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「相談する」って難しい「相談を受ける」のも難しい

毎月月末頃に利用者さんと面談をしています。
新人スタッフさんのOJTも兼ねて、一緒に面談デー。
 

改めて気づいたことなんですが、利用者さんの多くが「相談をする」のが苦手です。
いや、そもそも相談の意味や目的を知らなかったり、意味が混同しているのでは、みたいな事が結構多いような気がするんです。
 
 
よく利用者さんに聞かれるのが「何を相談したらいいのか」、「いつ相談したらいいのか」、「なんて言えばいいのか」です。
 
 
これを問われる、ということはそっくりそのまま「相談する」というのが何なのかを知らないという事っぽいんです。
 
もしかしたら、「分からないことを質問する」が相談することだと思っている方も少なくない気がします。
 
 
 

「相談する」ってどういう事なのか、よく考えたら誰にも教わらないですよね。
結構社会の中で生きるために大事なスキルなのにちゃんと学ばない事ベスト3には入りそうです。
 
 

相談は、
 
「問題解決のために話し合ったり他者の意見を聞く事」です。
 
 
つまり、「解決したい問題を」、「解決が必要な時に」、「自分が今整理できている範囲で」伝えればいいものです。
 
 
もう一歩踏み込むなら、「解決に繋がりそうな相手に」伝える事。
 
 
 
ちょっと穿った持論かも知れませんが、僕は相談って健全な「依存」だと思います。
 
 
子どもの頃って、何か困った事があったら一番に親に言いに行くでしょ?
子どもにとって絶対的に頼るのは親で、自分の困りごとを解決してくれるのも親だから。
 
 
多分それが原体験じゃないかと思うんですね。
#あくまで個人的な持論ですよ
 
 
そこから、健全な依存を色んな場面でどれだけ経験として積めているか、なんてことも多分関係あるんじゃないかな、と思うんです。
一概には言えないですけどね。
 
 
 
対して「相談を受ける」っていうのも何だかんだ難しいのかもしれない、とも思います。
 
 
よく「困ったことがあったら相談してね」と言いますが、ぶっちゃけそれでほいほいと込み入った相談をするのか、というとなかなかそうはいきません。
 
 
自分に置き換えてもそうじゃないですか?
いきなり関係性も何もない人に、自分の悩みやしんどさを打ち明ける気持ちになるでしょうか?僕だったらならないんですよね。
信頼関係だけじゃなくて何というか「安心感」みたいなものを得られて初めて少しずつ相談しようかな、と思えたりするような気がするんですが、そこまでの信頼関係を築くって普通結構時間かかります。
 
 
相談を受けるには、相談対応力以前にまず心理的安全を相手に届けられる力や、いち早く信頼を得られる力がどうやら必要なようで、なかなかの難易度です。
 
 
ただ、「相談ができる」という状況と、「相談を受けれる」力が両方揃わないと、支援自体が成立しないと思います。
一方通行で意思疎通が歪んでしまいます。
 
 
この関係性をどうやって作っていくか。
 
 
事業所の課題でもあり、支援者の課題でもある。
なかなか答えの出ない問いですが、さて、新人スタッフさんはどのような解答を見出すんでしょう。
 
 
僕もまだまだ勉強中なのですが、楽しみに見守っていこうと思います。

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