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「封建制」の名残を再々度排除する 日本を未来化する「共働き社会」への工程表(3)

(続き)
併せて、封建制の名残を取り除くこともしなければなりません。
企業関連では、終身雇用等の廃止、高額退職金の廃止、社会保険の企業負担分を国負担化、個人に給与としてお金を回すこと、経常利益の社内留保の制限、企業を対象とした経済構造を個人を対象とした経済構造に転換すること。
優秀な社員を育成することが企業の喜びであった時代はとてもいい時代でした。しかし、もう終わりになっていっています。終身雇用、年功序列に伴う会社への忠誠心の養成や、若い時代の働き損、家を買った途端に転勤命令などで会社が成り立っていた時代は終わりになりつつあります。
社会構造を早期に一斉に変更しなければ、ジョブ型雇用が成功することは難しくなります。なぜなら、これには、働くことや生活の安定に対する意識の転換も必要になっているからです。いろんなことを共有しながら、国を挙げて変えていかないと、しかも変え始めたら、終わるまで突き進まないと、途中で投げ出すことができないのです。
日本を未来化して、日本と日本国民が生き残っていくために、国民も国も企業も覚悟を持って進む必要があります。

家庭関連では、家父長制、長子相続の考えの再々度の排除。考えの廃棄というのはとても難しいですが、ポイントは、それを諦めないということです。今でも、「女は高卒でいい」、「女に学はいらない」という価値観を持っている、私よりもかなり若い親が、本当にいるのです。娘可愛さに、娘を家から出したくない気持ちの現れかもしれません。罪のない考えかもしれないのですが、今はもう、女性にも稼ぎが必要です。昔は男が稼げる仕組みでしたが、それは崩れてきています。そして、その仕組みをもう完全に変更しようという流れになっています。男は外、女は家、という家庭があるのがいけないわけではないのです。しかし、それが標準だ、と考えるのはすでに時代に合っていないということです。それは、個々の家庭が判断することで、外から決めることではないと同時に、来るべき「共働き社会」の常識からすれば、違った傾向を持つ状態と言えるのです。
性別にかかわらず、将来の生活を考えるなら、誰でも社会的、経済的に自立する必要があると考えるのがスタンダードなのです。

とは言え、「女は高卒でいい」というのは親心の一つかもしれません。否定しきれない人間の気持ちです。それが娘から見て間違っていることでも、法律によって強制力をもって取り締まる内容ではありません。これを法律で解決しようつするのが欧米のイデオロギーですが、それは間違っているのです。間違っている証拠に、それで何も解決しないどころか、やればやるほど事態は深刻化しているのです。欧米やその他の地域、国家の技術や知識を吸収するのは今まで通り重要ですが、価値観を真似るのは完全に間違った行為です。これは排除しなければなりません。明治維新が成功したのは、「和魂洋才」を貫いたからです。日本人の心で対応すれば成功するのです。
啓蒙、啓発、広報で、意識の変化を促すこと。これが再々度封建制の名残を排除するために重要なことです
私たちは、日本人の手法を使います。コミュニティに関することで、一定の考えを排除することはありますが、排斥はしません。コミュニティの内側の話です。伝えて待つことが大事なのです。

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奥冬海優二
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