織井茂子 - 黒百合の歌 - 1955
織井さんと言うと、「君の名は」が最も知られた楽曲かも。いやさ、アニメ映画の方ではないですよ。
↓こっちです、こっち。
映画「君の名は」1953
この映画と言えば、銀座は数寄屋橋ですね。
映画は、岸恵子さんと佐田啓二さん(中井貴一さんのお父さん)の美男美女コンビ。
もともとは、1952-1954年まで放送されていたラジオドラマでした。後に幾度か映画化されたり、ドラマ化、舞台化もされました。放送時にはお風呂屋(女湯)がガラガラになったという伝説のラジオドラマだったりします。はい、当時は各家庭にまだ、お風呂無かったですから。
そして、女性の心をばっちり捉える物語だったわけです。岸恵子さんのスカーフの巻き方は、真知子巻きと言われ、流行りました。
会えそうで会えない二人・・・恋愛ドラマの古典的手法でありますが、橋の上で巡り合うシーンは「哀愁」のウォータール橋での出会いを彷彿とさせ、
映画「Waterloo Bridge / 哀愁」1940
映画「An Affair to Remember / めぐり逢い」1957
逢えそうで会えなかったが故の悲劇というのは、「めぐり逢い」もそうでしたね。
「君の名は」1953
主題歌も、もちろん大ヒット。
「君は遥かな」1954
映画「君の名は」三部作みたいな感じなんですけど…佐田さんと歌ったこちらの唄もありましたねー 佐田さんの歌、貴重かも。
「忘れ得ぬ人」1954
ちなみに10代の頃、コロンビア専属の童謡歌手として活躍し、その後、東京音楽大学を卒業した後に大村能章歌謡学院の門下生となり、都能子と言う名前でキングレコードからデビューしたとのことですが…ヒット曲には恵まれず、木下惠介監督の映画に出演したり、その挿入歌を歌ったりされていたそうです。
戦時中には、このような歌も歌っていたとかで時代ですねー
「婦人従軍歌」
結局、芸名を本名(旧姓)に戻して、古巣であるコロンビアへ移籍。
映画「カルメン純情す」1952
こちらの主題歌を歌い、脚光を浴びます。ちなみに上記の動画はカラオケだけで、残念ながら歌は入ってませんっっ
「渚の子守歌」1954
「トロイカ」1955
「静かな夜のビギン」1956
「東京無情」1957
「夜がわらっている」1958
戦後、正統派の歌手は難しいと言われましたが、その中でも頑張っていました。でもって、船村徹さんの作品を歌うことが多かったようですね。
して、私の場合、織井さんの歌と言うとやっぱり…
「黒百合の歌」1955
この歌ですね~ アイヌの女性の恋の歌。なかなか、ありそうでない唄。この歌がアイヌのメロディなのかどうかは解りませんが…ところどころアイヌ語が出てきたりして。
※ニシパとは、旦那さん(紳士的な男性)という意味だそうです
アイヌの方からの感想もお聞きしたいですね。
初めて聞いた時、インパクト強かったです。力強いリズムを力強く歌う織井さん。てなわけで、この歌は織井さんの歌唱ありき・・・って感じがします。
ちなみに黒百合ってこんな花。
さてさて。。。
結婚された後は徐々に第一線から退きましたが、懐メロブームにより、再び脚光を浴びることが多くなったり、ベンチャーズの歌を歌うアルバムを出されていたそうです。
で、クラブ経営もされていたそうですが、そちらはバブル崩壊により閉店。1996年に膵臓腫瘍により死去されました。
合掌…
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/10/16 掲載記事より転載