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22-1 能登半島地震 ボランティア報告 輪島市町野 令和6年11月3日
文化の日をはさむ3連休は地元の文化祭にも参加しているため、ボランティアとどう両立するかで悩みました。自分の体力や仕事、家庭やプライベートも考えると自分はボランティアも最大月2回がいいところ(特に移動距離が長い場合は疲労がたまる。近場で単発で時間体力に余裕があれば随時)。しかし奥能登の水害もひどいため、ボランティアを通じて知り合った人達は皆足繁く奥能登に通っていました。豪雨以降ボランティア達の胸の内はよりいっそう奥能登に向かっているようです。
一方、七尾に拠点のある団体の能登チームに時々参加していましたが、七尾での活動を終了させるので、お世話になった方々にお礼の打ち上げをすると聞き、私も出席する事にしました。そして能登チームは新たに能登町に拠点を設けて奥能登での活動を開始しているとのこと。
そこで3連休の計画は、11月2日(土)地元の文化祭イベント、3日(日)は能登町でボランティア。その夜行われる七尾の打ち上げに参加して宿泊し、4日(月)は七尾でボランティア活動と決めました。
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能登町のボランティアに申し込みしたものの集合時間は8:00!自宅から車で2時間30分。休憩を入れたら3時間かかります。なので早朝4時30分に起床。身支度、朝ごはんを軽く済ませ、夜明け前の道をひた走る。能登町の珠洲との境に近い富山湾に面した町へ。
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能登半島を北上しながら、いつも海や山や空の美しさに心を奪われます。しかし、山崩れやブルーシートに覆われた屋根は痛々しい。それでも交通量の増えて来たトラックや乗用車、営業しているスーパーやコンビニや食堂を見ながら、人の営みが息を吹き返しつつあるのを感じます。
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一度コンビニで休憩を入れ、能登町の拠点に辿り着きました。真脇遺跡の近く、海に面した場所でした。他のボランティアは朝食を食べたり、身支度をしている最中。
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ミーティングが始まり、今日の活動場所は輪島市町野町との事。能登町の活動を想定していましたが、結局水害のひどかった町野での活動となりました。メンバーは総勢9人。その中にはアメリカ人の家族4人も参加しています。
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車4台のキャラバン隊で町野町へ。以前行ったもとやスーパーや東陽中学校の川向こうの一般の住宅に到着。この家は床下浸水となったので、一階の全ての部屋の床下がはぐられ、ブルーシートで養生してありました。
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水害から1ヶ月半経過し、泥は乾いて粉状になっています。私は泥だらけになると想定して雨具を持って来たのですが必要なかったようです。今回は支給された不織布の使い捨てツナギを着用。
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床下に4人が潜り込み、ガリガリとヘラやタワシ、ブラシを使って柱や床板、基礎のコンクリに付着した乾いた泥をこそげ落としました。そしてチリトリで集めて土嚢袋に入れて行きます。床下はとても狭く、匍匐前進で進みますが、何度も頭を根太や大引きにぶつけました。時々休憩を取りながら午前中いっぱいこの作業をしました。
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この泥は下水が混入しているせいか、なんとなくほんわりとですが不快な臭いがします。作業の後半はポケットの中の鍵と床下のコンクリートがこすれてツナギが破れてしまい、ツナギで覆われたはずの自前のズボンに臭う泥がついてしまいました。この泥を少しでも除去することで、臭いや不衛生な環境から解放されて住みやすくなるはず。
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アメリカ人の家族とNPOの男性は家の庭の泥をスコップや鍬で集めて土嚢袋に入れました。庭は本来黒っぽい土だったのですが、その上に水害による泥が3〜4cmほど堆積していました。これを削るように剥いで集めました。
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昼休憩となり、それぞれコンビニで買った食料や持参したおにぎりで昼食をとりました。家主さんの縁側を借り、食後は昼寝をして体を休める人もいました。
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写真右下の黒い土が庭にもとからあった土
午後私は庭の泥を除去する仕事に加わりました。アメリカ人のパパは体格が良いので狭い床下に潜る事ができません。アメリカ人のママと二人のお子さんとNPOの若い人達の6人は床下の消毒作業にうつりました。ベンザルコニウム消毒液を100倍に希釈し、タオルで床下の木質部分を塗っていきました。
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これまでの震災ボランティアだと家具の搬出などの力仕事が多く、体格の良い男性が活躍するイメージでしたが、水害ボランティアで床下での作業となると、体の小さい方やスリムな方の方が向いているようで、女性や細身の若い男性も床下に率先して入って行きます。万事適材適所、ボランティアは各人やれる事をやればいいのだと改めて思いました。
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私が泥かきをしているととやま311ネットのSさんが私を訪ねて陣中見舞いに来られました。とやま311ネットは町野町で唯一のもとやスーパーの復活が、町野町の復興に欠かせないと力を入れています。このスーパーが稼働すれば、仮設住宅の避難者も自宅で耐えている人も食料や日用品が得られやすくなるはずです。今日はスーパーの電気工事の手配や床のマット敷設をしたり、支援品を搬入しているようです。「また、今度一緒に活動しましょう」とSさんは言って去って行きました。
庭で集めた泥を入れた土嚢袋を玄関の前に運びました。泥は水分が多いため少量でも大変重く体格の良いアメリカ人男性も一袋ずつ運びました。
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3時半を過ぎて活動時間も終了。泥のついた道具を洗って片付けをします。今日は大変はかどったと家主さんも喜ばれたので、私達も嬉しくなります。
さて、私はここで解散したら帰り道能登町のマルガージェラートに寄って、その後七尾に向かうと他のボランティアさんにお話ししたところ、皆んなもぜひジェラートを食べに行きたいとおっしゃるので、全員で向かう事になりました。