2月1日〜7日は「国連世界異教徒間の調和週間」|UN World Interfaith Harmony Week
毎年2月1日-7日は、宗教間の調和促進を推奨する国際週間「世界異教徒間の調和週間(World Interfaith Harmony Week)」です。
そこで、今回は「世界異教徒間の調和週間」について書いてみます。
「世界異教徒間の調和週間」とは
「世界異教徒間の調和週間」は、ヨルダン王国のアブドッラー2世国王が、2010年10月、第65回国連総会において提唱し採択された国連国際週間です。
2011年からは毎年2月第一週に「国連世界異教徒間の調和週間」を記念するイベント等が、世界各地で開催されるようになりました。
この国際週間に関する決議には、以下の内容が宣言されています。
「世界異教徒間の調和週間」制定の経緯
「世界異教徒間の調和週間」が制定されるまでには、宗教間対話等の重要性を謳ったいくつかの案が国連総会で審議、採択されてきました。
2003年 国連総会で国連内に「宗教間の対話と協力」を促進するための組織設置を要請する案を提出され審議
2004年 国連総会で「宗教間の対話促進」に関する決議案が採択
2006年 国連総会で「国連システム内にグローバルな宗教間・文明間・文化間の対話を実施するための部署を設置する」との決議案が採択
2009年 国連総会で「文明の同盟」に関する決議案が採択
UPFと世界異教徒間の調和週間
そして、この国際週間が制定される10年前の2000年、UPFの創始者、文鮮明総裁は、ニューヨーク国連本部内の会場で行われたIIFWP(世界平和超宗教超国家連合、UPFの前身)総会で、国連に「超宗教議会」を設立する提案をしました。
国家の代表によって構成される国連は、国益間の衝突の調整が困難という点があります。そのため「国益を超えて人類全体の利益を代弁する」機能として、超宗派的な宗教議会を国連内に設立することを提案したのです。
UPFは、創設時から「宗教、国境、人種の壁を超えた協力が平和をもたらす」というビジョンに基づく活動を行っています。従って、国連で採択された「世界異教徒間の調和週間」を重要な国連週間と考えています。
2012年2月7日には、UPFのコーディネートで、第二回「国連世界異教徒間の調和週間」のイベントを国連総会議場で行われました。
"World Interfaith Harmony Week" の日本語訳について
ところで、世界異教徒間の調和週間が制定された当時、私はUPF-Japanの機関誌で国連関連記事の執筆を担当していたので、"World Interfaith Harmony Week" をどのような日本語に訳すか、いろいろ考えました。
UPFでは interreligious を「超宗教」と表現しているので、「超宗教調和週間」と訳す事も検討しましたが、UPF以外が「超宗教」という訳を使うのか疑問でした。それで、他の団体やメディア媒体も使いやすく分かりやすい表現として、「世界諸宗教調和週間」と訳すことにしました。
2010年当時は、"World Interfaith Harmony Week" について、日本で扱っていたのはUPF-Japan以外にはない状況に等しかったので、いずれこの訳が広がり、公式日本語訳になることを期待してのことでした。
ところが、いつからかは確認できていませんが、日本の国連広報センターでは、「世界異教徒間の調和週間」と訳してホームページに掲載するようになっていました。
2021年に、宗教政治フォーラムの事務局長として、"World Interfaith Harmony Week" 記念イベントを企画した時、日本の国連広報センターのホームページをチェックしたところ、「世界異教徒間の調和週間」と訳されていたことが分かりました。
「異教徒」というと、英語では "gentile" "heresy" と訳すこともあり、「正統ではない宗教」「異端」的なニュアンスがあるので、少し違和感がありましたが、国連広報センターの訳に合わせ、その後は「世界異教徒間の調和週間」と表現しています。
平和のための宗教間の調和を祈り実践しましょう
今年も2月1日からの1週間の間に、世界各地で、平和のための「宗教間の調和」を推奨する行事などが多く開催されます。
ぜひ、この国際週間に合わせて、平和のための宗教間の調和に関する行事をしたり、お祈りをしてみませんか。
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