欠けた部分が見えない限りは
人間には上記の画像のように
木々などに遮られて一部が
見えない状態であっても
想像で「欠け」をおぎない
全体を推測する能力があるそうだ。
上記の画像にあるひらがな一文字を
あなたはなんて読んだだろう?
素直な人は「は」と読むだろう。
慎重な人は木の位置のおかしさから
濁点や半濁点が隠されている可能性に気づき
「ば」や「ぱ」があるはずだと考える。
裏の裏まで読む人は
「木で隠されているからと言って
必ず何か隠されているとは限らない」
と一周回って「は」と答えるかもしれない。
事実を答えれば木に隠れた
ひらがな一文字は「ぱ」だ。
でも、それは私がたまたま
「ぱ」にしただけで木に隠す
文字は「は」でも「ば」でも成立する。
この問題に関しては、本当は
「木を退けない限りは(欠けた部分が
見えない限りは)答えは分からない」
が正解だ。
おちょくられたように感じるかもしれないが
情報の「欠け」を想像で補うクセは
実際は分からないはずのことを
「分かったつもり」にさせてしまい
誤解を生む原因の一つになっている。
例えば、日常の問題に当てはめると
「今日はいつもの髪型と違うね。
そっちのほうが似合っているよ」
と人から言われた時。ポジティブな人は
「いつもよりいいと褒めてくれて嬉しい」
と褒め言葉として受け取る。
しかしネガティブな人は
「いつもはダメってことね」
とダメ出しとして受け取る。
これも「相手の真意」という「情報の欠け」を
ポジティブな人は
「人が自分に話しかけてくる時は
だいたいが褒め言葉だから」
とポジティブな経験と認識によって埋めて
ネガティブな人は
「人が自分に話しかけてくる時は
だいたいが不愉快なことだから」
とネガティブな経験と認識によって埋めている。
他にも気になる彼女に笑いながら
「あなたと一緒だと気を遣わなくて
いいから楽だな」
と言われた時。ポジティブな男性は
「素の自分を見せられる=好きってこと?」
と受け取り、ネガティブな男性は
「素の自分を見せられる=異性だと
思われていないってことか……」
と受け取り、フラットな男性は
「自分と一緒だと気を遣わなくて楽なんだな」
と他意の無い発言として、そのまま受け取る。
上記の三つは全て見えない木の陰に
特別な好意が「ある」かも。
言外の拒否が「ある」かも。
なんの他意も「無い」だろうと
情報の「欠け」を推測しているだけで
彼女が本当は何を思っているのか
この言葉一つでは判断できない。
それなのに人は
人との会話において情報の「欠け」を
無意識に想像でおぎなって
完璧に分かった「つもり」になって
しまうことがある。
この無意識のクセについて気にしすぎたら
ただでさえ難しい人付き合いが
さらに困難になってしまうので
「誤解をゼロに!」とは思わなくていい。
ただ誰かの言動を
つい悪く受け取ってしまう時は
それは本当に真実か?
情報の「欠け」を想像で埋めていないか?
誤解の可能性があることを
知っておいて欲しい。
その問題に対してキチンと
「分からない」と言うことを分かっていれば
誤解によって生じる不和を
少しは減らせるはずだから。
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