結んで切れて絡まり繋がる | COMPASS
感謝は人生の豊かさの鍵を開ける。
私たちが持っているものを、充分以上のものにする。
否定を受容に変え、混沌を秩序に、漠然を明瞭へと変える。
感謝は、過去を意味あるものとし、今日に平和をもたらし、
明日のための展望を創る。
(メロディ・ビーティ)
こんばんは。wisteriaです。
第9作目ですね。そろそろ終わりだと思います。
タイトルの英語名が関連しなくなってきました (笑) が、
イメージだけでも掴んで頂ければと思って、考えてつけています。
それでは、続編です。
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昨年の晩秋から、極力、研究室の厄介事について、
私は、AちゃんとCくんに話さないようにした。
というよりも、この時あたりから、
主に、修士論文の作成に追われていたので、
実質、話すも暇もないくらい、お互い忙しかった。
そんな忙しい日々を送り、
間もなく、年末、そして、年が明けた。
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修士論文発表の準備に追われながら、
残された時間に追われ、発表練習を重ねた。
そして、無事、全員が発表を終えることができた。
その日を皮切りに、就職する人と進学する人とで、
まるで違う生活を歩み始めた。
AちゃんやCくんは就職するので、その準備に大変そうだった。
もちろん、研究室には、ほぼ来なかった。
私とAちゃんとCくんは、違う方向を向いて歩き始めていた。
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そして、先月の今日。卒業式を迎えた。
コロナ禍のため、2~3年前の様な形式ではないが、
個々に、教員から修了証書が渡された。
久しぶりに、
元気そうなAちゃんとCくんに会えたことが、
私にとって、すごく嬉しかった。
あまり、長く話すことはできなかった。
本当は、以前の記事にも書いたように、
この3年間、あんなこと、こんなこと、色々あったね、と、
お互いに労いながら、笑いながら振り返りたかった。
最後に食事にも行きたかった。
それが叶わない現実に、歯ぎしりした。
気が付くと、日付が変わる前に、
2人に向けて、メッセージを送っていた。
3年間、ありがとう。
2人がいてくれたから、乗り越えられた。
本当に、本当に、本当に、ありがとう。
画面が滲みながらも、打ち込んだ。
2人の温かい返事を見て、
再び、温かいものが頬をつたった。
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私は、たとえ、物理的に離れていたとしても、
縁があれば、心があれば、
再び、相まみえることができると思っている。
次に相まみえるのが、
もしかしたら、
数ヶ月後かもしれないし、
数十年後かもしれないし、
来世かもしれない。
だけど、良き縁はいつの世も廻る。
その縁を紡ぎ、繋いでいきたい。
心からそう思う。
私は、そんな良き縁に出会えてよかった。
ありきたりな言葉しか、出てこないが、
懸命に紡いだ良き縁をこれからも大切に紡いでいきたい。
いつか廻りくる縁のために。
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不器用な結び目がついた、
複雑に絡まり、擦り切れ、
導かれるように、結びつきを強固にし、
まっすぐ円く繋がり、
少し亀裂が見え、
ゆっくりとその結び目を解き始めた3本の糸は、
お互いに別の方向へ移動し始めた。