましたが、昨夜はちょっとだけ奮発した晩ごはんを作り、祝辞と日頃の感謝をお伝えする宴を催しました。まあ奮発と言っても食材を買うのはいつものロピアなので、この世の何処かにあるという回らないお寿司屋さんなぞに行くよりは、相当低コストでありますが。
というわけで昨日の晩ごはん、海鮮ばらちらし。具材の仕込みは一昨日の夜から開始した。
刺身用のカンパチに塩を振って冷蔵庫で20~30分程度休ませ、にじみ出てきた水分を林家ペーパータオルでしっかり拭う。さっと水をくぐらせてから水気を拭き取った昆布で両面をみつしりと包み込み、さらにラップでくるみ、これを冷蔵庫で一晩寝かせておく。
(最近ロピア行くたびに特売シールがついたカンパチに遭遇するけど、旬なのかな?)
大きめのたまご2つに白だしとお酒少量、たっぷりの砂糖(正気か?!つーくらい入れる)を入れて、厚焼きたまごを焼いておく。冷めてからサイコロ型にころころ切って、タッパーに入れて冷蔵庫へ。
刺身用のサーモンも、同じくサイコロ型にカット→タッパーぶちこみ→冷蔵庫へ。
アボカドは中心部に沿ってぐるりと一周包丁を入れてからパッカーン!し、皮を向いてから半量をサイコロカット。変色防止のためにレモン汁を振りかけて、冷蔵庫へ。残りの半分はラップでみつしりと包んで冷蔵保存。後日どうにかして食べる予定。
米をとぎ、お酢少量・お酒まあまあ量をブレンドした水で少なめに水加減して吸水させ、昆布(10cm長くらい)をてっぺんに載せて炊飯。炊き上がったら市販のすし酢を規定量と、たっぷりの白ごまを混ぜて酢飯にし、荒熱を取っておく。
酢飯の荒熱を取る間に、一晩寝かせたカンパチをサイコロカットしておく。これで役者は揃った!
平皿に酢飯をのっぺりと敷き詰め、そこにカンパチ・サーモン・アボカド・たまごやきの具材チームを適当に載せてゆく。ごはんの白さを具材チームで隠蔽したら、トビッコをスプーンでこれまた適当に載せる。仕上げに青紫蘇の千切りをてっぺんに飾ってできあがり。
要するに切って載せるだけなのだけれど、それでいて祝祭にふさわしき華やかさを演出してくれる。ちらしずしとは誠にありがたき存在。
華やかっていうかなんか毒々しい。あれ……華ってなんだったっけ?
相変わらず盛りつけのセンスとスキルが壊滅的なせいで、なんか思ってたのとだいぶ違う様相に仕上がった。トビッコはなんで雪崩起こしてんの?じっとしてなさいってあれほど言ったでしょうよ!(半ギレ)
…………まあよい。私の料理の荒々しさは恋人も熟知しているし、何より、食べれば味は同じだもの!
ちらしずしの何がいいって、具材が冷やすものばかりだから事前にこまごまと準備できるとこですわな。主賓が到着するまでに万事整えて、盛りつけの荒さをごまかせる奇跡の一枚を探求することもできるし。え、見つかったかって?お察しください。
そうこうしてるうちに、主賓が手土産の缶チューハイロング缶(私用)とちゅーる(ねこたち用)をぶら下げて到着したので、宴の支度を整える。
付け合わせは、お吸い物と漬物でシンプルに。お吸い物は、しじみ出汁にたまご豆腐とオクラを入れてひと煮立ちさせ、塩とたまご豆腐のタレで味を整えてからキンキンに冷やしたもの。これもカンパチと一緒に前日から仕込んでおきました。食べる直前に茗荷の千切りをぶっこんで完成。
お誕生会だから、唐揚げ的なものも作るべきかなーと悩んだのだけれど(昭和の発想)、それやると食後のケーキタイムが修行みたいな様相を呈してしまうので、やめておきました。
ちらしずしを作るのは久しぶりだったけれど、酢飯の塩梅といい、たまごやきの甘さ加減といい、とろりととろける脂ノリノリのサーモンと昆布の旨みが染みたカンパチのコンビネーションといい、我ながらパーフェクトな仕事ぶりであった。盛りつけを除けば。
本当は、穴子の煮付け入れたりイクラを飾ったりして、よりゴーヂャス感を演出したかったのだけれど……どっちも主賓が苦手なので避けた。でもボリューム感十分だったな。アボカドのこってり感と、トビッコのぷちぷち感もいい感じだった。アボカドってあれ本当に果物なのかな。絶対擬態してるだろ。本当は肉類なんだろ?
あと、ちらしずしのお約束的具材であるマグロも、今回いい顔してるやつが手に入らず……。でもサーモンがぴっかぴかで脂のってて、とてもよき仕事ぶりでした。マグロもいいけどサーモンもおいしいな。
主賓の口にも合ったようで、もりもりと召し上がっていただきました。恐悦至極。
お誕生会なんでケーキも用意しました。もちろん市販品です。(スイーツを自作する概念がない)
主賓の大好物である桃をふんだんに使ったタルト。当初はこれをワンホール食いしてもらう予定だったけれど、ちらしずしが結構ボリューミーだったので(私が具材を欲張ったせい)、私も少しご相伴にあずからせてもらった。
それにしても、桃ってなんてセクシーな果物なんでしょうね。お肌はすべすべでほんのりと上気したような色合いだし、脱いだら脱いだでまばゆいばかりに白くて豊満なボディだし、香りもいいし、うるおい感半端ないし。いい女属性盛りすぎ。就寝時に桃を抱いて寝たら、私にもいい女感が伝染したりしないかな。
そういえば以前恋人と、「桃はなぜあんなにもエチエチなのか」という話題で盛り上がったことがある。彼の意見はいたくシンプルで「だってあれお尻だから」だった。あれ以来桃がお尻にしか見えない。
(でかい方が主賓用です)
紅白の桃はほんのりと酸味のあるジュレでコーティングされており、プリンとした果肉の上品な甘さを引き立てていて、めちゃくちゃおいしい!さくさくのタルト生地の中には、チーズを使ったクリームが入っているのだけれど、これがまた、桃の甘さによく似合う。桃とチーズって相性いいんだなー。
2人揃ってはつはつの満腹をさすりつつ、ごちそうさまでした。
主賓からは何度も「ンマいなこのちらし!」って言ってもらえたし、5/6ホール分のタルトをさながら飲み物のようにスルスルと胃におさめてゆく光景を見せてもらえたし、余は大満足である。ちょっとのろけさせていただくと、私は彼が甘いものを食べている時の表情がとても好きなのです。孫を愛でるおじいちゃん的な、とてもいいお顔をなさる。
というわけで、今年もよきお誕生会になった。こうして大切なひとの誕生日をお祝いさせてもらえるのは、本当にうれしくてありがたいことであります。ありがとう、そしてお誕生日おめでとう。新しい1年もどうぞよろしく。
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