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変わりゆくアイドルとファンの関係性について

ドラマ「海のはじまり」、ついに最終回を迎えましたね。

なんだか賛否両論あったみたいですが、個人的には親になろうとしてるこのタイミングで出会えて本当によかったな……と思える作品でした。これだけ賛否が分かれてる時点で名作なのでは、と。

で、ドラマに関連して放送された「ボクらの時代」のSnow Man 目黒蓮 × back number 清水依与吏さん × プロデューサー 村瀬健さん の回。

これまた、アイドルの定義について目黒の発言に賛否両論あったようで。私もいろいろ思うところがありつつ、なかなか言葉にできずにいました。

これから書くことにこうあるべきだ!という結論めいたものはないのですが、せっかくなので自分なりに思ったことを書き残しておきたいなと。


番組の中で、目黒が言及していたのはファンに対して、アイドルとしての自分に100%依存してほしくない……というような内容でした。

その人にとって「ないとだめなもの」ではなく、「あったら嬉しい存在」になりたい。その人には自分以外の部分で、その人の幸せをちゃんと見つけてほしい。

自分も仕事とプライベートは分けて考えていて、一人の人間としての幸せを考えるといつか結婚もしたいと思っている。

ファン一人ひとりに対して正直でいたいから、「結婚しない」とは言いたくない。すぐにという話ではないけれど、これでいつか結婚することになったら、それは嘘をつくことになるから。

ニュアンスで書いているので本当は本編を見ていただきたいのですが(TVer配信も終わってしまっているのですが……)大体こんな内容だったかなと。


個人的には、彼の言いたいことはわかるなーと思いました。「雑誌ではなくその付録的存在でありたい」という表現については、もっと良い例があったかな!?と思うところもあったし、全てに100%同意するわけではないけれど。

私もせいぜい35年しか生きてませんが、アイドルの働き方やファンとの関係性も変わってきてると思うので一つの考え方としては腑に落ちたというか。(旧ジャニーズ、現STARTO
ENTERTAINMENT所属の人たちのことを言っています。それしか知らないので……)

これまでは結婚なんてものを許されるのはデビューしてから何年も経っているベテランだけ。グループに数人だけ。そんな慣習があったと思います。それも誰がルール化したわけでもなく、なんとなくそうだよねというかんじで。

でもここ最近は、恋愛や結婚に対するハードルも以前に比べれば低くなってるのだろうなと思います。これは事務所の方針の変更かもしれませんが、アイドルも一人の人としての幸せが尊重される考え方が時代にも後押しされてるのかなあ……なんて。

と、言いつつこの時代はこれが正解だ!と決まってるわけでもないんですけどね。

私は長年V6のファンですが、今でこそ6人のうち5人が結婚。逆に結婚してないメンバーが話題になるくらいだけれど、井ノ原さんの結婚のときにはまあいろいろあって。

コンサートでファンに対して直接発表して、レギュラー番組の「学校へ行こう」でもその様子が特集されて。私もあのコンサート会場で発表を聞いて、会場が「おめでとう」の歓喜に沸いたのはよく覚えているけれど。当時辛くてたまらなかった人も、きっと大勢いたのだろうなと思います。

ベテランメンバーの中にもスタンスの違いはあって、例えばTOKIOの太一さんは普通に家族の話をする印象だけれど井ノ原さん含めトニセン(20th Century)のメンバーは今でも一切しないし、結婚指輪も見せない。ラジオで家族の話をするときも「父として」ではなく「息子として」話すことがほとんど。

どちらが正しいという話ではなく、それぞれのスタンスがあるので決まった正解はないし、ファンの受け止め方も人それぞれなんだなと。


目黒に話を戻すと、一つのスタンスとして十分「アリ」な主張だとは思いました。特に旧ジャニーズの人たちは環境が大きく変わった今、事務所に所属しそこに100%従うことが全てじゃない、過渡期にいるので。

アイドルに限らず、多様な働き方が認められ始めている今、私たちファンもこの変化を、ある程度受け止めなければいけないのかもしれません。

今までのあたりまえを考えれば、彼の発言はアイドルとしてどうなのか?という意見はわかります。私は目黒ファン(私たちの用語で言うところの目黒担)ではないので俯瞰して言葉にできていますが、これが自担だったら……と思うと理屈抜きにショックな気持ちは絶対あると思いますし。

Snow Manは気づけばアイドル界ですごい地位を確立しているけれど、デビューしてからの歴で言えばまだまだ。応援している中に若い世代の人も多いと考えたら、より傷つきやすい人が多いのでは……とも思ったり。


「ファンにはいろんなスタンスの人がいる。みんながみんな、依存してるわけではない」という意見も見かけて、それもそうだなと思いました。

一途に一人を応援している方からすると怒られてしまいそうですが、私は複数の人に依存先を分散しているタイプですし……そのうち誰か一人が結婚したとしても、ある意味割り切って応援していけるのだと思います。


今回の目黒の発言が二次的な波紋を呼んでしまったのは、そのあとのインスタグラムでの彼の投稿。

SNSでの反応を受けてなのか、彼は「俺のファンへ」と題し、「ないと悲しいじゃなくて、あったらいいなでいれたらと変わらず思う」「俺のファンじゃない人はやだったかも」「自分のファンのことしか考えずに話しちゃった」「ごめんなさい」……とその後投稿していて。

私も彼に詳しいわけではないのでえらそうに言えませんが、何かしら言わずにはいられないところ。言葉尻を捉えられて、勘違いされてしまうところ。デビュー当時から良くも悪くも変わってないなあ!と思いました。とにかく嘘つきたくない!誠実でいたい!の一心で、ある意味不器用な人なのかも。

私も言葉尻を捉えたくないけれど、ひとくくりに「俺のファン」と括るのは表現として難しいかもしれないですね。会員限定サイトではなく、オープンなインスタという場だと、特に。

グループでいる限り、一人のスタンスがグループ全体に影響する側面もあるので目黒担以外のSnow Man担からの意見も今回いろいろあったでしょうし。

発信する内容と場所の組み合わせは、SNSが発展すればするほど、Snow Manの知名度が上がれば上がるほど、気をつけないといけないんでしょうね。これは今回の件に限らず。


私個人としては、アイドルもファンも「それぞれの実生活での幸せ」と、「アイドルとファンとしての良好な関係」がうまく循環していくことを願っていて。

アイドルはいつ恋愛や結婚をするかもわからないし、ファンはいつ他の人を好きになるかもわからないし、そこは変動していくものだよね……と比較的ドライな方だと思うので。これからもそのスタンスは続けて応援していきたいなと思います。

かといって違うスタンスの人を否定するのではなく、「そういう人もいるのだ」という学びに変えて。同意はできなくても、ちゃんと認識はしたいなあと。なんでその人たちがそう思うのか?想像力は働かせていたいです。

違うスタンスをもったファン同士の対立が、本人たちにとって何より辛いと思うから。

彼らが納得して活動を続けられるように思いやりを持って、想像力を働かせてファンとして応援していきたいなと思います。

長々と書いておきながら、結局何が言いたいの?とモヤっとした感じになり恐縮です。

アイドルとファンの関係性はあまりにも深いテーマで、今後も考え続けていくべきことだと思うので。いろんな方の意見に耳を傾けながら、自分らしい「ファン」でいられたらなと思います。

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