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経済を回そう 能登半島 志賀町 観光03 増穂浦海岸
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道の駅とぎ海街道の売店で桜貝はどこで拾えるのか尋ねたら、増穂浦海岸がいいと教えてもらった。でも嵐の後の方が拾えるから、今はどうかなぁと首を傾げていた。翌朝行ってみた。
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霜が降り、うっすらと砂浜が光っている。海も空もキラキラと輝く美しい光景。
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砂浜を降りて歩いていくと薄いピンクや紅色の透き通った貝が落ちている。
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こんなに薄くてこんなに透き通っているのが桜貝なのかな?と思いながら1枚2枚と拾ってみる。遠くを歩いていた人影がこちらに近づいて来た。その人も貝を拾っているようだった。
その方はお爺さんだった。私はお爺さんに「この貝は桜貝ですか?」と尋ねた。
「そう、その小さな赤い貝が桜貝」
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「お母さんどっから来られた?」
「富山からです。昨日ボランティアして、今日観光して帰ろうと思って」
「そうですか。ありがとう。ほれ、桜貝拾うならそんな1枚1枚拾うのじゃなくて、こう、小さな貝集めてまとめて持っていけばいい。」
「いや、ほんの少し自分と知り合いに分けられればいいから、たくさんなくてもいいのです‥。」と言うのですが、
「ほら、こうして集めて持って行けばいい。こたつの上で広げて、テレビ見ながらより分ればいい。ほれ」と言って、貝の小山をいくつも作って私にくれた。
私の持っていたジップロックの袋はたちまちいっぱいになり、桜貝の他にも小さな色々な形の貝が入った。
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家に帰って、お爺さんの言われた通りTVを観ながら割れていない貝をピンセットで取り出す。乾くと本当に桜の花びらのように綺麗な桜色になった。
桜貝を選分けていると夫が、
「この辺りでも昔は桜貝あったんだけどね。砂浜が減ったし、船に貝がつかないように薬を塗るようになって減少したという説もあるよ」
「ふうん。そうなんだ。港から離れた砂浜にいるのかね」
いずれにせよ、増穂浦海岸にはたくさんの生き物がいるという事なのかな。素敵な綺麗な浜だった。帰って来てから知ったのだが、貝拾いの適期は11月から3月でドンピシャだった。道の駅とぎ海街道やシーサイドヴィラ渤海、能登リゾートエリア増穂浦で三十六歌仙貝コレクションという箱を無料で配布しているらしい。今もやっているのかな?また富来にボランティアに行って来なくては‥。