何倍でしょう?②〜関係図の導入〜
1.はじめに
何倍でしょう?①では、ツッコミを入れたくなる問題を提示し、数量関係をとらえることができるようにしたり、いくつ分というものが何倍という意味と同じであるということを理解できるようにした。何倍でしょう?②では、関係図を正確に書くことができるよう、指導の過程を工夫して行ったことを紹介していく。
2.関係図を理解するために
ゲーム感覚で導入
下の資料のように関係図を関係図マシーンという機械のようにして、子供たちに提示をした。
この時、不完全な問題②を用いて、
娘の年齢3歳を左の箱に入れ、中央のレバーの下に10倍と入れ、レバーを右矢印の方向に倒すと先生の年齢が簡単にわかるマシンなんだよね
と言い、関係図の導入を行った。これによりこのマシンを使うと、簡単に右側の答えを導き出すことができるということに気づくことができた。その後、
このレバーを左側に倒すとどうなるの?
と言う問いが出たため、左側に倒すとどうなるのかを子供たちと考えていった。
関係図マシーンを理解する
左矢印の方にレバーを倒すと下の資料のように3と30の関係から割り算になるということに気づくことができた。
これによりレバーを右矢印のほうに倒すとかけ算になり、左矢印のほうに倒すとわり算になる
と言う機械の性質を理解することができた。
この機械を用いて、左側の四角がわからない時や、右側の四角がわからない時、中央の四角がわからない時と問題を作りながら、子供たちとゲーム感覚で親しむ活動を行った。
3.関係図も自分で描くために
関係図を関係図マシーンを使って理解した後、自分で関係図を描くことができるよう指導の工夫を行った。
関係図をパズル感覚で導入
関係図の描き方を理解するために、まずは、下の資料のようなジグソー関係図マシーンというパズル感覚で行えるようなものを使った。
ここからは活動の手順を説明する。
①問題文読み必要か情報である数値と⬜︎となるところを抜き出す
②抜き出した情報をマシンの⬜︎に当てはめ、組み立てる
③この手順でマシンが正常に稼働しているか確認することで、関係図ができあがるというものである。
このように行っていくと、以下のように穴埋めすることができる。
問題文と関係図を関連付けて理解を深める
上記のようにジグソー関係図マシーンを完成させて、
問題文と並べて提示し、
共通点を問い掛けた。
すると、以下の資料のように、
関係図の青枠の部分を文章化すると左から「赤の車の何倍」と読めることに気付くことができた。
その後、子どもたちは、関係図の青枠の部分を文章化したものと問題文の「赤の車の何倍」が同じであることに気付き、
関係図って何倍ってところを文章を図にしただけでシンプル!
と声が上がった。
4.関係図の導入 他のアイデア
私が今まで関係図を指導してきた中で、他の効果的な導入もあった。最も効果的だと感じたものは、関係図マシーンに数値を入れるのではなく、下の資料のように具体物や半具体物を入れて、ゲーム的な感覚で関係図を捉えるという実践である。これは実際に具体物ということでイメージがしやすくとても有効だと感じた。今回はツッコミを入れたくなるような不完全な問題を提示したことで、時間の関係上具体物や半具体物を使った導入はできなかったが、お勧めの活動の1つである。。
5.まとめ
図を描くということを教師が教えるということはとても大切なことだと思う。しかし、今回の関係図のように、関係図をしっかり理解し、良いものだと価値を感じることができるよう指導していくことがまず大切ではないかと感じた。そして、自分で使うことができるよう指導していくことが大切だと感じた。
少し指導の工夫をすることで、子供たちの理解が深まると考える。
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