嘘でしょ?!
旦那さん 敗血症のお話です
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シバリング
「コロナに感染して自宅療養中に容態が悪化して全身痙攣しています!」
と電話で救急隊員さんに伝えたので、防護服を着て隊員さんが2名来てくれた。
旦那さんの様子を見て、1人の隊員さんが旦那さんの対応、もう1人の隊員さんと私は経緯など話をして、かかりつけの病院へ搬送出来ないかと電話して手配してくれていた。
旦那さんのかかりつけの病院は市民病院だけどコロナ患者の受け入れ病院には記載がないので、受け入れはしてくれないだろうな。。と思っていたが、旦那さんが長い事かかりつけだからなのか、症状がひどいからなのか分からないけど、旦那さんを受け入れてくれるとの返事が来た!
そして、旦那さんの様子を見てくれていた救急隊員さんから
「奥さん、これ痙攣じゃありません。シバリングおこしてます。」と言われた。
「シバリング??何?それ??」である。
初めて聞く言葉だったけど、この時はそれどころじゃなかったので、後で調べてみてシバリングの意味が分かった。
シバリングとは?
シバリングとは、体温が下がった時に筋肉を動かすことで熱を発生させ、体温を保とうとする生理現象である。
とあった。
要するに寒くて歯がガチガチするみたいな症状と同じ感じらしい。体温が下がっているのを筋肉を動かす事で暖まろうとするなんて、体ってホントすごい!
そんなこんなで、受け入れ病院が決まったので、すぐに旦那さんは救急車で運ばれて、私は別で病院へ車で向かい、病院の救急入口の前で車に乗ったまま待機していて下さいと指示を受けた。病院へ運ばれる救急車の中で旦那さんの熱は42℃にまで上がっていた。
衝撃的な一言
旦那さんが救急に運ばれてから、私は救急車の出入りのお邪魔にならない様に、救急入口の端の方に車を停めて何か連絡が来るのをずっと待っていた。
1〜2時間待っただろうか。
救急入口から防護服を着た看護師さんが出て来て、旦那さんの容態を教えてくれた。
CTやMRIや血液検査などやってくれて、救急に来た時には熱が42.6℃あり、とにかく熱を下げる点滴を3本打って今は39℃台まで下がったとの事だった。
「この後、旦那さんお家に戻られますので、少しお待ち下さい。」
と言って、看護師さんは救急へ戻って行った。
私は
「えっ??入院じゃないの??それともコロナだから入院出来ないのかな??」
と、なんなんだろ??どうしたんだろ??と、不安でいたら、防護服を着た先生と看護師さん、車椅子に乗った旦那さんが救急から出て来た。
「とりあえず、いろいろ検査したんですが、おそらく糖尿病の薬の副作用で尿路感染をおこして、それが悪化して敗血症を起こしている可能性が高いです。ですが、血液検査の結果がすぐに出なくて、急いでもらってるんだけど、早くて明日にならないと結果が分からないので、今の段階では確定は出来ません。」
「敗血症は、血液の中に菌が入り込んでしまっている状態です。血液はとても綺麗なもので、本来なにも菌などいない状態なんですが、血液に菌が入り込んでしまうと、血液は全身を巡っているので、全身に菌が周ってしまい、すぐにでも治療しなければ大変な事になる病気です。」
「本来ならこのまま入院してもらいたい所なんだけど、とにかく病棟の空きがないのと、コロナに感染してるとの事なので、コロナ病棟での入院になるので、病室の確保がすぐには難しいんです。熱も39℃台に下がったのでって言ってもまだ高いんだけど、一度ご自宅に帰ってもらって安静にして様子見もらっていいですか?」
と、抗生物質と解熱剤をもらって、まさかの自宅に帰る事になった。
そして、最後に先生が言った一言に私は耳を疑った。
「旦那さん、これ、コロナじゃないから。」と。