
私が自宅浪人を選択した理由とその感想
こんにちは。逸般の浪人生です。
高校時代では逸般の高校生という名を名乗って活動しておりました。
私の自己紹介をサクッといたしますと、、
関東在住、公立中高一貫(自称?)進学校卒の19歳一般男性。
高校2年生でに京大受験を決心し、その後前期試験で玉砕、浪人を覚悟したのが2024年の春。宅浪を経て共通テスト、京大工学部前期試験を受験、執筆時点ではその結果待ち。
といったところです。
私がどうして唐突にnoteでこんな記事を書いてるのか、それはひとえに
「宅浪体験記って実際需要あるんじゃね?」
と思い至ったからです。
本記事では浪人に自宅浪人を選択した経緯ご紹介したいと思います。
せっかく宅浪を経験した身ですので自分の意見も混ぜながらお話しできたらと思います。
全体の7割は自分語り(体験記というものは通常そうでしょうが)ですので飛ばし読み程度で構いません。稚拙な文章で申し訳ありませんが楽しく読んでいただければ嬉しい限りです。
文字数多めです。目次から必要な部分をお読みください。
大学不合格
3月上旬、浪人が確定し枕も涙でビシャビシャになった頃、私には二つの選択肢がありました。
・予備校に通う
・宅浪する
言うまでもなく前者を選ぶべきだとお思いになる方がほとんどだと思いますが、私の中ではこの選択肢たちはイーブンでした。1番大きな理由として、この京大受験が玉砕覚悟の博打だったからというのがありました。
私の父は非常に放任主義的な人でして、大学も自分の好きなところに行くと良い。と常々言っていました。(‘’国公立であれば‘’という注が付きますが)
しかしそんな父も合格の見込みがない大学に特攻させるような愚行を許すほど息子には甘くはありませんでした。よくよく考えれば当然の話ですね。
したがって夏、秋とイマイチパッとしない私の模試の結果を見て父も、
「こいつ浪人する気やな」
と推測したのも無理のない話で、冬には父から
「浪人するなら自分の力でやる覚悟を持ちなさい」
と釘を刺されてしまっていたのです。
浪人して予備校にまで通えば私大の学費一年分に相当します。予備校生になる前提で受験されてはたまったもんじゃないという親の心理もよく理解していた(つもりです。なぜなら志望校のレベルを下げて無難な国公立に進学という選択肢を初めから放棄していたのですから。)聡い私は、自分の力で浪人するということを
「予備校に通わず、両親に経済的負担をかけずに浪人する」
と解釈し‘’宅浪‘’という選択肢をあらかじめ頭に持っていたのです。
アホですね。僕もそう思います。だから浪人するんだよ。
とはいえ浪人なんていう茨の道に自ら飛び込んでいくほどバカでもないので、現役生のバイタリティを活かして全力で対策に励みましたが、前期試験はあと一歩というところで惨敗してしまいました。
結果は以下の通りです。地球工学部合格最低点−6点でした。惜しい。

(各教科の反省は前期編にてまとめます)
私が宅浪を選んだ理由
一応予備校に通う可能性も模索しつつ、宅浪で生活する下調べも並行して行いました。
最終的に宅浪を選んだ理由は以下の通りです。
①基本的に費用がかからない
②自宅の環境が勉強に最適の可能性がある。
③参考書メインの学習スタイルが1番合っている(気がする)
④単純に塾の環境が僕に合っていない
①基本的に費用がかからない
いうまでも無いことですが予備校費用がかからないことは大きな利点です。
②自宅の環境が勉強に最適の可能性がある
非常に個人差が大きい話です。
私は生まれながらの引きこもりだったので自宅の環境を整える方が早いと思っていましたし、実際そうでした。広い机と長時間の使用に耐えうるデスクチェア、本棚、冷暖房etc……コロナ禍で部屋紹介動画が流行ってそれに影響を受けた中学生の時から、コツコツと自室の環境を整えて来たのが偶然役立つ時が来たのです。
自室は誘惑が多いという言説は正直予備校に行ったとしても変わらない話だと思います。漫画やゲームの類は押し入れにまるまる一年封印していました。
③参考書メインの学習スタイルが1番合っている(気がする)
これは現役時代のスタイルを変更するのが怖かったというのがいちばんの理由です。
現役時代は河合塾マナビスに通っていました。映像中心のフランチャイズ経営の塾で、当初は自宅と学校の両方に近く、自習室目当てで入会しましたが、数学講座、過去問講座、etc……とそこそこのお金を注ぎ込んでもらった記憶があります。
とはいえ勉強の中心は書店で購入した参考書、問題集が中心で、国語、理科、英語、公民は履修前から勉強を始めていたので完全独学です。
学校の授業も内職ばかりで、いわゆる対面型の授業形式についていけるかが不安だったので(予備校は基本対面授業ですから)予備校通いを選ぶのは消極的でした。
④単純に塾の環境が僕に合っていない
これも個人差が大きい話だと思いますが、僕の中では1番大きな理由です。
マナビスには自習室目当てで通ったと言いましたが、これが途中から辛くなって通わなくなってしまいました。
理由としては、
・隣の部屋から大きな談笑の声がする
・周りの人の所作がどうしても目に入って気になる
・ノイズ(貧乏ゆすり、スマホの通知音、etc……)を発する人がいて気が散る
自分で言っておいて過剰反応だと思うのですが、入試が近づいていて、神経も尖っている時期に上であげた細かな苛立ちというものは、そもそも勉強にひとり集中するための場所として来ているつもりの僕からすれば我慢ならないものがありました。
(注)これは別に誰かが悪いのではなく、受け取り手の私の問題であって、パーソナルスペースが人一倍大きい僕が神経質すぎるだけです。もしかしたら知らず知らずのうちに同じような思いを誰かに持たせてしまっているのかもしれないですし、お互い様の事情です。
一応予防線を貼っておきます。
当然、予備校は授業も自習の時間も今まで以上に大勢が一つの空間に集まりますから、1時間近くかけて通勤電車に乗りながら予備校に通って授業を受けるのに加えてこんなマインドでは一年耐えられないなぁと思ったのです。
こうして
「結局は自室で1人籠もって勉強するのが‘’私にとっては‘’1番良いのでは無いか」
と思い至った時、自分の中で宅浪という選択肢が現実味を帯びて来たのです。
メリット・デメリットを吟味しよう!
3月も中盤、そろそろ宅浪か予備校かを選ばないといけない時期になって、私の検索履歴は
🔍「宅浪 成功例」
🔍「宅浪 やめとけ」
🔍「宅浪 参考書ルート」
でいっぱいでした。
インターネットの時代は非常に便利なもので、メリットもデメリットも多くあげられています。
具体的に列挙しながら私の体験と照らし合わせてみたいと思います。
メリット
①勉強のペースを自由に決められる
当たり前といえば当たり前ですね。
予備校の授業は前もって時間割や進度が定まっているので一定のペースで全教科進行します。
「複素数平面がどうしても解けない!3日間はみっちり対策したい」
とか言って超短期間で30時間使って問題集を何周もするような脳筋プレイはなかなか授業と予習、復習と並行しながらではキツイでしょう。
毎日計画的にというスタイルは基本として、模試前後などに特訓期間をゲリラ的に定められるのは宅浪の便利なところです。
宅浪でなければ無い利点ではなく、どちらかといえば‘’予備校に通うと難しくなる話‘’ですね。
こう言った変則的なスタイルが好きな人には魅力的に映るかも知れません。
また巷では参考書ルートなるものも流行っていますね。
学習進度を成績ではなく、解き終わった参考書の冊数で参照するのは勉強が形式的なものになってしまってよくないようにも思えますが、
先が見えない不安な受験生からすれば1番わかりやすい指標なわけですし、書籍の売り上げにも貢献しているため安易に否定できません。
復習までしっかりすれば効果が出てしまうのが難しいですね。
機会があれば別の記事でこの話題にも触れたいと思います
そういった勉強法を実践したい方には宅浪は相性が良いでしょう。
結局は学習法の好みの問題になります。
②自立心が養われる
結果論です。気にする必要はありません。
(デメリットで詳しく説明します)
③自己管理能力が高まる
嘘です。
宅浪は自己管理能力があると自認している人しか手を出してはいけない世界です。
一年かけて自己管理のなんたるかを学ぶのには良いでしょうが、大切な浪人の一年を実験台にするには犠牲が大きすぎます。
④効率が良い
理想論ですが的を射ています。
「宅浪は最高効率の学習スタイルである」
とどこかの記事で見たときは鼻で笑いましたが、夏、冬は予備校にて講習を少しだけ受講したのでわかります。
どこが良いのか?
それはズバリ
「勉強以外に費やす時間を極限まで絞れる」
ことです。例を挙げてみましょう
朝起きる→勉強を始める
というルーティンに予備校へ行くプロセスを入れると
・持ち物の準備
・身だしなみを整える
・電車(またはバスに)乗る
などの細々とした準備が必要です。
これを無駄な時間というのは社会人失格な気もしますが受験生目線ではロスタイムです。
スキマ勉強は受験生の花形ですが正直効率は良くは無いと思っています。
どうしてもマルチタスクになるので気も散りますし。
要は家に籠ることで余計な手間を省略できるってだけの話です。
一分一秒が惜しい人が実践すれば、理想的な効率を達成できるのではないかと思います。
かくいう私はそこまで1分1秒を惜しむような神経質なマインドでは精神が持たないことを中学受験で実感しているので、そこまで魅力にはなり得ませんでしたが、
講習を受けている間は、やはり通学などに疲弊して体重と集中力が落ちてしまったので
「やっぱり宅浪は省エネでいいなぁ」
という薄っぺらい感想だけ持った記憶があります。
疲れないこと、歳を取ったら高校生の若い時のように無茶が効くような若い体はどこかへ行ってしまったようです。悲しきかな。
宅浪から見れば毎日通勤ラッシュに揉まれて通学している人たちは覚悟が違う……と尊敬の眼差しをむけていました。みんなすごい。
めんどくさがり屋にはおすすめです。
⑤費用を抑えられる
人によっては1番大きい利点かも知れません。
どうしても授業料、その他出費は高くつきます。講習も取れば尚更です。
しかしスタプラの知り合いで2浪までした先輩の呟きで、
「ここで生涯年収が決まるかも知れない1年への投資に何十万をケチるのは勿体無い」
という言葉の説得力が高かったのをいまだに覚えています。
お金だけが問題の場合は逆に宅浪はメリットが少ないかも知れません。
デメリット
①質問できる環境がない
個人的にこれで困ったことはありません。
手元の参考書を見ればどこかに答えが書いてありますし、ここで深く考えることが学力を向上させるカギだと思います。
よくよく考えたら自分の思い違いが原因だった、は非常によくある話です。
こういう経験が後々生きてくるのです。
ネットにも類題で困った経験のある人が必ずいますから自力で無理ならネットに頼れば良い話です。
「参考書で学習する人は時間のないとき以外は人に質問してはいけない」
というのが私の持論です。
②受験情報が足りない
死活問題です。
特に共通テスト、大学の出願関係は文字通り全て自分で把握しておかなければいけないので計画性が求められます。
9月の話ですが、共通テスト出願に必要な書類の取り寄せをすっかり忘れていて、出願しようと思って手元に書類がなく、取り寄せで届くまで3日間、悶々とした時間を過ごしました。
締め切りには余裕で間に合う予定だったので全く問題はありませんでしたが、勉強に身が入りませんでした。
心臓に悪い思い出です。
③モチベーション維持が難しい
これは宅浪に限らず全ての受験生に共通の問題です。
「一緒に切磋琢磨する人が学校、予備校にはたくさん存在する!」
と思えば多少は気が楽かも知れませんが、それが同じ学部志望だと分かった途端に殺伐とした空気が流れてしまいます。
私は同校の浪人仲間も少なく、スタプラでゆるく繋がるだけの関係がほとんどでしたから、TwitterやスタプラなどのSNSで適度に交流しつつ、大学に受かった先の生活を想像しながら勉強することでモチベーションを維持していました。
しかし問題はやる気です。
どれだけモチベが高くても、勉強のやる気が起きなければ何も始まりません。
強制力が存在しない宅浪ではこちらの方が死活問題でした。
やる気スイッチを自分で押すのは難しいことをこの一年で実感しました。
ならばどうするか?
まずは自分のやる気スイッチがどこにあるかを見極めることが大事だと思います。
私のやる気スイッチは大きく分けて
・友人と遊んだ後
・模試前
・一般に高校生の長期休みが始まる時期
の3つの時期に顕在化します。
この時期に入ったと自覚すれば否が応でも勉強できる、とわかっていたのでこの時期は集中的に頑張りました。
模試も必ず月に一回以上、定期的に挟むことで1ヶ月以上穴が開かないように注意しました。やる気が低迷すると予測できる時は大学生の友人を誘って遊びに行ったりもしました。
やはり1人ともなればやる気が乱高下してしまうのも仕方のないことです。
適度に甘やかしつつ、適度に追い込みながら、できる時に勉強を沢山する。
これが1人でできるなら最低限自己管理のハードルはクリアできると思います。
④生活リズムが乱れがち
私にとっては1番の課題でした。
3日経てば昼夜逆転するような人間だったので朝早く起きて勉強するというのが高校生の時期よりもできませんでした。
比較的精神が安定している時は朝早く起きて、ランニングして勉強に取り掛かるようなルーティンができてQOLが爆上がりしていたのですが、寒くなって精神的に辛い時期になると途端に生活リズムも崩れてしまいました。
そうなればせっかく捻出した勉強時間も睡眠に消えてしまいます。
早寝早起きは社会人の常識ですがそれがまだ身についていない未熟者には辛い一年になりました。
宅浪に限らず浪人する時は生活リズムを一定に保つ訓練が必須です。
僕も頑張ります。
⑤添削を受ける機会が少ない
これはそこまで問題ではありませんでした。
まずZ会の添削講座を受講していたのと、問題集の中には採点基準やポイントをしっかり載せているものも多いので、惰性で勉強せずしっかり自己採点の能力を養っていれば自己完結できるためです。
和文英訳の採点はCHATGPTに一任していました。結構有能です。
以上私が自宅浪人を選択するまでの経緯と一年体験してみた感想をご紹介しました。
これで受かっていても落ちていても人生の中で意味のある時間であったと思えるので、私は宅浪をして後悔はありません。
その詳細もまた別の記事でご紹介できればと思います。
初めてのnote執筆で変なところがあると思いますがご容赦いただけると嬉しいです。
コメント等励みになりますのでお待ちしております。
ご要望等あれば可能な限りで記事にしたいと思っています。