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ガンダムSEED FREEDOMを観てきました【ネタバレ注意!!!】【愚痴】


ガンダムSEEDの劇場版を観てきました。
私自身としては、劇場版が決まった時から蛇足になると感じていたのですが……

はっきり言って、蛇足以前の問題でした。

あれはもはやネタ映画では…?

SEEDという作品が一連のアニメのなかで描いてきた、人間や戦争に対する葛藤や悲哀……。
それらが全て、おまけのように扱われているように感じました。

SEEDシリーズは見直すたびに、新たな発見があったり新たな考え方をさせられたりと、かなり思い入れのある作品でした。

今回の映画は、長年のファンたちに向けてセッティングした同窓会か、もしくはキラとラクスの披露宴のような作りだったのかな?と思います。
これまでのSEEDシリーズのように、人間や戦争に関する深いテーマを求めていたのですが…。

もはやキャラクターたちが完全に開き直っているように見え、世界について本気で考えているようには感じられませんでした。

敵キャラクターも、クルーゼ隊長のようにこの世に対する復讐心があるわけではなく、ザラ議長のように愛故に極端な方向に走ってしまったわけでもなく、デュランダル議長のように本気でこの世を変えたいと思っているわけでもなく。

自分の行動は本当に正しいのか、正しさが存在しないなら自分はどうするべきなのか。
それらの葛藤はもはやおまけ程度に扱われ、ネタ(ファンサ)と、理由の後付けに重点を置いて制作されているように感じてしまいました。

強いて言えば、今回のテーマである「愛」が答えである、というところは良かったです。
これはキラたちが打ち出した、デスティニープランへの一つの解答でした。

以下に良かった点と残念だった点をまとめておきます!ネタバレなので注意してください。




■良かった点

①イザークがデュエルに、ディアッカがバスターに搭乗する

これは本当に感動しました。
まさかそうくるか!と。大変エモかったです。

②映像技術

映像技術が大変向上しており、リアリティが増していました。
戦争のシーンなどはより迫力と悲惨さが伝わってきて、息を呑んで鑑賞しておりました。

③シンがデスティニーに搭乗する

やはりシンはデスティニーですよね!
個人的に顔や雰囲気が好きなMSなので、もう一度登場してくれて嬉しかったです。

④アスランがフリーダムに搭乗する

アスランが操縦するフリーダム。
二人はもう敵ではなく、れっきとした仲間であるというエモさを感じました。
SEEDのキラとアスランを見てきた身として、二人がしっかりと同じ方向を向けることが嬉しかったです。

ちなみに喧嘩のシーンは最高でした。
巻き込まれて今回も2発ぶたれるシンにクスッとなってしまいました。

⑤みなさんお幸せに

これ以外言うことはありません。
幸せそうでよかったです。

⑥劇中流れるMeteorや懐かしのBGM

最高でした。
お馴染みの曲は流れないのかなーと思ってみていたら、後半怒涛の勢いで流れるアニメ時代のBGM。前半流れたMeteor。
テンション爆上がりでした。


◻️残念だった点

①ジャスティスがネタ枠に 

私は全MSの中でジャスティスが一番好きです。
特にZGMF-X09Aの方が大好きで、数え切れないくらいプラモも組み立てています。

インフィニットジャスティス弐式。
新型のジャスティスですが、もうシンプルにバックパックがダサい……。
これは個人的な好みですが、あのファトゥムが好きだったのです。
量産型みたいなデザインになっていて非常に残念でした。

また、あの角?のような物もよくわかりません。
もはやネタ用にデザインされたとしか思えず…。

ジャスティス好きの身としてはもう何も言いたくないです。
ただ、イモータルジャスティスはそこそこ好みでした。

②演出


何回も出てきた、あのキラキラ演出。
謎に怪物化するステラ。
アスランの妄想。分身。最後のシーン。

かっこいいバトルシーンやシリアスなシーン、感動のシーン。
全てその都度萎えさせられました。
特にステラのシーンは感動して涙が出そうにもなったのに、次の怪物化で引っ込みました。

全体を通して、ひたすら恋愛描写?(愛がテーマであるため仕方ないが…)がやりたかったのかなという印象です。

③敵キャラクター

冒頭にも書きましたが、考えさせられる要素がほとんどない。
敵キャラクターに感情移入できず、台詞や思想に考えさせられることもなく。
語ることがほとんどないほどでした。

見て取れたのは、与えられた役割や、与えられた存在意義への執着というところでしょうか。 

④急に強くなる主人公陣営

「強さは機体で決まるわけじゃない」という台詞がありましたが、残念ながら機体と主人公補正で決まるようです。

というか、
相手強くてピンチ→急に覚醒→相手を倒す
の流れが雑すぎて、???感が否めません。

キラやシンを追い詰めるほどのパイロットたちと機体性能の相手を、終盤急に覚醒した?吹っ切れた?主人公陣営が即倒す。
フィクションなのだからご都合主義は当然です。主人公補正も当然です。しかし、あまりにも雑。

もしかしたら初代を踏襲した覚醒なのでしょうか?だとしたら、申し訳ありませんが初代は触りくらいしか知らないので急展開についていけませんでした。

最後のネタに振り切った戦闘シーンは、もう見ていられなかったです。


◻️おわりに

全体的に、期待していたSEEDらしい、答えのないものを葛藤し迷いながらも必死で模索していく……そんな世界観はありませんでした。

それらしきシーンはありましたが、何度も言うようにおまけ感が否めません。

わかりやすく差別と虐殺をする敵の姿。
それを気持ちよく倒していく主人公陣営。

本気で世界や平和について、人間について、戦争について描いていたガンダムseedはどこへ…?

「愛」というテーマが、キラたちがデスティニープランを否定する一つの理由・答えであることはわかります。
しかし、それならそれで真面目にやってほしかった。

しかしこれが公式の答えということなので、私は今まで通りテレビシリーズだけを楽しむことにします。

ただ、「必要だから愛しているのではありません。愛しているから必要なのです」
このセリフは、SEEDらしさが溢れていて最高だなと思いました。

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