博士能力の求められ方には2つの側面がある様に思う話
こんばんは。冷凍みかんです。
前回、唐突に自分の考えをnoteに書いてみたところ頭の中がだいぶ整理された気がしたので、また考えていることを書いてみようと思います。
今日は博士取得者の就活では二つの側面が見られている様に思う話です。色々考えながら書きつつ、すでに議論されていることである様にも思います。それぞれ自分の中の独断と偏見も大いにありますので、あくまで傾向としてその様に感じる人がいると見ていただければと思います。
博士新卒の時に、ベンチャーに行こうか大企業に行こうか考えている人がいたら、自分にとってどちらが大事なのか考える参考になれば幸いです。
結論
会社によって博士に求めている能力のうち異なる側面を見ている様に思う (よく言われるのが以下の二つ)
高い専門性
さまざまなプロジェクトの応用力
業種、会社規模等によって重視する能力が違うのではないか
例えば、ベンチャーのような特定の技術・分野に特化している場合、その分野の専門性が一致するかどうかが重要そう
大企業のような多種多様なものを扱う事業には、end-to-endの能力 (+やってほしいroleにある程度一致する) 。つまり、あるプロジェクトを上手く横展開しながら付加価値 (バリュー)を付与できる能力が必要そう
上記に加えて、会社の業務形態がどのようなものかを見極めないといけない
ベンチャーでも、上から降ってきた課題をひたすら解くような仕事もある
大企業でも自分で発想したプロジェクトを自分から推進しなければならいこともある
転職の際には自分のどこが見られているのかをしっかり判断しよう
専門性と応用可能性
自分が博士を取得した時にはそこまで深く考えていませんでしたが、最近では博士人材の活かし方が議論されています。
特に、博士人材では「応用可能性・end-to-endでさまざまな経験をして、一から発送できる」等々の自立している部分が求められている傾向がある様に思います。
かといって、ベンチャーに入りたい時にその一点突破で就活をしてもあまり突破できないのが現状です。当たり前ですが、ベンチャーは上場等の一つのゴールを目指すところがあり、それに向けて必要な人材を確保する必要があります。
そこで、会社にとって必要な専門性を持っている人材を採用する必要があります。
そこで採用されるのが自分の専門性が一致し、(ある程度は) 応用力もあるような人材なのだと思います。
一方で大企業では専門性ど真ん中のプロジェクトに従事することの方が少ないかと思います。そこで博士を採用していくれているというのは、「この人は色々な観点でものが見られて、一つのプロセスを完結させられそうだぞ」と思ってくれるからです。
どの方向で自分の能力を伸ばしたいのか
上記のように会社によって、博士のどの側面を見てくれているのかという点が違います。ベンチャーですと「なんでもやらないといけない」からと色々な能力がつく様に見えますが、それは「必要に駆られて」である様に思います。
目指す方向は創業などの主要なメンバーが決めており、それに必要な業務であったので研究・総務・財務に携わることになります。これはこれで「元々あった専門性を活かしつつ、色々なことができる様になる」ということである様に思います。
一方で大企業だと、ベースの部分から専門性と異なるプロジェクトに従事します。つまり、研究の能力は活かしつつ異なる専門性を付与していくことになります。
問題は「どこまでできる様になりたいのか?」という点である様に思います。
一般的にベンチャー→大企業は難しく、大企業→ベンチャーはある程度生きやすいということが言われていますが、
上記の様にベンチャーで求められる専門性の高さは大企業で従事した専門性の広さがマッチしやすい一方で、大企業で求められる応用力の証明にはベンチャーの特化した専門性よりも複数の分野の専門性による保証が必要だからなのではないかと想像しています。
私が転職する際にも、複数分野にまたがった経験があったから現在の企業に行くことができましたが、アカデミア出たての時には上手くその点をアピールできなかった様に思いました。博士を出た時から上記のことが上手く言語化できていたらよかったのになと自省も鑑みつつ、本日のnoteとなります。ありがとうございました。
冷凍みかん