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夢の観光鉄道 尾瀬観光線第7回「尾瀬への道は果てしなく遠い」イントロのせいで・・・

尾瀬というタイトルに誘われて
この記事を読まれている読者様に
小生は懺悔する必要がある。

お客様をことさら神格化する必要はない。

接客業にとって
「お客様に見向きされない」ことは
接する対象が消えて・・・
「商売が成り立たないこと」を意味するだけだ。

その時は・・・「神仏のご加護」にほのかな
期待を秘めつつ

自社や自身の至らぬ点をしっかりと自省して

リベンジマッチを挑むだけだ・・・
人生を一度きりの2時間ドラマだと勘違いする向きも
おられるだろう
はたまた
TikTokなどの短編動画や映画のまとめ化
それらの短編が連続再生・・・
復活劇ならば続編は変化が伴う
それらを「文化の頽廃」だと批判する評論家もいる
しかし・・・「文化はいつの時代も変化する」

今日と明日は
「京都・飛鳥」は昨日のキョウト・アスカとは違う。
変化はものすごく僅かだが・・・

文化は常に変わる

映画の短編解釈やネタバレは
映画が初めて商売と成立した瞬間から
「悪い双子のように」
その背後について回った。

映画を商いする会社や委員会には

投下した資本を回収する目的と意思がある。
一方で「傑作か?駄作か?」
映画を見る側も吟味する。
そのセメギあいが法律や商業道徳に触れない限り
映画会社は駄作でも「史上空前の傑作」と言って
宣伝力にモノをいわせ・・・営利を追求する。

金を払う側の消費者だって
「くだらない作品に大事な時間とお金を割きたくない」
から・・・
両腕を前にかざし・・・防御姿勢をとりながら
指や手・腕の隙間から様子を伺う。

文化とは異質なモノと価値観の衝突であり

「文明の衝突」は悲惨な対立構造を具現化するが
「文化の衝突」は毎日そこかしこで発生する日常茶飯事だ。

文化は文明とは違う
極限すれば
「個人の価値観」の寄せ集めだ。

前書きは・・・

落語のマクラとおなじで本編へ導入するイントロだ。

小生の作文の欠点は
「マクラがつまなくてお客様が逃げ出す」ことだ。
この文章を読まされているのが
本物の神様仏様・アラーの神であらせられても
「あきれている」こと必定だ。

どんな商売にも当てはまることだが・・・

売り手は顧客に対して弱い立場だ。
しかし
その点に過剰反応し・・・堂々と
「商業道徳だ!」と説く高名な飲食チェーンの経営者がいる。

彼の商売道を否定する気は毛頭ない。

すこしだけ視点を変えて
客の側から
「神さま扱いを要求して良いのか」
考えてみる。
①お店にケンカを売りたい
②店員や従業員に意図的に嫌われたい
③二度と来店しないための口実にしたい
④本当に神なので事実を確認している

上記の場合を除けばその行動は

「やらないほうが良い」


お店側が「上を下にも置かない歓待」で

お客様の時間や空間を心地よくするのが
神様扱いと同義の「おもてなし」である。

とある政治家のご婦人が・・・
遠路はるばるニッポンへオリンピックを鑑賞に
訪れる客人を

「粗末に扱わないのが日本の文化です」

と公約したことが

現在のインバウンド大盛況につながっていると考えるのは

若干無理筋だが・・・

「日本文化のおもてなし気質」が
来日観光客のリピート率向上に寄与しているのは
疑いのない事実だ。

精確なデータではないが
観光庁は「訪日外国人消費動向調査」において
カキのように口を閉ざし下記のように述べている

訪日客に占めるリピーターの割合は、10年程度で全体の6割程度推移している。訪日客数の増加に比例してリピーターの数も増加の一途・・・。

鉄道業は実業である。

観光業も虚業ではない。
ただし実需と違って生死には直結しない。
鉄道やバスが輸送機関である以上
観光客が旅客の大半であっても輸送機関は実業機関である。
観光鉄道にも実需が発生するからだ。

あたり前の事ばかり羅列して
食傷気味の方には申し訳ないが

観光客が来訪するから鉄道が維持できるという側面は
まぎれもない事実であり
「ビジネス需要の塊」と呼べる東海道新幹線ですら
「観光需要が喪失したら採算性は著しく低下する」

その事実を自分で確かめる方法は存在する。
東海道新幹線を先頭車両から末端まで歩いてみることだ。
全長400mの車内を往復すると
新幹線の過去・現在・未来が体感できる。

揺れる車内を800m移動すれば
体幹が鍛えられるという副産物も得られる。
不審者と怪しまれて徒歩行を阻止されない限り。

時間帯や「のぞみ・ひかり・こだま」の違いで
客層は明らかに異なる。

早朝ののぞみ自由席車両1~3号車はビジネス7割といった状態だ。
始発の「のぞみ1号6:00東京発」は
「新大阪着8:24」である。
早朝の会議でなければ
「大阪支店(本社)で実施される午前の会議」に
十分間に合うタイムスケジュールが立案できる。

前泊せずに日帰り出張が可能となるため

「大阪出張でも大宮や千葉への出張と同じ感覚」で出かけられる。

新幹線という便利な手段が存在しない
茨城県や山梨県へ出張するのと
所要時間もほとんど変わらない。

自由席以外は「旅行客:観光客」の対比は5分に近いが

早朝の便ほどビジネス客の比率が高い。
グリーン車は以前なら
「東名阪移動の企業エグゼクティブと一部有名人」
が大半で空席が多かった。
午前のグリーン車では
旅行客は明らかな少数民族であった。

最近はもと空席に満遍なく「観光客が埋まっている」

こだま号がビジネス特急として東京・大阪間を

6時間で結んで以来・・・
1等車の乗客の半数以上が観光客という状態は
東海道線・東海道新幹線では歴史上初めてだと思う。

JR東海が「リニア中央新幹線」へ傾倒する理由は
①東海財界におけるスズキ自動車への対抗心
②リニアという技術集積により日本の科学技術界で主導権を得る
③第4の手段※として東阪間の移動手段を確立する。


①東海道新幹線
②東名・新東名・伊勢湾岸・名神・新名神などの高速道路
③航空各社の羽田~関空・伊丹・神戸航空便

というのはすべて絵空事ではないが
その本音は
「東海道新幹線の老朽化が思いの外深刻で抜本的な修繕が不可避」
でありながら
「あまりにも旺盛な需要により・・・よほどの事情が起きない限り
長期間の運休は社会的に許されない。」
からだ。

新幹線車両は軽量化が進んで

以前ほど路盤を傷めなくなった・・・
保線技術界ではそれは一面の真実ではあるが
力学的な法則を知ったかぶりするまでもなく
「軽くなった車両がその分高速で往来する」
その分輸送密度は増し・・・
物理法則として当然ではあるが
「高速で移動する分だけ曲線区間などで線路施設の痛みが増大する」

なんとも皮肉である

材料科学の進歩によって

「軽量で耐久性の高い車両」

を開発した結果・・・
制限速度は250㎞/hから285㎞/hへ向上した。

平均速度の上昇と車両の均一化により
「中央・総武線各駅停車」なみに列車を頻発させることが
高速鉄道で可能になった理由のひとつだ。

曲線区間の改良や勾配の緩和・増線や
追い抜き施設の追加など・・・

東海道新幹線を更に高速化する方策を
JR東海は試行錯誤しているが・・・

「東海道新幹線は1日止まっただけで社会問題」を
引き起こす。

東名や名神高速道路のように
「補完路線が存在し一部区間を車線制限しながら保守を続ける」
という選択肢は東海道新幹線には存在しない。

かつて周囲には原っぱが目立った

東海道新幹線のとある駅に・・・
岐阜羽島だとは口が裂けても言えないが
もはや駅前原っぱなどは存在しない。

これほど利便性が高く止められない路線が
保線不足で重大事故を引き起こす危険の解消や
災害発生時の脆弱性を解消する工事を

「JR東海は心底望んでいる」

彼らも責任感の強いプロ集団である。
5年後10年後・・・小手先だけの改良を続ければ
いずれ東海道新幹線が寿命を迎えるのは百も承知だ。

だからこそ延命措置として
「区間運休」を実施して「延命工事」を実施したいが・・・
代替路線が存在しない「東海道新幹線」は
その手段が採用できない。

計画運休を一日実施しただけで・・・
マスコミや心無い旅客などから

「ブーイングがやまびこのようにこだまする」

現状を鑑みれば
「リニア中央新幹線を品川~名古屋間で開業する」
それが東海道新幹線の延命にもっとも効果的で
最速の手段なので。
「バカ高い金食い虫」のリニア建設へJR東海が全振りしている
最大の理由でもある。

尾瀬は本当に遠い・・・
鉄道が尾瀬に効果をもたらす理由の半分にも満たない
イントロを書くために・・・
どうしてこんなに言い訳を続ける必要があるのだろうか?
お付き合いで読まされている読者各位の
善意に付け込んで・・・続きは次回とする。


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