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豚汁

今夜の晩ごはん、豚汁。豚こま肉をごま油でさっと炒め、いちょう切りにした大根とにんじん、一口大に切って下茹でしたこんにゃくを、たっぷりの水と共に加える。煮たってきたら気の済むまでアクを取り、短冊切りにした油揚げと長ねぎを加え、めんつゆ少量とほんだしで下味をつけて煮込む。野菜がやわらかくなったら味噌を溶き入れて、仕上げに小ねぎと七味を振ってできあがり。豚こまとごま油の油っけと、野菜の甘みがふんだんに溶け込んだ味噌汁……何度食べてもしみじみおいしい。やわらかく煮えた大根やにんじんに心がやわらぐ。下味に使っためんつゆ(きのう何食べた?で教わりました)が味に深みとコクを与えてくれている。くたくたになった長ねぎとしゃきしゃきの小ねぎ、2つの異なるねぎの食感も楽しい。色んな具材をまとめて丸く包んでくれる味噌の偉大さにひれ伏す夜。ごちそうさまでした。


いつもはごぼうかれんこん等の根菜も入れるのだけれど、特売のほうれん草にテンションを上げたせいでうっかり買うのを忘れてしまい……痛恨のミスである。根菜はちょっと厚めに切って入れるのが好きです。歯ごたえが尊い。


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「深夜食堂」ファンとしては、豚汁にはバターライスでしょう!ということでバターライスも一緒にいただいた。バター味に味噌汁というベスト・コンビネーションは、和洋折衷のはしりだと信じている。

深夜食堂はドラマ版を全制覇して、原作は少しずつ読んでいるところだけれど、数多ある珠玉のエピソードの中でもこの「豚汁&バターライス」の回は特に大好き。特にドラマ版は何度見てもこみ上げるものを抑えられなくて、食べ終わる頃(ドラマと同じもの用意して食べながら見たい派)には顔面ズビズバになってしまう。流しのゴローさんの笑顔とか、嫌みな食通のおっさんがバターライス頼む時のはにかんだ笑顔とか、「函館のひとって、ホントにいたんだね」と言うマスターの声音とか、常連になった食通おっさんを眺めるお茶漬けシスターズの表情とか、もう何もかも尊い。今日も食べ終わって鼻をかみながらこれを書いています。こんなお店あったら絶対通う。

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