夏の終わりに⑧
注意)以下、淫猥18禁表現があります
気が付けば彼女はぐったりとして動かなくなっていた。大きな胸が上下動していることから呼吸があることはわかる。僕は彼女からゆっくりと引き抜くと射精をしたわけでもないのに白い液体が絡みついている。まだまだ僕の欲望は満たされることなくそそり立っている。本当はここで気を失った彼女をひっぱたいて「起きろ!」とするのが正しい答えなのかもしれないけど、そんな勇気が僕にあるわけが無かった。
「大丈夫?」
優しく声を掛けて彼女の頬を触る。彼女はゆっくりと目をあけるけど焦点が定まらない様子。頬にキスをして、ゆっくりと耳を舐める。唇を舐め始めたところでようやく彼女の舌が動き始める。舌と舌が絡み合いお互いを確認し合う。
「まだ終わってないよ」
僕はそう言って彼女を起き上がらせた。彼女は全身汗だくで髪の毛もビッショリ。寝ていたマットもビショビショでテントの中は真夏の日差しでサウナの様。今度は僕がマットの上に寝転がる。テントのワイヤーを見上げながら少し息をととのえる。彼女もそうだけど僕も汗まみれ。マットに寝転がると二人分の汗と彼女の潮で滑りそうになる。僕が深く深呼吸すると、彼女の唇が僕の欲望を再び包んだ。彼女の口の粘膜と舌と唾液は熱を帯びて僕の欲望を包んでくる。舐め上げるようなしぐさと時折すするようなしぐさに力を入れずにはいられない。僕の欲望がしっかりと役に立つのを確認してから彼女は僕の上に跨ってきた。僕の欲望が彼女の吸い込まれた瞬間、跨った彼女は僕を見下ろしがらほんの少しだけニヤリと笑った。
夏の終わりとは言ってもこれだけの日差しで外の気温はおそらく37℃以上。テントの中は更にそれ以上の気温、ゆうに50℃は超えている。そんな温度の中でも二人で繋がり合いお互いの体温を感じたかった。マットに横たわった僕の視界に入るのは下から見上げる彼女の姿。胸は揺れ、目は伏せ気味に頭は上下に揺れている。腰は僕の欲望を中心に前後左右と動きまくる。ここで僕は彼女に伝えていなかったことを試すことにする。彼女が必死に動いている中、僕は上半身をすこし起こして、テントのファスナーに手を掛ける。それを見た彼女は目を丸くして驚いているようにみえるが、腰の動きは止まらない。僕はゆっくりとファスナーを開ける。これまで二つの世界を分けていた数ミクロンのシートが剥がされていく。外の光がテントに差し込み、眩しさに一瞬何も見えなくなる。僕がゆっくりとファスナーを開けていくと彼女の動きは止まり僕の体に抱きついてきた。僕は自分の体を左手で支え、右手でファスナーを開けていく。外の世界が眩しすぎるほどに飛び込んでくる。彼女は僕の体に抱きついて顔を隠しながら外を覗き込むようにしてみている。テントの中からは目の前のパラソルの下で座っているカップルが見える。そのカップルの女性が振り向きながらこちらを見る。その距離3m~4mくらい。一瞬視線が合ったかと思ったがカップルの女性は何もなかったかのように向こうを向いてしまった。僕たちのテントの前を人が横切るけれど、チラリとこちらは見るものの覗き込んだりはしてこない。僕にはその理由がわかっていたけど、理由を知らない彼女は外からテントの中が見えていないのか不思議に感じているようだった。実はテントの内側のシートを外しただけで、外側のシートは貼られたまま。この外側のシートというのが特殊加工で外からは見えないようになっている。まあマジックミラーのような仕掛けといえばわかりやすい。そのことを彼女の耳元でささやくように説明すると、脱力した彼女がもたれかかってきた。
「周りの視線を感じながらしてみたいって、、、言ってたよね」
「確かに言ったけど、、、これは、、、ちょっと凄すぎるわ、、、」
彼女が安心したことを確認して僕は再び下から彼女を突き上げた。
「うわぅ、、、」
外からテントの中は見えないとは言え、声はそのまま漏れてしまう。彼女は再び声を漏らさないよう、しかめっ面をしながら歯を食いしばっている。でも、それまでと違ったのは目を大きく見開いて外を見ている事だった。僕が横たわった頭の真上にあるシートから外界が見渡せる。時折テントすれすれを人が歩いていくと、下から見上げている僕は踏みつぶされるんじゃないかと思ってしまう程。そんな外界の風景を見ていると僕の欲望は小さくなってしまうかと思ったけど、彼女に包まれていたおかげでその勢いは止まらなかった。
「不思議、、、こんなこと、、してるのに、、、
誰も気づかないの?」
彼女はそう言うと
「外からは、、、目を凝らしてみても見えないんだよ」
ふと考えるようなしぐさをしながら、彼女は腰を振り続ける。手持無沙汰になった僕の両手は彼女の胸をつかみ、乱暴に揉みしだく。
「こんなことしていても、、、バレないよ」
「・・・・」
彼女は腰を振りながら外を見つめて何かをつぶやきはじめた。
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