だるまさんが転んだ
みなさんも一度は、やったことがあるのではないでしょうか
遊びや絵本などでみんなによく知られているだるまさん。
今回は、だるまさんでよく知られる達磨大師についてのお話をします。
だるまさんは、禅宗の開祖として達磨大師と呼ばれています。
達磨大師は、南インドの香至国(こうしこく)第3王子として誕生しました。
27代目の般若多羅(はんにゃたら)が香至国に訪れた際、見出されて修行に励むようになります。
お釈迦様から始まった仏教の教えを28代目として引き継ぎ、インドから中国に渡り、禅の教えを伝えていきます。
梁(中国)の国王である武帝は仏教に帰依(仏を信じ、その教えに従うこと)していました。
武帝は、達磨大師と問答ができると喜び、質問をしました。
武「私は仏教を信じ、貢献してきた。お寺も建てた。どれだけ利益があるだろうか。」
達磨「利益などない。」
武「仏法の真理とは何だ。」
達磨「なにもない。空っぽだ。」
武「私の前にいるあなたは誰なのだ。」
達磨「知らない。」
武帝は、全く理解できず、落胆しました。
武帝に理解されない達磨大師は、悟りを求め、壁に向かって9年も動かぬまま坐禅をしたといわれています。
坐禅を続けて手足が腐る程、長く座ったと伝説があるため、だるまさんは手足がなく顔が大きい形になっています。
達磨大師の亡き後、宋の時代に「達磨の四聖句」としてまとめられました。
不立文字(ふりゅうもんじ)→体験重視
見性成仏(けんしょうじょうぶつ)→誰でも自分の心に仏性がある
教外別伝(きょうげべつでん)→体験して伝える
直指人心(じきしにんしん)→自分の心の奥底を見つめると、本来の自己が見えてくる。
こうして、禅の思想が確立していき受け継がれて現在に至っています。
達磨の四聖句以外にも禅には悩みを解決してくれる言葉が多くあります。
新たな考えのきっかけとなるかもしれません。
ぜひ、禅語について調べてみてください。