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今日という何気ない日



今日という日が
窓辺の光のように静かに差し込む
目覚めの空気は どこまでも澄んでいて
けれど特別な香りはしない

慌ただしい足音
コーヒーの湯気が小さく揺れて
カレンダーの数字をまたひとつ跨いでいく

それでも
今日の風は 昨日とは違う
ふと頬を撫でるやわらかな匂い
小さな鳥のさえずりに耳を澄ませば
何気ない日が ひとつの物語に変わる

名もないこの瞬間に
心をそっとすませて
まだ見ぬ明日へ
静かに手を振ろう

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