介護をしている全ての人へ#59 ~ がんは厄介な病気
日記の文字数が母のバイオリズムのバロメーター、今までにないほど体調が悪く精神的に参っている様子が分かる。
2019年2月28日(木) 母の日記
夫をデイサービスに送り出す。8:40
今日も、左足不調。触覚はないが、鈍い痛みだけが伝わってくる。
何をする気にもならない。
夕方、みそ汁だけ作って夫の夕食。ごめんね
2019年2月28日(木) 私の日記
出勤時、今日も見送りなく、寝室のドアの向こうから、「行ってらっしゃい」と一言。泣いているとわかった。
こういう時、何もできない自分が情けない。母の悲しみや、絶望感を気づかないふりをして、できる限り明るく「行ってくるね! 早く帰ってくるね」としかいえない。
弟なら、もう少し気が利いたことが言えるのだろうか。携帯電話が震えるたびにビクビクする。気が変になりそうだった。
がんというのは厄介な病気……。患者の命をゆっくり奪い、患者の家族の心をゆっくり壊していく。
がんばれ!おかあさん。がんばるな!おかあさん。
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