必要なのは「あなたのリハビリテーション」とその「支援者」
「原義のリハビリテーションはあなたらしさを支援し、あなたも他者の支援者となれる」
リハビリテーションの原義は"復権"、権利を復する事である。
私がこのたび提唱するリハビリテーションとは、「自分らしく生きる」という基本的な権利が、障害などの苦難にあう事で一時的に見失っても、再び自分らしさのイメージを自分の価値観に取り戻して、生きる構えを再構築する事である。
あなたにも私にも、固有のリハビリテーションがある。
自分らしく生きるという事は、社会の中に存在する唯一無二の自分を自覚して生きる事である。
自分らしく生きる為に社会の存在が不可欠である。改めて、人間は独りでは生きていけない生き物なのである。
自分らしさは、他者から自分に対する評価を受ける事で、自覚が可能となるのだ。
他者は、自分らしく生きる事を評価によって"支援"してくれる存在、即ち、自分らしく生きる為の支援者である。
一番身近な支援者の存在としては、やはり家族だろう。
家族とは、最小単位の社会である。
自分の存在の大切さを確実に照り返しによって教えてくれるだろう。
ここで考えなければならないのは、支援者役割は相互的でなければならないという事。
自分らしく生きる事の支援者からの評価は、自分がその支援者を評価する"照り返し"でなければならない。
相互的な関係性が発展する為には、最初に、自分の支援者を多く作る為に、多くの他者の「その人らしさ」を評価する事だ。
その中の誰かが自分の支援者となってくれるだろう。
自分らしさを相互に認め、その輪が発展していく社会こそが、リハビリテーションが機能する希望のある社会である。