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難病で亡くなった母へ そして働きづめの女性たちに思うこと

私の母はTe優勢でタイプ1らしい人だった。タイプ5のように女性的な風潮に合わせない面もあったが、仕事や学業面でも有能と呼ぶのにふさわしい人物だ。
父は自意識過剰なところがあった。私が生まれてすぐに精神科へ入院を繰返し、物心ついた時点では離婚して家を出た。
それから会社に務めていた母の弟が、元々住んでいた家に居候してきた。母はこう言ってた。「父親がこの家を買うことを選ばなければ、もっと都心近くに住んであげられたのだけど」

おそらく仕事の都合なのだろう。母は都内の大手企業で働いていたが、郊外へ移り、私を産んだことで、会社勤めをするわけにいかないので、内職や個別塾・家庭教師をせざるを得なくなった。
本当は高収入の仕事も選べたはずだが、私のためにそれに対することは全く口にせず、愚痴も一切無かった。


母の弟、つまり私の叔父は都内にある不動産会社に勤めていた。サラリーマンなので収入はそれなりに多かったはずだ。
経済面では叔父の収入に依存していたとすれば、私が11歳の頃に突然自殺したのは母にとっても大きなショックだったかもしれない。

その1年前、母は脳腫瘍の手術を受けた。高血圧で診断されて入院し、脳梗塞を発症し、都心にある病院へ移ってから下垂体腫瘍の鼻チューブ手術を施されたのだ。
私はその病名について覚えてなかったが、クッシング病と呼ばれる難病だった。リンパの異常で、痩せ型なのに「満月顔」の症状になって体が膨脹してしまった。当時流行っていた「マツコ・デラックス」みたいな。オーラや雰囲気が少し似てたけど、そんな呼び方をしてたのはひどいね。


元の体型がどうであろうと、このようになってしまう。


叔父が亡くなる前、退院後の母は、ある日突然歩くのも困難になった。
あれほど姿勢は良かったはずの母が、背筋をかがめて前屈みになりながら老人のように歩くようになった。

原因不明の後遺症が発生したのだ。

特徴的なのは、筋肉が異常にこわばることだった。この時点で既に障害1級を受けてもおかしくないのに、小学校のPTAでは会長を再び推薦され、仕事も続けていた。病院の検査では診断することもできず、本人が病院に行くことを嫌がり、私は何もわからなかった。



しかし今になって、簡単な因果関係が見えてきた。
主な原因は、コルチゾール過剰だ。

高血圧と診断されて入院が必要になったのも、血栓症が起きて脳梗塞になったのも、クッシング症候群になったのも全て副腎皮質ホルモンと関係がある。
以下は副腎皮質ホルモンと血栓・脳梗塞の関係についてAIが解説したものだ。

副腎皮質ホルモン(ステロイド)と血栓・脳梗塞の関係について、
以下のような流れが考えられます。

1.高血圧の治療過程での問題
・重症高血圧の治療でステロイドを使用
・または膠原病などの基礎疾患の治療でステロイド使用

2.さらなる合併症
・血栓症から脳梗塞へ発展
・ステロイドの副作用でクッシング症候群が出現
・高血圧がさらに悪化する可能性

コルチゾール過剰は血管収縮、水分・ナトリウムの貯留をしやすくなり、血圧上昇が起こりやすい体質となる。

そしてコルチゾールが分泌される主な原因といえば、慢性的なストレスや過度な仕事・精神的不安、睡眠障害などストレス反応が密接に関係している。

私の母は物の見事に全て該当していた。
タイプ1的な完璧主義、無能な部下への厳しさ、限界を感じても仕事を休まない。
ほぼ毎日休まず働き、塾や家庭教師の仕事であちこち移動したり、夜中に牛乳配達の仕事まで同時にしていた時期さえある。



実は最初に母がTe優勢と書いたことに意味がある。
心理機能のTeは主要なホルモンにおける、テストステロンとコルチゾールの関係に該当するのだ。

コルチゾールが上昇すると、テストステロンは低下する。コルチゾール過剰になると性ホルモン産生を抑制してしまい、タンパク質合成や筋肉にも悪影響を与えてしまう。


母が高血圧で入院してからはインスリン注射も行われてたようだ。だがインスリン抵抗性が増大して脂質代謝に異常が起きると、血栓リスクや血管障害、さらには動脈硬化につながる。

脳梗塞を起こし、それから脳下垂体に良性腫瘍ができた。

脳下垂体というのは、鼻の付け根の奥のトルコ鞍と呼ばれる場所にある。ここは全身のホルモンのコントロールセンターの役割を果たす。

母が下垂体腫瘍手術の後に乱視になったのは、手術中もしくは腫瘍の影響で視神経にも障害が及んだからだと思われる。
年齢的に見て、生理不順も、更年期障害と併発した。


高血圧から脳梗塞、下垂体腫瘍に至ったのは主にコルチゾール過剰が原因だと述べた。腫瘍切除をしたのはそれを治すためのはず。

だが体に限界が来て、働けない状態になっても、母は私のために仕事を探していた。
コルチゾール過剰は、術後も治っていなかったのだ。
歩行困難など運動機能だけでなく、うつ病や無気力など精神面への影響が大きくなる。

母は生きていく希望を既に失っていたが、私に負の遺産を残さないために手を尽くしてくれた。
限界が来るまで病状が周囲に認知されない「生きづらさ」を訴えることもなく、本当に最後まで無理していたのだ。


母の動機は、私への愛情であったことは確かだし、否定するつもりは全くない。本当に良い親に恵まれていたと思う。

だが元々の原因といえば、仕事や過労に追い詰められて限界まで体を酷使していたことだ。けしてTe優勢(=仕事の有能さ)を崇拝し、社会進出を美化してはならない。

こうした破綻は、難病という形でなくても既にあらゆる場面で起きているだろう。



補足:女性の身体機能について

以前、私はチャクラの話をしていた。
チャクラといえばスピリチュアルな分野で語られることが多いが、現代医学や科学面での統合は可能になりつつある。

第6チャクラと第2チャクラの相関関係

この図では全く意味がわからないと思うが、第6チャクラは松果体付近にあると言われている。
この部位は概日リズムや自律神経系、ホルモンの分泌とつながっており、視床下部を介して脳下垂体と連携を取っている。

※余談ではあるが、意識のフィルター(統合失調症におけるフィルター仮説)として直接的な役割を果たしているのも松果体や下垂体付近ではないかと予想している。

第6チャクラは直観機能に関係し、第2チャクラは性的エネルギー(恋愛本能)となっている。この2つは相互作用で「直感的なつながり」として活性化するのではないかと仮説を書いた。

実際の身体部位に置き換えると、視床下部-下垂体-副腎系というホルモン伝達の経路が見えてくる。

コルチゾールは副腎から分泌される。コルチゾール過剰が性ホルモン(性腺刺激ホルモン等)の分泌を抑制し、代謝異常や生理不順を引き起こす。

下垂体腫瘍の発症率も、女4:男1の割合だ。

コルチゾール過剰には、リラックス法の実践や運動・生活習慣の改善が効果的だとされている。
瞑想と副交感神経は関係しており、深呼吸をすることでα波やθ波が増加し、コルチゾール(ストレスホルモン)の低下やGABAの増加につながる。

ところで心理機能のFiはセロトニンに対応し、Niはエンドルフィンの分泌が関係してるらしい。
気分のリラックス(幸福感)は脳全体も、生きやすさも良くしていくのだろう。



参考にした内容:

https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/health-care/20775


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