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ビジネスモデルキャンパス
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ビジネスモデルキャンバスは、
アイデアをビジネスモデルへと
発展させるための強力なツールです。
ここでは、その基本的な情報、
使い方、そして
小規模個人事業主が
活用する際のポイントについて
解説します。
ビジネスモデルキャンバスとは?
ビジネスモデルキャンバスは、
ビジネスモデルを
9つの要素に分解し、
視覚的に表現するための
フレームワークです。
これにより、ビジネスの
全体像を把握し、
各要素間の関係性を
明確にすることができます。
ビジネスモデルキャンバスの
9つの要素
⭐︎顧客セグメント(CS):
•誰を顧客とするのか?
•どのようなニーズを持つ顧客か?
⭐︎価値提案(VP):
•顧客にどのような価値を提供するのか?
•どのような問題を解決するのか?
⭐︎チャネル(CH):
•どのように顧客に価値を届けるのか?
•どのような経路で販売・提供するのか?
⭐︎顧客との関係(CR):
•顧客とどのような関係を築くのか?
•どのような顧客体験を提供するのか?
⭐︎収益の流れ(RS):
•どのような方法で収益を得るのか?
•どのような価格設定をするのか?
⭐︎キーリソース(KR):
•ビジネスに必要な資源は何か?
•どのような資産が必要か?
⭐︎キーアクティビティ(KA):
•ビジネスに必要な活動は何か?
•どのような業務を行うのか?
⭐︎キーパートナーシップ(KP):
•誰と協力関係を築くのか?
•どのようなパートナーが必要か?
⭐︎コスト構造(CS):
•どのようなコストがかかるのか?
•固定費と変動費の内訳は?
ビジネスモデルキャンバスの使い方
⭐︎要素の書き出し:
•上記の9つの要素について、思いつくアイデアを書き出します。
•付箋などを活用すると、後で要素を整理・移動する際に便利です。
⭐︎要素間の関係性を整理:
•各要素間の関係性を矢印などで結び、視覚的に表現します。
•顧客セグメントと価値提案、価値提案と収益の流れなど、重要な関係性を重点的に整理します。
⭐︎足りない部分を補う:
•各要素を深く掘り下げ、足りない部分や矛盾点を洗い出します。
•顧客インタビューや市場調査などを通じて、情報を収集し、ビジネスモデルを具体化します。
⭐︎清書:
•整理した情報を基に、ビジネスモデルキャンバスを清書します。
•図やイラストなどを活用し、分かりやすく表現します。
小規模個人事業主がビジネスモデルキャンバスを使う際のポイント
⭐︎顧客に焦点を当てる:
小規模個人事業主にとって、顧客との密な関係は非常に重要です。顧客セグメントと顧客との関係を重点的に検討し、顧客ニーズに合ったビジネスモデルを構築しましょう。
⭐︎強みを活かす:
小規模個人事業主は、大企業と比べて資源や資金が限られています。自身の強みや得意分野を活かし、独自の価値提案を作成しましょう。
⭐︎柔軟性を保つ:
市場や顧客ニーズは常に変化します。ビジネスモデルキャンバスを定期的に見直し、柔軟に修正・改善していくことが重要です。
⭐︎パートナーシップを検討する:
小規模個人事業主にとって、パートナーシップは資源や専門知識を補完する上で有効な手段です。キーパートナーシップを検討し、協力関係を築くことで、ビジネスの可能性を広げることができます。
⭐︎デジタルツールを活用する:
オンラインのビジネスモデルキャンバスツールを利用することで、効率的に作業を進めることができます。チームで共同編集したり、テンプレートを活用したりすることも可能です。
その他
⭐︎ビジネスモデルキャンバスは、あくまでビジネスモデルを検討するためのツールです。
作成したキャンバスを基に、具体的な行動計画を立て、実行に移すことが重要です。
⭐︎ビジネスモデルキャンパスは一度作ったら終わりというものではありません。
ビジネスを取り巻く環境は常に変化します。定期的に見直し、必要に応じて修正していくことが重要です。
ビジネスモデルキャンバスを活用し、アイデアを成功へと導きましょう。
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KP,KA,KR 組織の体制
VP,CR,CH,CS 誰に何をどうやって
CS,RS 収支
大きな分類として捉えておくと、書き出しやすくなる。
ペルソナ、4P➕誰に何を分析、バリューチェーン分析も活用!
上図の事例はスキルシェアサービスというアイデアを思いついたレベルから書き出したもの。ビジネスとして成立させるために不足している要素を考え書き出していったもの。
ビジネスモデルキャンバスを使って、スキルシェアサービスのアイデアをまとめた事例をご紹介します。
サービス名: 「スキルパーク」
コンセプト: 誰もが先生、誰もが生徒。あなたの得意なことを教えたり、誰かの得意なことを学んだりできる、スキルシェアプラットフォーム
ビジネスモデルキャンバス:
⭐︎顧客セグメント (CS):
•自分のスキルや経験を活かしたい個人
•新しいスキルを学びたい個人
•副業や起業を考えている個人
•地域の人と交流したい個人
⭐︎価値提案 (VP):
•スキルを教える側: 自分のスキルをお金に変え、誰かの役に立てる
•スキルを学ぶ側: リーズナブルな価格で、多様なスキルを学べる
•共通: 自分の「好き」を共有し、新しいコミュニティに出会える
⭐︎チャネル (CH):
•ウェブサイト、モバイルアプリ
•SNS (Instagram, Twitter, Facebook)
•オンライン/オフラインイベント
地域コミュニティとの連携
⭐︎顧客との関係 (CR):
•オンラインコミュニティ (フォーラム、グループ)
•レビューシステム
•個別サポート (チャット、メール)
•スキルアップを応援する情報提供(メルマガ、関連情報)
⭐︎収益の流れ (RS):
•レッスン料金の一部を手数料として徴収
•有料会員制度 (追加機能、割引)
•企業との提携による広告収入
⭐︎主なリソース (KR):
•プラットフォーム (ウェブサイト、アプリ)
•決済システム
•講師・生徒のデータベース
•スキルに関するノウハウ
⭐︎主要な活動 (KA):
•プラットフォームの開発・運営
•マーケティング・広報活動
•講師・生徒のマッチング
•コミュニティの運営
•顧客からの問い合わせ対応
⭐︎主要なパートナー (KP):
•決済代行会社
•オンライン学習教材提供企業
•地域コミュニティ
•スキルを所有する企業
⭐︎コスト構造 (CS):
•プラットフォームの開発・運営費
•人件費 (開発、運営、サポート)
•マーケティング費用
•決済手数料
サービスのポイント:
⭐︎多様なスキル: 語学、プログラミング、料理、スポーツ、ハンドメイドなど、幅広いジャンルのスキルに対応
⭐︎地域密着: オンラインだけでなく、オフラインでの交流も促進
⭐︎安心・安全: レビューシステムや本人確認機能で、安心して利用できる
⭐︎コミュニティ: 同じ興味を持つ人たちが集まるコミュニティ機能
ターゲットユーザー:
⭐︎スキルを教えたい人: 自分の得意なことを活かして、収入を得たい人
⭐︎スキルを学びたい人: 新しい趣味を見つけたい、キャリアアップしたい人
⭐︎地域の人と交流したい人: 同じ地域に住む人と繋がりたい人
サービスの将来性:
⭐︎個人のスキルを活かす働き方が広がる中で、スキルシェアサービスの需要は増加傾向
⭐︎オンラインとオフラインを組み合わせることで、より多様なニーズに対応可能
⭐︎地域コミュニティとの連携で、地域活性化にも貢献
その他:
⭐︎ビジネスモデルキャンバスは、あくまでもビジネスモデルの概要を示すものです。
⭐︎実際にサービスを開始する前には、市場調査やテストマーケティングを行い、ビジネスモデルを検証する必要があります。
この事例が、あなたのスキルシェアサービスのアイデアを考える上で少しでもお役に立てれば幸いです。