数年ぶりに髪を伸ばした話をさせて?
中学生の時からおよそ十数年、ずっと長い髪で生きてきた。
一番長くて腰まで、短くても鎖骨より上にはいかない。
癖が強くて、量が多くて、とにかく広がりやすかったので、伸ばしておけば一応落ち着くだろうと考えたから。思春期の多感な時期だった。
23歳の時に初就職してから、髪を切った。といってもバッサリショートにしたとかではなく、今まで切ったことがない短さの、肩上のボブにしてみた。理由は、忙しすぎて髪を乾かす時間すら惜しいからという、なんとも色気のないものだった。
ボブは快適だった。シャンプーも少量で済むし、乾くのも一瞬。夏場などは、タオルドライをしてからしばらくボーッとしていると、ドライヤーをかける前に完全に乾いている。その時間を睡眠にあてられるので、ラクだった。
ひとつ厄介だったのは、クセが強く出ること。今まで長い髪の重さと質量で誤魔化していた癖毛が、水を得た魚のように大暴れし始めた。つむじの向きが悪いのか、乾かし方が悪いのか、右側は内巻きで左側は外ハネという、私の頭部だけ台風が来ているようなヘアスタイルで出勤したこともある。パーマをかけたら少し落ち着いた。
短いヘアスタイルは、伸びて崩れるのも早い。すぐに肩につく長さまで伸びて、少し放っておくと鎖骨ぐらいまで伸びている。そうなると乾くのも時間がかかるし、なにより夏場暑いので、こまめに切っていた。
そんなこんなで、約三年近くボブスタイルだったけど、仕事を辞めたのを機に、また髪を伸ばし始めた。編み込みとかシニヨンとか、長さがないとできないヘアスタイルに挑戦したくなったのだ。今はもう、昔みたいにドライヤーの時間すら惜しいほど寝不足ではないし、自転車に乗って荒ぶる髪をまとめる必要もない。
久しぶりに髪を伸ばして気づいたのは…
・シャンプーとトリートメントの消費が早い。
・抜け毛が目立つ。
・トートバッグを肩にかけた時に髪が巻き込まれる。
などなど。
正直煩わしさはあるけど、この煩わしさがなんとも愛おしく、懐かしい。手のかかる子ほど可愛いという気持ちになる。
綺麗に手入れされた髪は、どんなブランドものにも見劣りしない財産だと思う。
今日もせっせとヘアケアにいそしむ。
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