『強さの磨き方』から考えた、「好き」という「強さ」
日ごろからツイッターでお世話になっている(相互フォローさせてもらっている)、二重作拓也先生の本を昨年12月に購入して拝読し、感想を書こう書こうと思いながら、約3か月が経過してしまった。
いくらか下書きはしていたのだが、今日になって書きたい内容がガラッと変わってしまった。
若干、いやかなりの私情を込めた話になってしまう可能性があるが、今の自分が思うことを自由に語らせていただこうと思う。
話はいきなり飛ぶが、今日の正午、シンガーソングライターのKANさんが「がん」になったことを公表された。
で、なんで今その話をするかというと。
私は昨年「愛は勝つ」に関する論文を書きあげて大学院を修了した。そして、その論文を要約した文章が学外向けのサイトに掲載されたことをnoteで報告した際、二重作先生がツイッターでその記事を紹介してくださったのだ。
正直なところ、本当に驚いた。おそらくKANさんとも、私の在籍する大学とも、直接関係していないであろう二重作先生から、このようなご紹介を頂けたことが嬉しくてありがたくてたまらなかった。
二重作先生からは、以下のような言葉もいただけた(あまりに嬉しいので次々貼っておく)。
私の論文を「これでもか」というほど褒めていただき、大変嬉しいと思うのと同時に、唐突ながらここで『強さの磨き方』の内容を思い出した。
この本には、あくまで私の主観だが、二重作先生の「好き」が存分に詰めこめられている。
冒頭は「はじめに」よりも先に、二重作先生と親交のある著名な方々からの「本書を推薦する言葉」で始まる。
本文を読み進めると、あちこちに二重作先生がリスペクトする方々のお名前と、その方々の言葉や行動が「強さを磨くための例示」として紹介されている。そして、その極みは第4章の「強さのロールモデル」で存分に発揮される。
この章に書かれた6名の人物は、時代もジャンルも関係なく、二重作先生が「(彼/彼女から)学んできた」とおっしゃる方々だ。モハメド・アリ、デヴィッド・ボウイ、勝海舟、ケイト・ブッシュ、糸井重里、プリンス。名前を挙げただけであまりのノンジャンルぶりに笑ってしまいそうになる。
正直、この中にはよく知っている人もいれば、全く知らなかった人もいる。だが二重作先生は平等に、彼/彼女らの功績を淡々と、でありながら熱く語っていらっしゃる。二重作先生の彼/彼女らへの深い敬意と憧れを感じる章である。
その後も、二重作先生の「好き」はまだまだ続く。
「おわりに」の章では12ページに渡り、二重作先生が執筆するうえで「心の支えになった」と語っている方々への感謝の言葉が綴られている。一人一人の名前を挙げて、その方々のどんな点に感銘を受けたかについて、丁寧な説明もされている。ここに名前を挙げてもらった方の中で、嬉しくない人なんてたぶん一人もいらっしゃらないだろう。
この本には、二重作先生の「好き」が溢れている。
「好き」と「強さ」。
一見、「これらの言葉に何の関連があるんだ?」と思われても仕方ない。
ただ、この本から、私は「何かや誰かを好きでいること」が、自分を「強く」することに繋がるんじゃないかと思った。
二重作先生のツイッターを拝読すると、多くの仲間たちと手を取り合い、より「強さ」を磨こうと、チャレンジを絶え間なく続けていらっしゃることをうかがい知ることができる。
ひとりで「強さ」を磨こうとするのも、もちろん悪くないだろう。
でも私は、二重作先生がお互いに大好きであろう仲間たちと共に、常に「強さ」を磨き続ける様子に憧れる。
私も、今の「好き」を大事にして、「強く」なりたいな、と思う。
そういえばKANさんも、がんを公表された文章の中で、以下のことを書いていらっしゃる。
私も楽観していようと思う。
KANさんが罹患された「メッケル憩室癌」がどういうものなのか全く分からないけれど(というか初めて名前を聞いた)、またみんなの前でピアノを弾いて歌ってくださる機会が訪れてほしいと強く願うばかりである。
二重作先生が、私の「好き」を後押ししてくださっている。
この本の中で、二重作先生が語りたかったこととは、もしかしたら違うのかもしれない。
だが私は、「好き」という気持ちが「強さを磨くために必要なもの」という答えを出した。
これからもこの本を手元に置いて、自分にとっての「強さ」とは何か、そしてそれを磨くためにはどうしたらいいか、考えていきたいと思う。
もしサポートをいただければ、とても嬉しいです。自分の幸せ度を上げてくれる何かに使いたいと思います。