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きのこのカリカリ焼き
今夜の晩ごはんというかおつまみ、きのこのカリカリ焼き。しめじ2株は石づきを取ってからバラバラにほぐし、洗って水気を切る。まいたけ2株も根元の部分を切り落としてから適当に裂き、洗って水気を切る。フライパンにオリーブ油を敷き、きのこたちを並べ(今回は、フライパンから溢れるぎりぎりの量になった)、上から塩とマジックソルトをかなり強気に振る。きのこたちの狭間におろしにんにくなんぞも落としておく。
このフライパンは蓋をせず火にかけ、強火でガンガンあおる。そのうちきのこたちから汁がバンバン出てくるので、全体が汁没した頃合いを見てざっとかきまぜ、火の勢いを中強火くらいに落とす。あとは時々、鍋底に張り付いたきのこをはがすように全体を混ぜつつ、きのこから出た汁が飛ぶまでひたすら焼く。20~30分くらい経つと、紅蓮の業火に焼かれし己が身を嘆くきのこたちの阿鼻叫喚が「キュウ……」「キュ……キュキュゥ!」等と大変かわいらしく聞こえてくる。とても胸の痛む瞬間だ。しかしここでぐっと心を鬼にし、火を弱めようと伸ばした手をセルフサービスでひっぱたき、なお焼き続ける。水分がなくなり、まいたけの端っこがカリカリになって、全体にいい感じのコゲコゲ感がついたらできあがり。
今夜は愛読している玉村豊男さんの著書から、白ワインによく合うというきのこ料理を作ってみました。
(私が大好きな「読んでるだけで呑める」系のエッセイ&レシピ本。お料理もさることながら、うつくしい奥さまや可愛らしいワンちゃんとのお写真もすてき。タイトルも秀逸!)
要するに、大量のきのこに塩を振って焼いただけ……というシンプル極まりない一品。ちなみに塩はきのこから水分を出す役割を果たすので、しっかり振るのがコツらしい。
このレシピを初めて見た時は、「いやなんかベーコンとか、肉汁が出るもの入れないと味が私の顔面並みにボケるのでは?」と思った。ところがどっこい、これがめちゃくちゃにおいしいのです!きのこの成分ってほぼ水分なので、汁気が飛びきるまで加熱すると、その体積は焼きはじめの1/3くらいにまで縮んでしまう。ということはつまり、旨みが凝縮しているってこと。塩をして焼いただけなのに、なんでこんな奥深い味わいが?!ってびっくりする。香ばしくて、ほどよくしょっぱくて、カリカリに焦げた部分(主にまいたけ)と、水分は抜けきっているのになおシコシコキュっとした部分(主にしめじ)、食感のコントラストが味わえるのもうれしい。これはお酒がすすむくんなやつだ!
今回はまいたけとしめじの2種類のみを使ったけれど(なぜなら安かったから)、エリンギやマッシュルーム、えのきなど、きのこなら何でも使えるようです。ただ、えのきだけは他のきのこたちと混ぜず、単品で調理した方が扱いやすいそうな。
トマト納豆・食べラー入りを載せた冷ややっこ(最近死ぬほど食べている)と一緒に。なんだか脈絡のない献立ではあるが、不思議としっくりくる組み合わせだった。もちろん、きりりと冷やした辛口の白ワインもいただきました。凝縮されたきのこの旨みと芳ばしい香りに、爽やかでフルーティーな白が相性ぴったり。さすがタマサンレシピ!ごちそうさまでした。今度はリゾットかパスタの副菜にしてもいいかもな。チーズ味なんか似合いそう。
玉村さんがお住まいの長野はきのこが豊富な土地なので、いつも数種類のきのこをブレンドして作っていらっしゃるそうだ。きっとわがまちではお目にかかれないきのこも入ってるんだろうなぁ。信州はおいしいものがたくさんあるし、景色もうつくしいし、本当によい所だと思う。中央道とかヴィーナスライン運転するのも気持ちがよろしいし、そろそろまたお邪魔したいなァ。
【おまけ】
出勤前に「いってきます」と声をかけると
毎回必ず腹を見せようとする横綱。おそらくねこ界では、腹を見せるのは「励めよ」という意味なのだろう。
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