【英語】handsomeな雪女!?【語彙】
日本語でハンサムというと基本男性に使われるもので、かつ死語、とまではいかずとも若干古風な響きがあるかもしれません。麻雀プロの二階堂姉妹のYouTubeチャンネルで、昨年の麻雀最強戦ハンサム決戦に際して示された「ハンサムとは?」の説明が現代日本語語彙解釈として的確と思えたので以下に引用します。
ただやや古い言い回しとはいえ完全に死滅したわけでもなく、今年も『おいハンサム!!』という映画が公開されたりもしていますね。
日本語における「ハンサム」がこのような語彙だとして、では英語のhandsomeはどうなのでしょうか?
第一義は日本語と同じように男性に使われるようです。
ところが先日レビューした、『名文で学ぶ英語の読み方』に出てきたラフカディオ・ハーンの"Yuki-onna"の中に、
といった風にここでは-er比較級の形(ちなみにmore型比較級の方が一般的ではある模様)ですが女性を形容するのに使われているんですね!OALD10の定義によると、
とあり、小柄というよりは大柄ではつらつとした女性の描写に使われるようです。たしかに、"Yuki-onna"でもお雪は'She was a tall, slim girl, very good-looking;'と描写されていますし。個人的に雪女って何となく小柄で華奢なイメージを勝手に持っていましたが、handsomeだったんですね〜!
ちなみに英語のhandsomeは人間以外にも使えて、私の印象に残っているのは、大好きな映画『パルプ・フィクション』での、例のジャックラビット・スリムのツイスト・コンテストでの場面。
こういった「素晴らしい、立派な」といったニュアンスでトロフィーのような物の形容にも使われるんですね。
さらにJust The Wordでhandsomeと相性の良いコロケーションを調べてみると、
man, woman, faceといった人間関連に続いて、houseやbuildingといった物の立派な様子、またprofitなどと組み合わせて「かなりの、相当の」といった金額関連の修飾にも使えるようです。
ただ最後に付言すると、「ルッキズム」に対する意識が高まっている昨今において、ハンサムであれhandsomeであれ、状況をわきまえず人の容姿の形容に無神経に使うのは憚られる言葉になっているとは思いますが。。