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「妊娠糖尿病」と診断されたら、あなたはどうする?~知っておきたい乗り越え方~
こんにちは。ミッドワイフのさゆりです。
みなさんは「妊娠糖尿病」という病気をご存じでしょうか?
実は、妊娠糖尿病はどの妊婦さんにもなる可能性があり、赤ちゃんにも影響するため、キチンと対処する必要があります。
今回は妊娠糖尿病と診断された後のことについて確認していきましょう。
1.妊娠糖尿病とは
妊娠糖尿病は妊娠中に発症した糖尿病のことです。
普通の糖尿病に比べると、症状が軽めです。
妊娠前から1型糖尿病や2型糖尿病といわれていた人が妊娠した場合は、妊娠糖尿病ではなく、「糖尿病合併妊娠」といいます。
他にも、実は妊娠前に診断されていなかったけれど、糖尿病だったかもしれないという状態は「妊娠中の明かな糖尿病」といい、妊娠糖尿病とは区別されています。
2.妊娠糖尿病になる理由
では、なぜ妊娠糖尿病になる妊婦さんがいるのでしょうか?
理由として、妊娠中には誰でも血糖値が上がりやすくなることが妊娠糖尿病にかかわってきます。
血糖値が上がりやすくなる理由は、胎盤から出るホルモンによって、血糖値を下げるインスリンの働きが抑えられてしまうためです。
妊娠中、特に妊娠の後半では、高血糖になる場合があり、決められた基準を超えると「妊娠糖尿病」と診断されます。
診断は主に血液検査によって行われますが、妊娠糖尿病になりやすい体質の方は、尿糖の陽性が続く場合があります。
妊婦健診の尿検査でわかるものの1つが尿糖です。
妊娠糖尿病になりやすい体質が疑われる方もいるので、ご自身がその体質かどうかチェックしてみるのもいいかもしれません。
妊娠糖尿病になりやすい体質
▢肥満
▢家族に糖尿病の方がいる
▢35歳以上の妊婦さん
▢尿糖の陽性が続いている方
▢以前に大きな赤ちゃんを産んだことがある方
▢原因不明の流産・早産・死産の経験がある方
▢羊水の量が多いといわれている妊婦さん
▢妊娠高血圧症候群の妊婦さんや過去になったことがある妊婦さん
▢急激に体重が増えた妊婦さん
3.妊婦さん・赤ちゃんへの影響
では、妊娠糖尿病は赤ちゃんにどのような影響があるのでしょうか?
実は、赤ちゃんへの影響だけでなく、妊婦さんご自身への影響もあります。
妊娠糖尿病になったからといって、全員そうなるとは限りませんが、影響が出る可能性はどの妊婦さん・赤ちゃんも等しいので、注意が必要です。
妊婦さんへの影響
・帝王切開率の上昇
・妊娠高血圧症候群
・流産、早産
・羊水過多
・感染症の併発
赤ちゃんへの影響
・巨大児(帝王切開率の上昇につながります)
・出産の時、赤ちゃんの肩がひっかかって出られなくなり、難産になる
・赤ちゃんがお腹の中で亡くなる
・産まれた赤ちゃんが低血糖になってしまう
・赤ちゃんが大人になってから、肥満やメタボリックシンドロームになりやすい
など
4.妊娠糖尿病になった時は
妊娠糖尿病になった時は、血糖値をコントロールするのがとても大切です。
コントロールするために、食事と運動を見直してみてもいいかもしれませんね。
①食事
食事内容の見直しで基本となるのは、栄養バランスの整った食事と量というのはみなさんもご存じでしょう。
しかし、もしも、1日3食規則正しく、食事内容や量にも気を付けて食べているのに、食後の血糖値が高い場合は、どのようにすればよいのでしょうか?
そんなときは、1日の食事を6回に分けて食べる方法をしてみてもいいかもしれません。
食事回数を増やすのではなく、今まで3食で食べていた量を6回に分けるイメージです。
そうすると、3食だった時には食後の血糖値が急激に上がっていたことが、6回にわけることによって、血糖値の上昇が緩やかになります。
また、1日6回の食事は朝→間食→昼→間食→夕→間食のことです。
間食にオススメなのはこちら。
おにぎり
焼き芋
シリアル
牛乳
焼きうどん
クラッカー
飲むヨーグルト
サンドイッチ
フルーツ・ヨーグルト
などです。
②運動
妊娠中の運動は血糖コントロールにはよいですが、切迫早産など妊娠の状況によっては運動できない場合があります。
妊娠中の運動は必ず、主治医の許可をもらってからするようにしてくださいね。
妊娠中の運動には有酸素運動が効果的です。
例えば、
ウォーキング
体操
ヨガ
エアロビクス
などです。
いかがだったでしょうか。
妊娠中の食べ物について不安な時は病院の助産師や私たちミッドワイフに、気軽に相談してくださいね。
Xをされている方は「#ミッドワイフコール」をつけてポストすれば、24時間以内に専属助産師がリプライさせていただきます!
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〈参考文献〉
国立成育医療研究センター,妊娠と妊娠糖尿病,母性内科,2023/05/06閲覧
医療情報科学研究所「病気がみえるvol.10 産科」第3版,メディックメディア,平成26年