カンパチの昆布締め
いつぞやに鯛の昆布締めを作りましたが、今回はカンパチVer.を仕込んでみました。恥ずかしながら、鯛以外での昆布締めは初挑戦。
大好きな昆布締め。大好きなのに、どの魚が向いているのかいまいちよく分かってない昆布締め。鯛で作っておけば間違いないんだろうけれど、ホラ、あの方お高くていらっしゃるから……。もう少し庶民派価格帯の魚でお気楽に作れたらいいのになーと思っていたところ、カンパチの刺身用さく(お買い得品)と遭遇。
色が白っぽい魚だから締めても大丈夫そうと思って購入してきた。
作り方は鯛とほぼ同じ。ただ今回は、カットした出汁用昆布を水に一瞬だけくぐらせて水を切り、数分置いてしんなりしたところで余分な水分を林家ペーパータオルで拭き取ったものを用意。こうすると固まっていた昆布がほぐれて広がるし、やわらかくなって扱いやすくなり、カンパチもきっちりと包み込むことができた。
あと今回使ったカンパチは厚みがしっかりしていて、さながら木材のような立派な直方体だったので、四面全てに昆布を配置してからラップ包みに。しっかり水気をぬぐったカンパチを、昆布でできた匣の中にみつしりと詰めるイメージです。
今日は帰宅が遅くなってしまったので、晩ごはんがわりの晩酌で。茹でたて枝豆と、冷蔵庫で虫の息になっていたミニトマトも一緒に。お供はもちろん、きりっと冷やした白ワインで!
二晩にわたって昆布に抱かれていたカンパチちゃん、そのお味はというと……言うまでもないだろうけどあえて言おう!めちゃくちゃおいしいと!塩と昆布で水分がほどよく抜けて、キュッとした歯ごたえが大変にセクシーっていうか汗(水分)を流してより艶やかさを増した肌の輝きは今すぐ国家を挙げてモザイク規制&最優先保護するに値するエロスがほとばしってるよねそれで僕らの挙式は明日でいいかい?
昆布の旨みがしっかり浸透しているので、何もつけずにそのまま食べられちゃう。紫蘇の爽やかな香りとシャクシャクした食感がまた、合う合う。カンパチって、お刺身がそもそもすごくおいしいけれど、こうして昆布締めにするとまた違う魅力で魅せてくれるなぁ。
昆布締めって和食なので(……すよね?)、きっと日本酒を合わせるのが模範解答なのだろう。でも自分は色んなお酒の中でワインがいちばん好きなので、とりあえず何か呑みたい時にはワインを引っ張り出してくることにしている。今夜の昆布締めは、塩気と昆布の旨みに白ワインの辛さと酸味がほどよく寄り添ってくれて、これまたおいしゅございました。昆布締めと合わせた時にはフルーティーな甘みが強く感じられるのに、完熟ミニトマトと一緒に呑むと途端に凛とした清々しい爽やかさを主張してくるんだから、ワインって本当に奥深い。さんざん呑んでるくせに、ちっとも蘊蓄について学習できない(当然名前も覚えられない)自分のようなろくでなしをも、心地よく酔わせてくれる、この懐の深さよ……。その時々で隣に居合わせた相手によって様々な表情に変化し、確かな存在感でこちらを虜にしておきながら、残り香はほんのかすかにしか漂わせない(=翌日に残らない)。ほんのかすかにしか残らないから、また逢いに行きたくなってしまう。
なんかぁー、ワインってェー、どちゃくそめちゃんこいい女臭がァ!プンプンいたしますよねェー!(まわってきました)
ごちそうさまでした。
枝豆を食べ過ぎて昆布締めが少し残ったので、これは明日にでも晩ごはんに流用しようと思います。