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夢の観光鉄道 尾瀬観光線第6回「モリゾーさんへ」 

トヨタ自動車の豊田章夫さんは「モリゾー氏」として活動しておられる。

いくらズーズーシイが制服を着て務めいると言われた小官でも


トヨタ自動車の会長へ「夢の車両開発に協力してほしい」
などと無理難題をお願いするほど厚かましくはない。

読み人過疎地の
「小生の夢想の鉄道構想」は世界一の自動車製造会社の会長へ
お願いできない相談である。

ただ年齢は近くもないが遠くもない
同じ乗り物好きのモリゾー氏なら耳くらいは貸してもらえるのではないだろうか?
耳を借りるのに「荒唐無稽・実現困難」のほら話へ
「もっともらしい理屈や偽造科学技術」の衣をまとわせ
カリッと揚げて・・・さくさくの天ぷらを揚げても

眼力10万人分と称されるモリゾー氏を納得させられるわけがない。

小生が思い描く車両のスタイルは
トヨタグループの日野自動車のバス技術と
もと鉄道メーカー富士重工の車体軽量化や剛性・抗耐性
そのいいとこどりである。

路線策定に手間取っているのは
「具体的な運用車両のイメージ」がつかめないからだ。

「どの部分までを既設の線路を活用しどの部分へ新設の線路を敷設するのか」が決まらない。

DMVを活用する案に拘泥するつもりは毛頭ないが
「乗り換えの不便を生じないDMVは未来の乗物世界で公共交通機関の主役になる技量」
を持った未完の大器である。

車両問題が解決すれば・・・それ以降の諸問題は道が開ける。
夢の公共交通機関は車両がその成否を握っているといっても
過言ではない。

利用率を上げる秘策はある
「そのひとつは部分的に無償利用を可能とすること」だ。

それでなくとも「継続性に疑義のある尾瀬観光鉄道」を
一部区間だとはいえ無料開放するとは正気の沙汰ではない。

現在でも鳩街峠駐車場や大清水駐車場を利用するには
「一日2000円以上」の利用料を徴収される。
そしてその先の徒歩しか不能は場所までは
「半民間のシャトルバス運行」路線が存在し
その料金も片道1000円以上する。

その部分の収入を捨てて・・・
本来営利目的である「鉄道会社」の経営は
成り立たない。
それが至極常識的な・・・経営だ。

ただし公共道路を半占有や占有する場合
必ず問題になるのは
「公共性を帯びた事業であっても
利用料金を徴収する単なる営利業者が独占的に
道路用地を利用するのは適切か」

という疑問である。

富士登山鉄道に反対派が存在する理由は

「公共機関であっても独占利用は望ましくない」という視点と
「現行より多額の料金徴収を集客機会の均等化という美名で粉飾」
しているのではないかという懸念だ。

それゆえ「半占有利用」する区間は・・・
その開始点まで自家用車以外の手段で到達した来客・・・
たとえば徒歩や自転車などを利用して
「鳩待峠の入り口」まで来られたら
「そこから先は無料で利用できる」必要がある。

なぜ無料なのか説明する必要はないだろうが
あえて言えば

「公共交通機関は道路も含め本来は無料で利用できる」

ことを前提としている。

江戸時代の五街道を往来する人々から
箱根や勿来・白河の関などは
「通行料金を徴収していた」だろうか?

もしも強制的に「実費以外の高額」
を請求するなら・・・
その行為は山賊や海賊と同じで
武力を背景に「公共交通機関で私的な蓄財を図る」
行為に等しい。

旅籠や飯屋・足袋などの費用は当然旅人が負担するにせよ
自分の足で歩く以上
「人足賃や船賃」など
「大河川の往来や私的交通機関利用料」
以外は発生しないのが本来の公共交通機関である。

それは鉄道やバスも同じ構造である。

観光以外の鉄道会社やバス会社が低廉な料金構造を維持し
その基盤が揺るぎそうな場合
「路線維持費の支払いや施設利用料の減免・無償利用、固定資産税や地方税などの減免」など様々に形をかえて
最終的に「路線維持費用」を公的に負担する理由は
「公共性がある輸送機関」だから当然である。
これらの機関が徴収する料金はあくまでも実費であり・・・

場合によっては実費としてまったく不足する金額だけで利用できるのが公共交通機関である。

ましてや・・・現在は許可範囲内ならマイカーで利用できる区間へ
敷設を前提とした公共交通機関である。
観光鉄道とはいえ「公共利用を前提とした鉄道」である以上
占有区間内は
「安全運行を確実に実行するために徒歩客を無償で輸送する」
使命があると確信する。

沼田にせよ・水上にせよ・・・

駅周辺に大規模な駐車場を設置するのは当然だが
沿道の温泉宿やスキー場施設などの駐車場を利用しないのは
もったいない。

その施設を利用した人が停留所や駅からDMVへ乗車できれば
沿線観光地との相乗効果も見込まれる。
そして無償区間の入り口までは
「公共交通機関として実費は頂戴する」

誰かに特別な便宜を図ってもらう必要なしに・・・

税金や「口も金も出すオナー」に支援を請わず
計画が成立しないなら・・・
夢の鉄道は夢のままで誰の目にも止まらない
「個人的な夢想」として終わるべきだ。

採算性や継続性・環境保全や利便性そして
公共性の確保が可能だと判断したから・・・

師匠宮脇俊三の衣鉢をついで計画を公にさらしている。

読者がチベット山岳地帯ほどの過疎地であっても
この文章は毎回千人単位の目にとまり
過分にも数十人からスキをいただける。

どなたも「くだらん時間つぶしに付き合ってくれる」奇特な読者様である。
バカが無駄な努力を続けていると知りながら
「慈愛の精神」で見守る観音様が千人いる・・・

その中の三人くらいは説得できる実現性がないと
いくら乗物好きの「モリゾー氏」であっても
歯牙にもかけない無謀な計画だろうと思う。


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