総合診療科から診る線維筋痛症と慢性疲労症候群 家庭医 大浦誠「患者力の育て方 1/4」
コロナ後遺症専門医のみおしんです。
全身が痛くなる線維筋痛症と、ひどく疲れやすい慢性疲労症候群の患者でもあります。最近では、コロナ後遺症をきっかけに発症する患者さんが増えていることをうけ、過去の対談動画を書き起こしていくことにしました。
患者さんの生きづらい、働きづらいをなくしていきたい。病気や障害などの何か痛みがあったとしても、わくわくを増やしていく!エンターテインメントが治療の役割を果たせる、と信じ、「エンタメ療法」の第一人者になりたいな、と思っています。
線維筋痛症や慢性疲労症候群がなかなか診てもらえない😞という多くの患者さんからのご相談を受け、自分に合うかかりつけ医を探したり、先生と気持ちの良いコミュニケーションとれる方法を教えていただくために、総合診療科、家庭医として著名な大浦誠先生をyoutubeにお招きし、大好評だった回の文字起こしを、2年越しでようやくまとめ終えました。全4回の連載となります。「自分もマルモかな?」と感じた方やご家族、お友達の方にぜひ、お読みいただけたらと思います。
以下、本編 1/4
(アーカイブ動画のほうがお得です)
いつでしたっけね 私たちつながったの
私はSNS医療のカタチで大浦先生を認識しました
なんて素敵な先生!つながりたいと
うわぁうまいなぁ
私の一方通行で先生存じてるのかと思ってたら…
僕はエゴサするのが好きだったので、僕の寿司の本「終末期の肺炎」という本、売れてないっかなーみたいな感じでエゴサしてたらみおしんがリツイートしててすごい光栄な事が起きてると。
同じぐらいのタイミングで話しかけたんですね
気になる方は検索してね
大浦先生からの自己紹介
まず家庭医。病院で働いてて、いろんな診療を全部横断的に診たり、在宅医療や救急、医学生さんきたら研修の教育したり、連載マルチモビリティっていう、今からしゃべる内容の連載をしてたら、本かきませんかと、お寿司の本ができちゃったり。
軸はほとんど医者ですね。
デジハリとか行ってないんで、あんまりアーティストっぽい顔だしてません。そこを軸に今からみおしん先生と融合していきます。
執筆活動はいつから?
去年ぐらいですかねぇ
ウソでしょ
ブログを書いていたら色んな方々の目に止まり連載しませんかとか、本書きませんかとかなって ブログを書いてみるもんだなと。気になるあなたはブログもググってちょうだいね
宣伝上手!
マルモって?
英語でマルチモビリティの略で、日本語でよく疾患併存と訳され、多くの疾患病気の併存している状態です。定義は2個以上のあの疾患が重なっている場合で、高血圧と頭痛とか、でもなんでもいいです。2つ病気があれば、マルモです。日本人の3分の1ぐらい。
65歳以上の高齢者なると3人に2人ぐらいいます。
問題点は、病院にいっぱいかかっちゃう。1個の診療科だけじゃなく、複数科かかることになったり病院だけじゃなくて鍼灸に行ったりとか。おくすり一杯飲むことになっちゃってもう大変。アドバイスもらい過ぎちゃう。
例えば血圧さげるのに 塩分控えなさい
運動しすぎだからやめなさい
体なまってきて 運動しなさい
どっちなんだ!みたいなアドバイスをいっぱい受けている状態っていうのが問題になっています。1人の医者が、なるべく少ないアドバイスで、お薬も選んで出せるとマルモも上手に診れるんじゃないかと言われてます。
家庭医は、広く色んな疾患を診ています。
つながりとかナラティブに、いかに言語化するかっていうのが、僕は好きで、家庭医の人たちはこう考えてるんだっていう連載しています。
マルモは2つ以上の病気を持って
いっぱい薬を飲みがち
いっぱいアドバイスされがち
病院いっぱいいきがちみたいな感じですかね
本当にそうですよね
病院巡りだけで1週間かかるとか大変!
3時間待ち当たり前だし、普段からずっと具合悪いとかね。一つの病院で複数の診療科がかかるとそれ一個一個に待ち時間発生してるんですよ。
一個一個の検査もあったりすると検査結果が出るまで次の科行けなくなっちゃったりする…。上手に立ち回れる人は、検査だして次の日程とかうまくやるんでしょうけど、一人の先生でやってくれたらいいのになって。元気で判断力のある人で、次の科はどこだっけ?とできればいいんけど…高齢者だと難しい。
マルチモビリティの解決のヒントが「つながり」です。この連載で詳しくお話をしていきます。
線維筋痛症と慢性疲労症候群
痛みって?
国際疼痛学会の定義では、組織の実質とか障害によってあらわされる不快な感覚と随伴する体験といういうふわっとした定義ですが、要は、嫌な感じがしたらそれはもう痛みなんです。誰かと比べてその人よりもそんなに痛くないから私のは、痛みじゃない、とか思う必要はありません。
痛みには急性痛と慢性痛っていうものが存在して、例えば、生理痛や骨折は急性痛ですが、傷が治った後もずーっと痛いとか、治癒時間を超えて持続する痛みのことを慢性痛と呼び、その痛みの存在が身体的にも社会的にも大きな影響を及ぼすものです。
慢性疼痛患者さんは、日本で1700万人
大人の5人に1人は何か痛い!
そのうちの7割が上手い事治療できていません。
辛いね 7割か…原因不明の痛みで悩んでる人ってっていうのは意外と結構いるんだよってことですね。
線維筋痛症
3ヶ月以上慢性的に続く痛みや、全身倦怠感を示す病気のことです。脳の炎症が原因と今は言われていて、痛覚変調性疼痛の代表格です。痛みを脳が覚えてしまったりしてずーっと痛かったり過敏な状態がつづきます。
そよ風が激痛、血管の中にガラスが走ってる
足の裏に画鋲が刺さってる etc..
私は、20年来の慢性期で痛みも鈍化して鉛を背負っているような感覚です
でも辛いね
私の中で普通すぎて、からだが軽いのを知らないで生きているようなかんじですねー
患者さんの気持ちがリアルに伝わってきますね
特徴は、画像所見や採血の結果で何も異常が出てこない。問診と触診が重要で、全身の圧痛点18カ所のうち11か所以上痛かったら線維筋痛症と診断されます。ただ問題点として、医者が18カ所も正確におせるか?あとは、線維筋痛症って名前を見ると医師が尻込みしたり 精神疾患でしょ?みたいな感じで差別偏見が強い病気でもあります。
ただし 実は200万人もいると言われていて、これまた60人に1人いるはずなんで、めちゃめちゃコモンディジーズ。そのうちの2万人しか治療にたどり着きてないのでこれは深刻です。200万人中 198万人診断にたどり着けていない。(全員に診断や治療が必要という訳ではありませんが)
みおしん先生は、100人に1人になりましたね。
ラッキーだけど時間がかかってしまいました。
2017年に、レディーガガさんが公表してくれて、「歌って踊れる線維筋痛症なんているんだ!」と思ったことがきっかけでした。痛いって言ったらチクチクのイメージで、線維筋痛症じゃないと10年前に除外してしまっていた。
自分で自分の診断って難しいですよね
家族のことも診断にぶっちゃったりする
痛みの定義が自分の中でも凝り固まっていました
慢性疲労症候群
慢性疲労症候群は疲れてるだけの病気でしょって思われがちなんですけれども、日常生活がすごいハードルです。ちょっと歩くとか、少しお出かけするだけでめちゃめちゃ疲れて次の日にずっと寝込んでなきゃいけないとか。働くのも大変です。
うわぁ 凄いそうなんだ
頭が重たくて持ち上げれないの。この状態だと一番血流のめぐりが良くなるんです。回復体位。麻酔の導入が終わってしまえば、座って業務という形。
でもサボってるって見えますよねw。名誉にかけても仕事中ではありません、直前の休憩モードです。
下の写真はお友達と遊びに行っていても友達がトイレに行ってるしにちょっと休みたい。少しでも何か体をあづけたいっていう形ですね
この2つの疾患があるので、私もマルモです。
マルモの例に血圧が高いとかレベルのこと言ってましたが、だいぶハイスペックなマルモでした。
年期の入ったマルモです。
慢性疲労症候群の重症度によっても、その人に合わせて治療方針をにしないといけないんですが、私は自己流で「つなナラ」ってきてしまって、うまいこと言えないので、今日ここに来てくれる患者さんに総合診療でずっといろんな患者さんを診てきた先生の視点からみなさんに「つなナラ」について御教示してほしいです。
わかりました。
よろしくお願いします。
大浦先生をナンパするきっかけになった動画こちら↓
あなたのそばにいるマルモ/SNS医療のカタチ