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黒本(共通テスト対策)のステルス値上げについて!?
先日、生徒が夏の間に苦手な英語リーディングの共通テスト対策頑張る!とか言って黒本(河合塾の共通テスト対策本)を買ってきていたんですね。それを見て私も目を細めながら、時間はかって解くんだよ、自己採点できるように印つけとくんだよ、などとアドバイスをしたり。塾業界の夏の風物詩です。
ん?
でもちょっとまって、その君が持ってる英語リーディングの黒本、なんかやけに薄くない?iPadくらいの薄さなんだけど?河合塾の本の圧縮技術はそこまできたのか?
そこで中の目次をのぞいてみると、
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な、なんとたったの4回分しか入ってない!?
これでお値段は定価1485円(本体1350円)也。
黒本ってこんなんだったっけ?
と思い昨年のを引っ張り出してみると。
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模試5回と本試験1回で2回分多く、値段は定価1430円(本体1300円)。
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うーむ、塾業界にまで「ステルス値上げ」の波がやってきているんですね。。ちなみに英語ではshrinkflationと言います。shrink「縮む」+inflation「インフレ」。
もちろん今年は出題形式が変わる(6B→8)とされている年なので、対応が大変なんだろうなというのは察せられますが、それにしてもえげつない薄さ。。
黒本、昔はもっと安くてたくさん問題入ってたよなあ、とか思い手近なやつを見てみると、
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2021年のはリスニング1回+筆記5回+試行調査LR2回の8回分入って、お値段は本体1100円+税。
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これはセンター試験時代ですが2019年のはリスニング2回+筆記8回の10回分入って、本体1000円+税。この頃は表紙に全統模試8回収録!と自信満々に謳ってますね。さすがに4回収録!とは書けないか。。そうそう、1000円ぐらいで黒本売ってるよー、帰りに買っていきー、とかよく言っていたものだけど。現在の英語黒本はリスニングがまた別冊なのでその点でもお高くなっていますね。。
以上、2019年からわずか5-6年ですが、英語教育業界を取り巻く世相の変遷の一端を感じられました。いろいろ言いはしましたが、こんなコロコロ制度や出題形式が変わる妙な試験で適切な難易度の模試を作るご苦労はよく分かるので、ただ文句をたれたいわけではないのですが、学生・ご家庭目線からすると、一教科でこれなのだから教育費もかさむよなあ、と自ら子を持つ親としては思ってしまうところ。。