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ソロキャンプ 2021.4.9-10③朝ごはんと富士山編

4回目のソロキャンプ記録、完結編です。

薄着で寝袋大作戦、および新兵器のお絹様100%シーツが功を奏し、ぐっすり眠って目覚めた4/10早朝。

久しぶりにキャンプ場で迎える朝だ。枕元の気温計が6度(ずいぶん暖かくなったもんだ!)を差しているテントの中から外に出てみる。


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私が爆睡している間も、富士山と雲はねんごろにアツい夜を過ごしていた模様。ふじさーん……。

まったくラヴラヴですねあなた方は!でももうそろそろいい加減にしないか。イチャイチャパラダイスっぷりにこっちは胸やけしそうだよ。


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ご覧なさいよ、ばっちりスタンバってるマイ三脚に漂うこの哀愁をよ……。

富士山さえ見えればこういう空模様だって、決して嫌いじゃないんですけどね。青空を流れてゆく雲の奥深い色合いとか、思わず見とれちまうんですけどね。でもさー、もうちょっとこうさあ……散ってくれたっていいじゃん。拡散希望のハッシュタグつけるぞゴルァ。


ひとりぼやいてみても、目の前のイチャパラは一向に改善される気配はない。仕方ない……もうひと眠りするか、とテントに戻りかけて、ふと気づいた。


あれ、なんかお腹空いてる。


私は寝起きの良さには定評があるのだけれど、胃袋に限定して言えば非常に寝起きが悪く、起床から数時間経過しないと食欲が沸いてこない。そのため普段は朝食は取らないし、今までのソロキャンプでも、せいぜいインスタントのスープを呑むくらいで済ませてきたし、今回もその予定だった。


しかし唐突に湧き上がる食欲。これは……これはきっと、王族ウィンナー様のお導きに違いあるめえ!


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ということで、前夜食べられなかったジョンソンヴィル様(今回はチーズ味)を直火でお焼き申し上げることにした。

焚き火を起こすのは、その後の撤収に手間取ってしまいそうだったのでがまんして、愛用のイワタニPRIMSバーナーで炙ることにした。このバーナーは山歩きを始めた6年前に買ったものだけれど、ソロキャンプや自宅メスティン炊飯でもずいぶん活躍してくれている。しかし最近めっきり山を歩いてないな。山用ザックも、ソロキャン時の着替え入れ化している始末。そろそろお山に連れていってやりたいなあ。


バーナーの火に近づけすぎないよう、いやなによりもジョンソンヴィル様を地面に墜落させるなどという第一級不敬罪を犯さぬよう、慎重にバーベ串をクルクルする。


むほおゥ……めちゃくちゃいい香り……!


珍しく沸いた朝からの食欲がもりもりと膨らんでゆく。そして相変わらず王族ウィンナー様の焼き目がエモい。


ただ、お焼き申し上げているウィンナー様のお身体から面白いくらい油がボッタボッタ流れ落ちてきて、バーナーとガス缶がべったべたのギトギトになりました(そりゃそうだろうよ)。バーナーでお焼き申し上げる際は、お掃除用にウェットティッシュなんぞを準備しておくことをおすすめします。

お湯も沸かして、やはり前夜の残りもののアスパラを茹で、いつものインスタントスープも用意する。


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ソロキャンプ4回目にして、初めての朝ごはん。ロイヤルブレックファストであります。


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焦げ目のついたジョンソンヴィル様をひと噛みすると、「パチッ」という軽やかな音を立てて皮が弾けた。そしてあふれ出してくるジューシーな肉汁!プリプリの歯ごたえのお肉から、なんとも言えないチーズの芳香が口中に広がっていく。めちゃくちゃおいしい……!直火でお焼き申し上げるときっとおいしいだろうとは思っていたけれど、これほどまでとは……!!!!!!

茹でアスパラ用に塩を用意してみたのだけれど、全く必要なかった。王族ウィンナー様のお身体からの旨みだけで、茹でアスパラがボウル1杯分は食べられそう……!そしてその旨みに、ほんのり青くさくて甘いアスパラのシャクシャク感が、まためちゃくちゃ合う。グッジョブ自分!!!!!!


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そして、これまた前夜の晩酌用にと、来る途中のPAで買ってきた「らぽっぽ」の美腸大学いももラインナップに加えてみた。


これはまごうかたなき大学いもなんですが(商品名もそう銘打ってある)、しかし、しかしながら!私はこれを大学いもとは呼びたくない。いつもおいしく食べているスーパーのお惣菜コーナーにある大学いもが大学いもならば、このお店のこれは「大學院御芋様」とお呼び奉り崇め神棚に祀り朝昼晩の御神酒をささげたい存在。いわゆる大学いもの概念を軽やかに鮮やかに、そしてあでやかに飛び越えてくる逸品なのですよ……!

外はカリカリ、中はほっくほくに揚げられた御芋様のお身体に、とろりとした黄金色の飴が羽衣のようにかかっていて、さらに香ばしいアーモンド・スライスが振りかけられていて、その馥郁たる歯ざわり、深遠なる甘みたるや……本当にめちゃくちゃおいしいです!もう最高なんですよッ本当にッッッ!!!!!!(語彙とは……)

さつまいもがお好きな方にはぜひ召し上がっていただきたい……っていうか、きっとみなさんご存じですね。私は甘いものはあまり量を食べられないゴリゴリの辛党ですが、これは、この御芋様だけはコンテナで持ってきてほしいくらい愛しています。食べるたんびに目の前がパァアアア……とまばゆい黄金色の光に包まれます。


朝ごはん食べない勢としては信じられないほどボリューミーな朝食だったけれど、すべてもりもりとおいしくいただきました。満腹。満足。


朝ごはん、そして食後の一服をゆっくり楽しむ間にも、チラチラと富士山の様子を伺うことは忘れない。相変わらず雲と「二人のため世界はあるの」的空間を展開し続けている。フンだ、もー好きにしてくれよ!また逢いに来るからいいもんね!


はつはつのお腹を抱えつつ、チェックアウトに向けて撤収作業を始める。昨日大汗をかいて打ち込んだペグを抜くのに一苦労しつつ、例によって何を持ってきてんだかよく分からない大荷物をせっせとまとめていく。ソロキャンプ4回目になっても、なかなか荷物は減らせないままだ。「たぶん大丈夫だろうけど、もしもの時のために」と考えて追加する荷物が多すぎるんだと思う。お酒とか、おつまみとか、あとお酒とか、お酒ですとか。せっかくのキャンプの夜に万が一お酒が切れたりしたら、それはもう令和三大悲劇のひとつとして後世まで長く永く語り継がれることになってしまうので。


撤収作業も終わりかけた頃……再び甲府盆地を振り返ってみる。


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…………知ってたさ。


私の中のハン・ソロが囁いた。

(話逸れますけど、スターウォーズの数多ある名シーンの中でもあの場面が自分はいちばん好きです。「愛してるわ」と叫ぶレイア姫の声音、それに応えるソロのあの眼差し……キッズ時代から何百回も観てきたけれど、毎回グッとキます)


んもー!ようやく出てきてくれたね!帰る間際になってもー!でも嫌いじゃない、そういうの。


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手持ちレンズの中でいちばん望遠が効くやつ(その分重い)で撮影。ああ、やっぱり格好いい。逢いたかったよふじさーん!


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重いから置いてこようかと思っていたけれど、やっぱり持ってきてよかった。三脚が安物ゆえ、このレンズ装着するとだんだんカメラが傾いてくるのが難点ですが……そろそろもうちょっといい三脚を買おうかなあ。


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地元からいつも見ている富士山。でもこうして、お出かけした先で逢えるとどうしてもテンションが上がってしまう。

山梨側から見る富士山は、わがまちから見る時より男前度が高い気がする。色んな街から富士山を撮影して、ずらっと並べてみたりしたら面白そうだなー。


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最後の最後に姿を見せてくれた富士山に、先ほどまでの怨み辛みはどこへやら、素直にありがとうと言ってしまう。富士山には「はン、チョロい女だな」と思われるだろうか。いや全然チョロくていーです、実際チョロっちょろですから。100グラム38円の鶏むね肉で1週間ハッピーになる女ですから。


今回もこうして逢えて本当にうれしいよ、ありがとう。また逢いに来させてね!


アホみたいに写真をさんざん撮ったのち、後ろ髪引かれながら富士山に別れを告げて、帰路についた。


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っていうか、帰り道ずっと富士山見えてましたけどね。なんなら今回の行程でいちばんの見えっぷりでしたけどね。まったく富士山って奴ぁ……へへっ。嫌いじゃないよ、そういうの。

(↑ちょうど信号が青になってますが、信号待ち中に撮りました)


帰る道すがら、山梨名物のほうとう屋さんに心を揺さぶられたものの、開店前からすごい行列だったのでさくっとスルーしてまっすぐ帰宅。密回避作戦を最後まで全うすることができた。コロナの野郎が落ち着いたら、ほうとうも食べに出かけたいな。


ということで、満ち足りた気持ちで4回目のソロキャンプも終えることができました。相変わらず長ったらしい駄文を垂れ流してしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました!


ずいぶん暖かくなってきたので、自分のソロキャンプはそろそろオフシーズンかなと考えています。暑いの苦手だし、虫とか虫とか虫とか怖いので……。ただ、今回も前回に続いて星が撮れなかったのが心残りなので、連休明けくらいに涼しい所でもう一回だけ行ってみたいな、という気持ちもあります。もし実現したら、また長ーい駄文を撒き散らすと思いますので、その時はよろしければお付き合いくださいませ!


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