Case Study - No.22「再生する家族・後編~昨日の敵は今日の家族」
【スピリチュアル・カルテNo,22】Sさん家族のケース
No21からの続きです。
ある家族の「不思議な縁(えにし)」のハナシ」
縁は巡りめぐって、からからからくり回って、
からまわりもして・・・ですかね。
ベトナム帰還兵の問題で、ベトナム症候群というのか・・・
帰還兵の心理的後遺障害(PTSD)はようやっと、
注目され、有名にもなったけれど。
そういう「苦悩」を刻まれた人は、もちろんそれ以前にもいたわけで。
ただ、
レオナルド・ダヴィンチの意に反した発明の利用のされ方や、
産業革命といった機械文明の発達、
科学者ノーベル(ノーベル賞でおなじみ)が開発したダイナマイト、
大量殺戮兵器としての武器の破壊力の進化。
それらによって、戦争はもっと複雑で悲惨なものへと代わっていった。
とはいうものの、
ベトナム帰還兵を悪夢で苦しめたのは、そんな文明の利器ではなく、
もっと原始的な、人が同胞たる人を殺すために昔から繰り返し行ってきた、
シンプルかつ残忍な殺戮方法の数々と、
死と隣り合わせの極限下におかれたこと・・・なんだけど。
さて、Sさん家族の大黒柱であるご主人も、
そんな過去の亡霊に悩まされている人だった。
もうずっと、ずっと昔のことなのに、
その傷は深く、深層意識の奥底に、根深い闇をもたらして・・・。
当人覚えてないだけに、対処も出来ず、
その傷が癒えるまで、苦しむことになる。
何しろ、今回の人生で負った傷じゃないから、
当の本人が過去生に原因を求めようとしない限りには、
理解できないことだろう。
(でも、過去生セラピーだけが唯一の解決法というわけではない。
他のアプローチ方法ももちろんあります。
だけど、当人の許可なしにそれを勝手にやるべきかは
その人との関係性や良心に従うべきでしょうね。
なんでもかんでも、カルマにしても、解消したり、
治せばいいというものではないので。
本人が癒されたいという意志をもたないのに勝手に操作したりは
余計なおせっかい以外の何ものでもないですしね)
そして、戦争という場では敵味方にしか、お互いを、
攻撃対象であるか否かでしか、
相手の価値をはかる方法はなかったりするのだけれど・・・
相手は自分を殺す人か、殺さない人か、
自分が殺していい人か、殺してはいけない人か、のいずれかで。
でも、戦争でなければ…戦争という場の敵味方という出会いでなかっなら、
平和的な状況の中にあったなら、友好的に言葉を交わし、
互いを知って友達になり、
永続的な絆を築くことができたかも知れなかったのに。
戦争というのは、互いが属する国で、民族で、
そうした可能性すべてをも、引き裂いてしまう。
私が好きなドラマ「コンバット」の中でも、
「もしも、俺たちがアメリカ兵、ドイツ兵でなかったら?」
という、相手に対して友情を感じれたのに、という話があるし、
「死神くん」というコミックの中にも、同種の話があったりする。
さて、ハナシを主役の旦那さん、に戻すことにしましょう。
奥さん・・・の話を聞いて、いらして下さったご主人は、
私の叔父に似ている人で、初めてお会いしたとき、
「あれ? とし兄ちゃん?」と思ってしまったほど。
年はたいして変わらないのに、失礼な?
まあ、九州出身だと似るのかな(んなことないって)
その方・・・Sさんの旦那さん(Sさんでいいか)が、
直面していた問題や現実的な悩みについては、
ここでは書きませんけど、
その時に「見えた」過去の人生。
それは、今の人生の直前の人生の悲劇的な最期の記憶。
Sさんは、連合軍の兵士だった。
所属はわからないけど、「制服」が連合軍のものだったので、
たぶん間違いないと思う。
(私は、「コンバット」のファンだったから)
陸軍なのか、空軍なのか、所属はわからない。
私の知識の範囲で推察するに、
Sさんはかの有名な「ノルマンディー大作戦」で
連合軍の一人の兵士として加わった一人。
飛行機から、パラシュートで降りていく兵士たち。
その中にSさんがいた。
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