Don McLean - American Pie「アメリカン・パイ」1971~1959.2.3‐音楽が死んだ日~
音楽が死んだ日ですねっっ
とはいうものの、曲の中でそう歌われているだけで、アメリカでそのように認定されている日とか、記念日とかではないのです。音楽ファンの間で、そのように紐づけられて認知されてる…ってだけかな。
それはひと昔もふた昔も前の話で、21世紀になっては、もはや過去のことになってますね。
さて…その音楽が死んだ日。1959年2月3日ですけれど、何故そのように言われるようになったかというと…
リッチー・ヴァレンスとバディ・ホリーと、JP.リチャードソン(ザ・ビッグ・ボッパー)といった三人の、当時を代表するミュージシャンが乗った飛行機(ミネソタ州ムーアヘッド行きのチャーター機)がアイオワ州で墜落してしまい、パイロット含む4人が亡くなってしまったから。
Ritchie Valens「La Bamba」1958
Buddy Holly & The Crickets「Oh Boy」1958
Big Bopper「Chantilly Lace」1958
三人とも仲が良くて、一緒に過酷なツアーを行っている最中の、不幸な事故になりました。バディの奥さんは身重で、夫を亡くしたショックで流産してしまうし(T^T)
当時の音楽業界は、スター不在の暗い時代と言われてて、その意味でも、この三人の偉大なるミュージシャンの揃っての死は、ロックン・ロールの時代の終わりを告げる、不吉なものとなりました。
そして、ドン・マクリーンが「アメリカン・パイ」の歌詞にて、この日のことを象徴的に「The Day the Music Died(音楽が死んだ日)」と歌ったことで、この言い方が定着することになったのでした。
このアメリカン・パイ、演奏時間が8分36秒だったため、シングルはA面とB面に分けられて発売されました。今はCDだったり長時間再生が可能な他の媒体になったので、そのような発売のされ方はしませんが…当時はレコード、ドーナツ盤でしたのでね。 シングルの場合、大きさの規格的に片面には納まりきらなかったのです。
難解と言われるこの曲の歌詞に関しては、公式の訳詞(レコード付属)がちょっと手元にないんですけども… 日本のネットでも、たくさんの人が挑戦しているみたいなので、良かったら、そちら検索・参照してみてくださいな。
でも、当時1950年代を知る(その時代を生きた)アメリカ人にとっては、特別な思い入れのある日であり、時代の歌となり、昔を思い出し、振り返って懐古主義に走り、過去を語る時の歌でもあり…今も多くのアメリカ人に愛されていたりします。
「American Pie」1971
この歌のカバーは意外と少なくて、まぁ…長すぎる歌だから、ライブや何かの時に歌うことはあっても、持ち歌としては勘弁!って、感じなのでしょうねっっ
でも、この歌のカバーに挑戦したのが…何故かマドンナ。
Madonna カバー 2000
でも、ダンサフルかつ短めにしていますけどねっっ
ドンはマドンナのカバーに対して、「神秘的で官能的で、女神からの贈り物のようだ」・・・と称賛しています。
して…「俺はアメリカに生まれたんだぜい!!」…と、歌っていた、ブルース・スプリングスティーンがカバーしてないのがミソ!
Bruce Springsteen「Born in the U.S.A.」1979
んでもって、曲はドンのレコード使ってますが、下記みたいなMVが作られてまして、いかにもアメリカって感じで楽しいし、素晴らしいです。
The Grand Rapids LipDub (NEW WORLD RECORD)
そして肝心のドン・マクリーンですが、アメリカはニューヨーク出身のシンガーソングライター。
基本的にはフォーク・シンガーで、ウィーバーズなどの影響を受けたそう。日本ではこの曲以外、あんまし知名度もヒット曲もないんですよねっっ 調べてみても「アメリカン・パイ」のあとに…
「vincent」1972
続けて出した、画家ゴッホに捧げたこの曲がヒットしたくらいで、あとは表舞台に出なくなりました。活動は地道にしていたみたいですけども。注目を引くような活動ではなかったってことですね。アルバムは、それなりに出していたようですが…
「Crying」1981
「Castles in the Air」1970
上記の二曲がヒットしたくらいのようですが、でも「アメリカン・パイ」という、音楽史に残る伝説の曲…これ一曲だけでもその名前が残る人なんだから、それはそれで、なのかなあ・・・
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「My Favorites〜音楽のある風景」
2021/02/03 掲載記事より転載
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