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35.アンゾフの成長マトリクス

35.アンゾフの
成長マトリクス


アンゾフの成長マトリクスは、企業が成長戦略を立てる際に役立つフレームワークです。
このマトリクスは、製品と市場の2つの軸を基にして、それぞれを「既存」と「新規」に分けた2×2のマトリクスで構成されています。

アンゾフの成長マトリクスには、
以下の4つの成長戦略があります

①市場浸透戦略

(既存製品×既存市場)
既存の市場で既存の製品やサービスをさらに深く販売し、市場シェアや売上を増やす戦略です。
例えば、コカ・コーラがマーケティング活動を通じて製品の市場浸透を図ることが挙げられます。

②新製品開発戦略

(新規製品×既存市場)
既存の市場に新しい製品やサービスを投入し、顧客基盤を拡大する戦略です。
新製品開発には、技術革新や製品改良が含まれます。

③新市場開拓戦略

(既存製品×新規市場)
既存の製品を新しい市場に導入し、新たな顧客層を獲得する戦略です。
地理的な拡大や異なる顧客セグメントへの進出がこれに該当します。

④多角化戦略

(新規製品×新規市場)
新しい市場で新しい製品やサービスを展開する戦略で、最もリスクが高いですが、成功すれば大きなリターンが期待できます。
多角化には、水平型、垂直型、集中型、集成型(非関連多角化)の4つのタイプがあります。

アンゾフの成長マトリクスは、
企業が自社の強みを再認識し、
市場や製品の変化に応じた
戦略を立てるのに役立ちます。
また、成長戦略は定期的に
見直すことが重要であり、
マトリクスを使用することで、
市場や製品に変化が
出ていないかを
把握しやすくなります。



アンゾフの成長マトリクスの4つの戦略に関する具体的な事例を以下に示します。

①市場浸透戦略

ユニクロは、高品質なベーシックアイテムを低価格で提供することで顧客満足度を向上させ、定期的なセールや会員限定特典を通じてリピート購入を促進しています。

②市場開拓戦略

イケア・ジャパン株式会社は、日本市場において、独自の家具やインテリア製品を提供することで新しい顧客層を開拓しています。

③製品開発戦略

富士フイルム株式会社は、写真フィルム市場の縮小に対応するために、医療機器や化粧品などの新製品を開発し、既存市場に導入しています。

④多角化戦略

株式会社セブン&アイ・ホールディングスは、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店など、異なる業態の小売事業を展開することで、多角化戦略を実施しています。

これらの事例は、アンゾフの成長マトリクスが現代のビジネスにおいても有効であることを示しています。
企業はこれらの戦略を適切に選択し、市場での競争力を高め、理想の成長に近づくことができます。




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