【森林セラピー】樹木からエネルギー
森林セラピー
「森林セラピー」とは、森の自然が彩なす風景や香り、音色や肌触りなど、森のいのちや力を感ずることによって、心身に元気を取り戻させようとすることをいうそうです。
・森林セラピー実践パイロットプロジェクト
全国に森林セラピー基地が10か所認定された2006年の9月29日~10月1日の3日間、山形県小国町において、森林セラピー実践パイロットプロジェクトが開催されました。恩師に勧められて何のことだかよくわからずに何度もお断りしましたが結局参加させてもらいました。都会のOLが日々仕事で疲れて週末に森に来てどのように身体が変化するのか?…という女性20人位のモニターの中になぜか1人年齢が高い私が…⁈ 他県の森林セラピー関係者やメディアの人たちもいっぱいでした。小国に行く1週間前は家でも会社でも人間関係でメンタルがボロボロで最悪な状態でした。ここに行くことになったのは必然で森で心身を整えなさいという神様からのプレゼントだったのかもしれません。
・山形小国の森林セラピーに参加して
以下寄稿したレポートです。⇩
山形新幹線、赤湯駅の改札を出ると、お店ひとつないガランとした風景が広がっていて、真っ赤に色づいたりんご畑が私達モニターを迎えてくれました。それからマイクロバスで1時間。携帯電話の電波も届かない小国の町で3日間、いつもの生活を忘れて森林セラピーのスペシャルメニューを受けました。
初日は、日頃のストレスをチェックする問診表を書き、体重、血圧などの心身のデーターをとり、臨床心理士によるカウンセリング、アロマのハンドトリートメント、自律訓練法、マタギの講義、MODEAによるライブ演奏。宿泊先となる飯豊梅花皮(いいでかいらぎ)荘で滋味あふれたブッフェスタイㇽの夕食をとり、温泉でほっこり一日目から盛りだくさんでした。
2日目は朝一で呼吸法とストレッチ、そして1番のメイン“ブナの森温身平”の森林セラピーを体験しました。
森の案内はマタギのガイドさんが各班についてくださり、フィトンチッドあふれる森の香りや風を感じながら森を散策しました。途中、マタギが作ってくれたクマ笹のコップで湧き水“ぶなの雫”を飲み、身体の中にもマイナスイオンをとりいれました。森の中のヨガで自然と調和し、
グリーンドッグ(森林版人間ドッグ)では、森の中で血圧や脈拍を測り、森に入る前と森を歩いた後の違いをみました。私は森を歩いたにもかかわらず、脈拍が20も下がっていて、酷かった肩こりと首の痛みが消えているのに気が付きました。「普段の生活でストレスを感じたら、この森を思い出して、このときの気持ちに戻ってください」というアドバイスをもらい、涙が出そうになりました。
森から帰ってきてからは座学「ストレスマネジメントと森林セラピー効果」という講義を受け、アロマの講義では森の香りをイメージして香りを作りました。
・小国の森の香りをイメージ
・エタノール 4mlに精油を16滴
・クロモジ 1滴
・月桂樹 2滴
・レモン 3滴
・サンダルウッド 2滴
・パイン 2滴
・ベルガモット 3滴
・アトラスシダーウッド 3滴
爽やかな香りの出来上がり♪ この香りはストレスを感じたら小国の森を思い出すアイテムとして大切にしています。
その後に自律訓練法をして、ゲルマニウムやナトリウムを多く含み、美肌や解毒効果の高い温泉にのんびりつかって日頃の疲れを取りました。
最終日は、森林学のレクチャーを受け、森の中で自分とフィーリングの合った1本の木を見つけ、木に触れ、目を閉じ、その木から温もりとパワーをもらいました。
食事も小国の旬の素材をベースにした郷土料理を中心に雑穀や解毒作用のある野菜や薬膳などを使った身体に優しく美味しいデトックスメニューをたくさんいただきました。
日々生活していく中で、どうしても避けられないような人間関係によるストレスなど、心の中に溜まっていた毒素を全て解毒して、新たに大自然のエネルギーを身体中にいっぱい充電して、心も身体も思いっきりリフレッシュした3日間でした。小国町の方々の温かな心遣いにも感謝しています。
小国の写真⇑は全て、森林セラピーのときに取材をしてくれた小国の役所にお勤めの美穂さんからいただきました。ありがとうございました。小国にまた行きたいなぁ~♡
・セラピーを終えて…
小さな頃から雑木林を歩くことが好きでした。結婚して子育て中はよくキャンプや旅行で森を散策していました。森に入ると気持ちが良いという感覚だけで、樹には全く興味が無く名前もほとんど知りませんでした。
アロマの恩師から山形の小国へ行って森林セラピーに参加するように勧められて、何をするのかわからないまま山形の小国で森林セラピーを体験しました。小国のブナの森で体験した3日間はストレスでボロボロだった私の心を癒し身体に起こった変化に驚きました。それからというもの森林療法や樹が気になり、小国で講師をしてらした森林療法の第一人者の上原先生の講習会や研究室での勉強会にも参加させてもらいました。
森林療法に出会って樹を身近に感じて触れ合うようになってから、間もなく、思いもよらぬ出来事が次々と起こり、心が挫けてこのまま消えてしまいたいと何度頭をよぎったことでしょう。そんなときに助けてくれたのは生田緑地のメタセコイアの樹。辛くてどうしてよいかわからなくなったとき、メタセコイアの樹に寄りかかりました。寒い日でしたが目を閉じて無になっていると、丹田がポワンと温かくなって身体中が温泉に入っているように温かくなりました。樹からエネルギーを受け取ったような感覚になり問題は解決していませんが頑張れるパワーをもらったような不思議な体験をしました。
ネイティブアメリカンやアボリジニ、ケルトなど先住民族は皆、何か問題が起きると森に入り樹からエネルギーや知恵をもらって樹と共存していたと聞きます。きっと現代人が忘れてしまった感覚なのかもしれません。心が挫けそうになったとき、身近な公園でもよいので樹に背中を合わせて、心を無にして樹の温かさを感じてみて下さい。きっと樹の優しいエネルギーを受け取ることが出来るでしょう。
・樹木たちはこう語る
樹には未知なるパワーが秘められています。日本では昔から鎮守の杜など神社には神が降りる樹や宿る樹などご神木が祀られています。世界各地の神話や伝説などにも木にまつわる話がたくさん伝えられています。
丹田がポワンと温かくなった後に図書館で見つけて本です。
フィンドホーンの創設者の一人、ドロシーマックリーンが樹木たちから受け取ったメッセージを伝えている【樹木たちはこう語る】の本のなかに「すべての人々に私達のエネルギーを送っています。私たちに同調する時、あなたはより高い意識を吸収することが出来ます。」というメッセージが書いてあります。心を無にして樹と同調してみて下さい。きっと心が満たされた不思議な体験が出来ると思います。
先日アトリエに来てくれた方にメタセコイアのお話をしたら次にお会いしたときに【樹木たちはこう語る】の本を貸してくださいました。なんてタイムリー⁉またまたシンクロニシティかな?もう一度しっかり読んで忘れてしまっている感覚を思い出し樹から優しいパワーをもらいたいと思います。
木の癒し⇩こちらの本も貸していただきました。(*^-^*)
・フィトンチッド
樹木は光合成を行い、太陽の光のエネルギーを利用して、二酸化炭素と水から炭水化物、タンパク質、脂質を作ります。(一次代謝産物)そして酸素を放出してくれます。二次代謝産物としてアミノ酸、アルカロイド、タンニンなどを生成します。フィトンチッドもその一つです。フィトンチッドは樹木が自ら外敵などから身を守るために発散する揮発性の物質で、主にテルペン系の有機化合物でα-ピネン、カンフェン、サビネン、リモネンなどモノテルペン炭化水素が主です。樹木の精油に多く含まれている成分ですね。(*^-^*)
土に根ざして動けない樹木が昆虫や動物に葉や幹を食べれれないように摂食阻害や忌避、殺菌、他の植物の成長阻害の他、植物同士の伝達やコミュニケーションにも使われていると言われています。樹木の不思議な力です。
言葉の語源はロシア語の合成語でフィトン=植物が・チッド=殺すと言う意味だそうです。ちょっと怖い意味のフィトンチッドですが、私達人間には好い作用を与えてくれています。自律神経の安定に効果的と言われ、快適な睡眠や肝機能の改善をもたらすと言われています。
・樹木の精油
自律神経が安定すると言われているフィトンチッド。森に行けなくても、樹木の精油をお部屋に焚けば深い森に入ったような落ち着いた気持ちになり森の精が元気をくれます。おすすめの樹木の精油をいくつか紹介します。
●サンダルウッド
神経の緊張と不安を和らげ気分が鎮静しリラックスします。
●シダーウッド
ストレスや緊張を和らげます。気管支炎や咳など
●ローズウッド
気分がめいったときに明るく高揚させ元気づけてくれます。
●サイプレス
イライラを押さえ、怒りを和らげる効果があるようです。
●ティートリー
傷ついた心をなぐさめ、リフレッシュさせてくれます。
●ユーカリ
イライラした気分を鎮めます。頭脳を明晰にし集中力がアップ