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【短編小説】『ぱゆパむ』NUE
なんだ、ありゃ。
大熊課長の黒いリュックに何やらファンシーなキーホルダーがぶら下がっている。
どぎついピンク色で、綿菓子みたいなふわふわした不定形……何かのキャラクターか?
そんなものが素っ気ないツラした黒いナイロン生地をバックに揺れている。
どんなに控えめに言っても似合わない。
大熊課長という男はどこまでも典型的な中年サラリーマンだ。歳は五十。
毎日夜十時まで働き、休日はゴルフに出
なんだ、ありゃ。
大熊課長の黒いリュックに何やらファンシーなキーホルダーがぶら下がっている。
どぎついピンク色で、綿菓子みたいなふわふわした不定形……何かのキャラクターか?
そんなものが素っ気ないツラした黒いナイロン生地をバックに揺れている。
どんなに控えめに言っても似合わない。
大熊課長という男はどこまでも典型的な中年サラリーマンだ。歳は五十。
毎日夜十時まで働き、休日はゴルフに出