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ストップモーションをみたよ
観て2日が経ったんだけど遅行毒のようにジワジワ効いてきている
この作品が『Fラン大学生の鏡のような作品』だからだ!と気付いたからです
ネタバレしてます
この作品、本当に画期的な作品で、面白くないこと・冗長なことが面白く意味のあるものになっていて超絶感動した。
全てが、主人公のエラに本当に作品をつくる才能がないという意味を持って痛苦しい気持ちになるから最高。どこかでみたようなありふれたホラー表現も「だってエラは才能がないのですから…」で片付けられる。
なんでこんなグロくしたんだよ〜と観た直後は思ったけど、自分の母の作品の意味をまるで理解しないままに操り人形をやってるだけの人生(親にも問題は大いにあるが)だったので、偉大な作品はグロくて陰鬱な雰囲気なんだ!という安易すぎる考えの基にやったんだ!と考え直せた。
母よりも作品に命を吹き込んでやるぞ!の気持ちが本物の肉を使うことって…「自分の血を使って自画像を描いてみました」てリスカいっぱいある恥ずかしい中高生と同じ考え方してる。
世間知らずで自分には何の実績もないのに周囲を見下してる感じも実家金持ちFラン美大生っぽいヒリつきポイントだった。
ラスト展開は死に逃げるな!お前の母は逃げなかっただろ!と無限列車炭治郎になるかと思った。母とは本質が違う死だった。没頭とかじゃなくて自暴自棄が入ってるじゃん。あなたの親なら別に我が子じゃなくても誰か雇って作品作り続けたと思うよ(新たなパワハラ犠牲者が出るが)…作品つくってる最中に死ぬことが作家として偉大なわけではない。そこすら履き違えててダサくて最高でした。
といったような、「現実か悪夢か…」というキャッチコピーが己にもブッ刺さるような、人生を俯瞰できる作品だったので元Fラン美大生がコンプレックスを刺激されまくる映画でした。
抑圧から解放されたら誰でもあんな暴走しちゃうものなのかな?
警察と病院はちゃんと仕事してください