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多摩川の生き物とヒト その271 水系 多摩川自然観察会、調布から      狛江五本松まで       ‘25/1/19

もっと寒くなると思ったが、風もなく、暖かい。京王相模原線京王多摩川駅に集合。参加者7名。
新年のあいさつを済ませ、多摩川へ。競輪を開く京王閣が見える。近くには質屋さんの看板も。おけらになったヒトが駆け込むためなのか。
家々の草木を見ながら横断歩道近くにある多摩川白衣観音菩薩へ。子供の背丈ぐらいの菩薩さんが鎮座している。年月が経っているので、やはり白くなっていないが、花も添えられ、地域に大切にされている様子。
川に出ると、サッカーに興じている少年たちのグループがいた。歩くと危ないサイクリング道路を避け、砂利道になっている緊急災害用道路を通過。

反対側の多摩丘陵によみうりランドが見える。廃止になった観覧車やジェットコースターなどがある。
多摩川白衣観音菩薩。みんなに大切にされている。
昔の多摩川絵図。
ここには菅の渡し等があった。京王閣に通うため、対岸の稲田堤まで最近まで渡しが使われていた。
二カ領上河原堰の上流で行われているしゅんせつ工事。日曜日で船も岸につながれ、休みになっている。
洪水とは水があふれる事ではと、いろいろと突っ込みどころが多い看板。
しゅんせつした土砂を分別している所の近く。安全のために囲っている所を進んでいく。
上河原堰上流は広い水面が広がり、多くのカモ達がいる。
白いのはカンムリカイツブリ。求愛行動が面白い。なかなか、多摩川ではその様子が見れない。
オナガガモのメスか。
ホシハジロなどのカモやサギなどが休んでいる。
キンクロハジロ。金色の目が印象的。ヒトを見ても逃げないので、餌付けなどをしているかもしれない。
茶色の頭と白い体のホシハジロ、黒と白のツートンのキンクロハジロ。いずれも海ガモ類に入る。


全身が黒く、口ばしが白いのはオオバン。多摩川では増えていて、どこでも見かける。
オオバンの後ろにいる、頭が茶色いカモはヒドリガモ。陸に上がって、草も食べる。
堰の魚道付近にいたハクセキレイ。街中でも集団で休んでいる。
大きな群れが少なくなったが、ユリカモメがいた。
ユリカモメににらまれた。

岸辺に向かうと、上河原堰上流ではしゅんせつ工事が行われているが、今日は日曜日という事なので、休みになっている。しゅうせつ船も岸辺につながれている。看板にも休暇の収得表が出ている。これも時代の流れか。
しゅんせつした土砂をふるい分けしている置場は囲っていて外から見えないようにしている。しかし、入り口などから中の様子が見える。土砂がふるい分けされ、大きいのやら、細かい砂に分けられ、大きな山になっている。
工事の関係でワンドも立ち入り禁止になっているが、太公望達はものともせず、釣りに興じている。ワンドの先では大きな水面が広がっている。
白いカモがいるなと思ったら、カンムリカイツブリとわかった。珍しいと言っていたが、岸辺近くに何羽か集まっていて、最終的に20数羽ぐらいの大きな群れだった。昔はそんなにいなかったのに。どうして、こんなにいるのか。

下流から堰を望む。中洲によって流れは二つに分かれる。
二つに分かれた流れが一緒になる。
1980年代に流行った多自然型工法の碑。40年と書いてあるが、昭和だろう。
公園の指定になっているが、何もないのが良い。
公園の脇に生えていたハマダイコン。芽などをかじったが、やはり辛みがある。アブラナ科。
もう、咲いていたユキヤナギ。渓流などの本来の分布ではなく、植栽されている。ヤナギ科ではなく、バラ科。
並んで付いていたオオカマキリの卵嚢。形によって、カマキリの種類がわかる。庭木の中など、意外な所にも産む。
キンカンなどの果樹や畑が広がる民有地の脇を行く。
ヤブに向けて、踏み跡がある。ヒトではない。タヌキか、アライグマか。
センダンの実。ヒヨドリがこの実を食べていた。硬くて、美味しそうには見えないが。センダンが広がっているのもヒヨドリのせいかも。センダン科。
セイバンモロコシが茂る道から下流を見る。橋は狛江にある多摩水道橋。
調布との境付近にある六郷排水口付近で。川原が造成されている。樹々が傾いているのは2024年の10月の増水による。
休んだ排水口付近から下流を望む。カワセミやアオジが姿を見せた。橋は多摩水道橋。

堰の上などにはヒドリガモホシハジロ、そして黒白のツートンと飾り羽がきれいで、眼が金色のキンクロハジロコガモなど、多くのカモがいる。私達に近づいてきたのは尾羽がピーーンと伸びているオナガガモのメスだった。
堰に向かってヨチヨチと上っては、降りてくるというか、流されてくるのを繰り返していたのはオオバンだった。滑る様子が面白く、見ていて飽きない。どうして、彼らは上っているのか。会員の方が言っていたようにオオバンに聞いてみたい。
オオバンみたいに河川敷に上がり、広い広場へ。ここは勝手にゴルフ場を造成した所で、中止に追い込んだ。事実、昔、使われなくなったゴルフ練習場の鉄塔が置いてあった。練習場ではなく、誰でも利用できる場になって、本当に良かったと思う。
川辺を進む。途中では堰から中州で二つに分かれた流れが一緒になっている雄大な景色が。
さらに下流へ向かうと、タケの大きな群落が。このあたりは1980年代に流行った多自然型工法の影響で、釣りができるようにワンドなどを作った所。今日でもワンドなどは残っている。
岸辺の様子を見に行ったS氏によると、おそらく、釣り人が空き缶を持ち帰らず、オギなどに刺しているとの事。
緊急災害用道路の橋を渡ると、公園指定になっている広場に出るが、遊具など何もないただの野原。こういう状態が良いとみんなが絶賛していた。
キンカンやナツミカンなどがたわわに成っている果樹園みたいな私有地の脇を通る。狛江の五本松と同じで、クロマツが五本生えている所を過ぎ、枯れたセイバンモロコシが茂る道を進んでいく。
排水口近くで昼食。ご飯を食べていると、カワセミが出て来た。水中に飛び込み、エサの小魚を捕った。カワセミも昼食中。近くの原っぱにはアオジもいた。
マラソン大会が行われている堤防に上がる。ゴール地点の五本松が混んでいるので水神社近くの公園を抜け、西河原公園へ。
暖かい一日だった。解散した後、予報通り、雨がぱらついてきた。

帰り、私たちはまた、京王多摩川へ戻った。白衣観音近くでエナガの群れがいた。せわしい鳥である。








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