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テイルズオブヴェスペリアに沼っている話(プレイ日記❷)

こんにちは。ヴェスペリアが気になりすぎてあまりに全てを投げ出してしまうため、現在全てを投げ出してヴェスペリア集中期間を設けている者です。マジでやばいこの沼。

名言名シーン製造機、テイルズオブヴェスペリア

①ユーリとフレンのあのシーン

ゲーマーなら一度は見たことがあるのでは?という超名シーンです。
ラゴウに続き、人々に強制労働や砂漠に置き去りといった、惨たらしい仕打ちを行い続けていたキュモールを断罪します。そして、今回はその一部始終をフレンに目撃されます。

直接手を下さないにしろ、見殺しに
助けて、と叫ぶキュモールに言い放った言葉
後戻りできない覚悟を告げるユーリ

君の行いは罪人の行いだ、悪人は法で裁くべきだ、と言うフレンに、今の法律で苦しんでいる人を助けられないなら、自分は手を汚してでも助けると言うユーリ。
現代社会の価値観に照らし合わせれば、法律を無視して個人の判断で殺人だなんて信じられない、と思いがちですが、舞台のテルカ・リュミレース(特にトルビキア)においては、事実上、帝国の一強状態。すべてが富裕層と権力者の意のままになっています。貧民を殺しても揉み消して罪に問われたりしないわけです。その状況で自分が貧民で、不条理に殺されたらどう思うでしょうか。私は恐らく、ユーリに感謝すると思う……な。

②その後のエステルのシーン

フレンが去った後、宿に戻ろうとするユーリの前にエステルが現れます。彼女とラピードには、フレンとの話し合いを目撃されてました。
覚悟があろうがなかろうが、やっぱり悪いことは誰かが見ているものなんですね。

ユーリ「オレのこと、怖いか?」「嫌ならここまでにすればいい。フレンと一緒に帰れ」
エステル「帰りません」「ユーリのやったことは法を犯しています」「でもわからないんです」「ユーリのやったことで救われた人がいるのは確かなのだから……」
ユーリ「いつかお前にも刃を向けるかもしれないぜ」
エステル「ユーリは意味もなくそんなことをする人じゃない」「もし、ユーリがわたしに刃を向けるなら、きっとわたしが悪いんです」
ユーリ「フレンと帰るなら今しかないぜ、急いでるみたいだったし」
エステル「わたしはユーリと旅を続けます。続けたいんです」

エステルとの会話

これからもよろしく、と握手を求めるエステル。ユーリは罪を犯した自分の手を見つめてから、「ありがとな」と言ってエステルと握手をします。


③ノードポリカでのユーリとエステル

これまで仲間をたくさん助けてきたエステルの治癒術。ノードポリカで傷ついたベリウスに全く悪意なく使用したところ、ベリウスにとっては猛毒であり、死なせてしまいました。
あまりのことに衝撃を受けたエステルが立ち上がれなくなり、「自分の力は毒だった」「私どこへも行きたくない」と言うと、

ユーリはなんと、その場で右腕を斬ります!

エステルはすぐ「何をしてるんですか!」と治癒術をかけます。するとユーリは「ちゃんと救えたじゃねえか」と言って、エステルを立ち上がらせるのです。

いやいやいやいや……いやいやいやいや……男前すぎるでしょう。口から無意識に「おっとこまえッ」って出ちゃいましたもん。嘘でしょそのイケメンさは。一方で、自分が進んで傷つくことを選ぼうとしているような危うさも漂い始めます。

でも人が死にたがるのはだめ。

静かにふつふつと怒ってる声色


そんなユーリは、この後もギルド同士の諍いの責任をとって切腹するドンに対し、介錯を請け負います。まるで死に急ぐように、辛い役回りばっかり進んで引き受けていくのです……。


物語は進んでいき、アレクセイやレイヴンの裏切りからエステルが拐われてしまいます。レイヴンは説得されて仲間に戻り、アレクセイの持つ要塞兵器「ヘラクレス」を攻略して、仲間の1人ジュディスの相棒・バアルに乗って空からエステルを助けに向かうものの、その強い力でバアルごと吹き飛ばされます。


④仲間に怒られるところ

帝都ザーフィアスがエアルに飲み込まれてしまったあと、下町の人々を誰も救ってくれていないと知り、1人で向かおうとするユーリ。流石に精神的に疲弊したようで、座り込んでラピードに見張りを任せます。
ところが寝ていたところに仲間がやってきて、カロルとリタが武力でユーリをぶっ飛ばします。

リタファイアを喰らうユーリ

ユーリは分かってない、1人で行くな、行くなら皆んなで行くぞ!と言われて泣きそうなユーリ。よかったね……よかったね……。

実はカロルはこの場面の前に、ユーリの殺人を黙っていたこととジュディスの掟破りの罰について、ギルドは掟のためにあるものじゃないから、ただ厳罰にしても意味がない。みんなで同じ方向を向くためにみんなで罰を受けよう、という体制を打ち出したのですよね。肥大し、掟とルールに縛られすぎて、帝国の敵対組織としてしか存在意義がなくなりつつあったギルドにおいて、『組織がメンバーに合わせて柔軟に変化すべき』という新しい方針を打ち立てる。これって凄いんですよ。全員の身の上を背負う覚悟がなければ言えないことですよね。

ユーリはいつも、人につらい思いをさせない為に自分だけ犠牲になろうとしていましたが、ユーリの覚悟も罪も分かって支えようとやって来てくれる仲間ができました。


⑤帝都乗り込み前、フレンとの話

帝都への道程、デイドン砦でフレンと再会。もはや帝都や世界にとって脅威となりつつあるエステルの力、ヨーデルやフレンからもエステルをどうするんだ?と聞かれます。

「オレは腹をくくった。その上で望みを拾いに行くんだ。お前はどうする」

覚悟を伝えるユーリ


ユーリの覚悟の程を知ったフレンは、デイドン砦に押し寄せた勢力の相手をしてくれます。フレンもまた、騎士として縛られながら辛い役回りを引き受けてくれてるんですね。

この二人って、互いを心から信頼してるがゆえに本気で怒り合えるし、任せるし、手を取り合えるわけですよね。
最初はフレンが「追いついて来い」と言っていたのに、気づけばユーリが腹を括ってフレンを「何してんだお前は」と叱り、引っ張って。フレンは迷いながらも覚悟を固めてユーリにエステルを助けることを任せる。


⑥エステルを助ける

ここ、耐えられなくて号泣してしまいました。以前にエステルが言った「ユーリが私に刃を向けるとしたら、それは私が悪いんです」が、来てしまったってことですよね。

操られたエステルは、仲間を傷つけてしまうことに耐えられずに、殺してと哀願します。ユーリとエステルは一対一で戦うことになりますが、決死の訴えが届いて何とかエステルは正気に戻り、暴走したエアルも収まりました。

エステルは運良く助かりましたが、後からパティに、「エステルが本当にどうにもならなかったら、殺してた?」と聞かれて、言葉の上では「どうしても無理なら殺す。仲間のことを他人に負わせられない」と答えたユーリ。でも本当に大事に思っている人が苦しんでいるとき、命を奪うことを引き受けられるのかな、ユーリは。

現実社会で言えば……やや違いますが、家族が寝たきりになって、胃ろうでチューブに繋がれて、ご飯も食べられなくなって。本人が死にたがっていたら、楽にしてやれますかね? その覚悟を負えるのでしょうか、私たちは。



正義だけにとどまらない、狂ったメッセージ性を持つゲーム

ヴェスペリアをやっていると、自分の人生や生き方を振り返ったり、考えたりすることが多いです。身につまされる、というか。
何を選んで、どう覚悟してきたのか。いまちゃんと生きているのか。心から信じられる人に本気で怒ってあげたり、時には罪を糾せるのか。もしくは受け入れてあげられるのか。そんな風に自問自答します。

生きていると命や物質的な財産を全掛けするような選択を迫られることが、あります。私はありました。生きるためにあらゆるものを敵にして、味方のいない世界に飛び込むしかなかった経験があります。だから余計に、強く感じるものがあるのかもしれないですね。

ヴェスペリアから特に感じるのは、大枠としてはいわゆる起承転結がありますけれど、それ以上に開発者達の「絶対こんな場面を入れたい」「必ず信念を訴えたい」「カッコいいキャラにしたい」という魂、執念の強さです。すごいんですよ。最近のゲームは全然比べられないし、他に例を見ないのでは、と思うほど。狂気的なほどです。

たまに出会うんですよね、こういう狂ったゲーム。強いメッセージでボッコボコにされて、めちゃくちゃ心が惹き込まれる。
これこそ真のエンタメコンテンツですね。


実は今日クリアしました

怒涛の連日プレイで、クリアまで突っ走りました。素晴らしい充実感。
次回記事はクリアまでの内容を書くと思います。よければ。

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